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野郎どもの日常的な冒険譚  作者: えふだ
序章
3/4

第三話 そうだ、異世界に行こう(後編)

「皆さん、準備は良いですか?」



 昨日予定した通り、放課後にあの鏡の前に集まっています。



「ああ。」


「大丈夫だ、問題ない。」


 



「「おい...!!」」


「めんごめんご。でも、俺はあっちにあるからな〜。」


「それはどういうことですか?」


「まぁ、あっち行ってからのお楽しみってことで。」






「じゃあ行くぞ。」


 ガトー君の一声で、僕達は一緒に鏡に触れました。
















―――「すごいです。本当に同じ様な世界ですね。」



 周りは、少し風化したような跡が目立つようですが、学校と変わりありません。



「ホントにこんな世界があるのかよ...」


「最初はビビるよな。まぁ、とりあえず教室行こうぜ。」


 

 僕達は、それに従い教室まで歩くことにしました。そして、教室に着くと、優司君がおもむろに自分の机の中に手を突っ込み、動かしています。



「何してんだ?」


「ん?荷物荷物〜。」



 そうすると、優司君は机の中に入っていたとは思えないサイズの剣を出しました。



「なっ!?何ですかそれ?」


「ん〜と、確かエクスカリバー?で何でも切れるらしい?」


「何だよそれ、思いっきりチート武器じゃねーか。」


「ま〜ね〜。お前らも自分の机の中確認してみろよ。」



 こんな少ないスペースに、なぜあんな剣が入ってられたのでしょう?考えが膨らm、なんですかこれ?

 僕は、机の中にあったやや厚めの本を取り出します。





 《全能神の本》

―この本は世の理を知ることができ、世界が自分に、自分が世界となることであらゆる事象を起こせる。―





「おっと、どうやら僕の方もぶっ壊れ性能のようです。」



 本の説明を二人にしたところで。



「俺のもやばいんだよなー。」





 《闘神のグローブと闘神のシューズ》

―このグローブは、全ての属性魔法を纏うことができ、概念をも穿つ。―

―このシューズは、全ての属性魔法を纏うことができ、時をもかける。―





「二人とも凄いな。」





 《神剣エクスカリバー》

―この剣は、あらゆるものを切ることができ、持つ者の格を神のレベルに上げる。―





「「お前 (あなた)が一番とんでもねぇよ(ないですよ)。」」



「そうか?似たようなもんだろ。ちなみに、他のやつの机には触れないからな。」


 

 そう言って、優司君が隣の机を触ろうとすると、ホログラムのようにスカッていた。



「本当に不思議ですね。どうなっているのでしょう...あっ、試しに調べてみましょうか。」




 《異世界の机》

―この机は、所有者しか触れることができず、中には特別な物が入っている場合がある。また、中には収納空間があり多くの物をしまえる。―




「ほぉ、これはすごいですね。」



 僕は、説明の文を二人に見せつつ感嘆した。



「そういや、この後って何する予定なんだ?」


「とりあえず外に出て、適当にブラブラしよーぜ。」


「特に決めてないですし、そうしますか。」








 話はスムーズに進み、今は三人で道路を歩いています。



「人が見当たりませんね。」


「ホントだな。」


「この前来たときもだぜ。」



 どこにいるのでしょうか、気になりますしズルですが調べてみましょう。



「どうやら地下にいるようですね。」


「「地下?」」


「ええ。既に人口の大半が地下に国を作り、住んでいるそうです。」


「じゃあ地下に行ってみる?」


「まぁそうなるわな。」


「ええ。」



 そうして、僕達は地下に行くためにマンホールやら地下鉄やらを調べましたが、地下の国はかなり深い場所に作ったようで辿り着くことができません。



「じゃあ、俺やるわ。」



 言うが早いか、ガトー君がグローブで軽くアスファルトを叩きました。するとあら不思議、とんでもない大穴ができ僕達は自由落下をしていきます。





 しばらく身を任せていると何やら下に街の様なものが見えてきました。



「そろそろ止まりますか。」



 僕は、本の力を使って空気のクッションを作り速度を落としていき、空中に浮きながら静かに地面に着地しました。隣では、ガトー君がシューズを使い普通に空中を歩いて降りてきており、優司君は、気づいたらすぐ側にいました。



 すると、全身鎧を着た男達があっというまに周りを囲んできました。



「えっと..僕達は...」


「黙れ!!小僧!」


「サンは救えませんよ。」


「バカジーク、何言ってんだ。」


「ふざけているのか貴様等!おい、こいつらを牢にぶち込め!」



 と、そのまま抵抗をせずに捕らえられる僕達。



(第一印象は最悪みたいですね。)














―――「まぁ、しょうがないですよ。大穴を開けてしまったわけですし。」



 僕達は地下の国にある牢屋、つまり地下牢に入れられていました。


「でも知らなかったよな。あの魔物達から逃げる為に地下に住むようになったなんて。」


「いや、地上で歩きながらタロウが説明してただろ。」


「じゃあ、なんで穴開けたの?」


「ぐぅ」


「あっwぐぅの音はでるんだねw」


「うるせぇ、エセ小説家。」


「なんだよ、このドジっ子空手家。」


「「くぬぬ〜!!」」


 この二人は、どこに行っても同じですね。このやり取りも、牢に入ってからもう耳タコです。


「ひとまずガトー君の言う通り解決策を考えましょう。」


「でも、この拘束いつでも抜けられるよね?」


「まぁそうだな。」


「問題なのは、ご飯を与えてもらえるかですね。」


「うわ〜。死活問題。」


「まっ、成るように成るだろ。」



 そうガトー君が言ったとき、コツコツコツと牢に向かってくる者の足音が聞こえて来ました。さっきの鎧の人でしょうか。

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