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野郎どもの日常的な冒険譚  作者: えふだ
序章
1/4

第一話 全ての始まり(始まるとは言っていない)

筆者の初めての作品となります。至らない点が、多いと思いますがご指摘していただければ幸いです。

  僕の名前は、速 水 輝羅人(はやみ きらと) ごく普通の高校二年生だ。強いて言うなら、成績は常に学校一位であり剣道と空手の有段者ってことぐらい。

  彼女はいないけど、多くの友人(異性)や可愛い幼馴染(異性)がいて、恵まれてると思う。

  そんな僕が、なぜ唐突に自分語りをしているかというと、道場からの帰り道、トラックに轢かれそうになった子供を助けたときには何もなかったけど、家に帰った後タンスの角に小指をぶつけた瞬間、異世界に飛ばされてしまったらしい。。。
























―――「いやこいつ普通じゃないだろ、クセ強すぎるし、なんだよ輝羅人(きらと)ってw」

 

「え〜でもガトーよりはマシじゃない?」


  と、俺は正面の椅子に座っている、スポーツ刈りで座っているだけでも身長が高いと分かる友人(野郎)に問いかけた。


「あのな、そもそもガトーはあだ名だろ。 加賀 刀也(かが とうや)だからガトーってお前がつけたんじゃねーか。」


「へいへい悪うござんした。でも、お前も似たようなもんだろ。俺にジークなんてあだ名つけやがって、女子に笑われながら「ジーク君w」ってバカにされてんだぞ。」



  ただでさえ、このちょっとしたイケメンの近くにいる俺は平均身長レベルであり、顔もブサイクとは言えないがイケメンとはもっと言えない容姿なので比較されがちなのだ。



「ふふっwごめんごめん。()()()()ww」



(こいつ...許さん)


 



「二人ともやめてください。話がまったく進んでませんよ、優司(ゆうじ)くんがどうしてもと僕を呼んだのではないのですか。帰らせてもらいますよ。」


「「ごめんなさい」」


  俺 佐久間 優司(さ く ま ゆうじ)とガトーは二人で挟んだ机の横に座る、俺より少し小さく、ロン毛で眼鏡をかけている友人 三田 伸一郎(み た しんいちろう)ことタロウに謝った。


「まぁ、確かに輝羅人はひどいですけどね。」


「だよな。それに、空手の有段者って具体的に何段の設定だ?」


「強そうだし、6、7段ぐらいかなぁ。」


「バカ。7段は41歳以上からだし、6段でも0歳から始めたら17歳で受けられるんだぞ。」


  流石小学校から空手一筋のガトーだ、よく知っている。


「じゃあ6段になるのかな?」


「0歳からって、無理に決まってるじゃないですか。さすが、七つの大罪の一人ですね。これでは、剣道の方も適当なのだと予想がつきます。」


 

  説明しよう、急に出てきた七つの大罪とは、所謂(いわゆる)憤怒とか怠惰みたいな厨二的なものではなく、うちの学校の定期テストの順位、下から七人に送られる素敵な称号だ。ちなみに俺は、下から四番目で傲慢(ごうまん)の罪だったりする。蛇足(だそく)だね。


「うーん。じゃあ、この二つを消したら完璧かな。」

 

「「友人(異性)と幼馴染(異性)もだろ(ですよ)。」」


「常に一位のくせして女囲うとか、こ○してやりたくなりますよ。こいつ、普通の意味分かってないですよね。」


  タロウがキレて口悪くなっちゃった。毎回頑張って勉強してるのに、一位に惜しくも届かないから、思うところがあるのだろう。モテてるの見たことないし。


「おっけーおっけー。こっちは適当に直すよ。でも、小説書くのってムズイんだな。」


「がっつり異世界もので、前例がいっぱいあるしな。」


「あ〜こんなに大変なら、小説家になるのやめようかな〜。」



 

―――「夢を簡単に諦めるのはよくないぞ。しっかり努力することで、やっと報われるものなんだ。先生も頑張ったから、教師になれたんだぞ。」


「そうだぞジーク。先生の言う通り、努r...先生ッ!!?」


「ここでお前達に朗報だ。先生は優しいから、堂々と授業中に関係のない話をしている三人に選ぶ権利をやろう。」


「「「選ぶ...権利...?」」」


「夏休みお前等だけ三週間早く学校再開か、放課後校庭二十周走る、どっちがいい?」


「「「喜んで走ります!!」」」


  俺達高校生に、夏休みの時間は貴重すぎる。


「じゃあ、放課後校庭に集合な♡もし来なかったら、お前達の夏休みはただの補修日になると思え。」


「「「イエス...サー...」」」



授業中に関係ない話をするのはだめだったらしい。(すっとぼけ)




――――――――――――――――――――









「喰らえ!必殺『リーフカッター(草を投げる)!』」


俺の最強にして最大の一撃を奴に放つ。しかし、奴はそれを避けもせず真正面から受けきった。


「甘い!必殺『アン○ーンチ(正拳突き)!』」



〔ドスッ!!〕



音速を超えたやつの拳(大嘘)は、俺の腹を穿った(気のせい)。



「ぐはっ...」



〔ドサァッ...〕



吹っ飛びそのまま倒れ伏す俺。長きに渡る決戦も、とうとう終わりを迎えた。







「二人ともなに遊んでるのですか。早く終わらせないと帰れないのですよ。こ○して差し上げましょうか。」



「「ごめんなさい、すぐやります。」」



俺とガトーは、タロウに怒られいそいそと校庭の草をむしりを再開した。


「まったく。先生が、走る代わりに草むしりでいいとおっしゃったのに、見つかったら今度こそ走らされますよ。」


「「はーい」」


あれから、放課後校庭に集まった際に「次はないからな♡」と先生に言われ、草むしりでいいから反省しろと罰を受けていた。


「まぁ、あの先生基本優しいしな。」


「楽勝だね〜。」


「いいですから、とっとと終わらせて帰りましょう。」


「「おう」」







―――「ふぃ〜、疲れた〜。」


あれから一時間もかからずに終わらせることができた。今は、三人で昇降口に向かっている。



「優司君はむしった草、一番少なかったですよね。」


「ホントだぜ。しかも、俺のやつ少し取ってたの見たぞ。」


「まぁまぁ、終わったしいいじゃないの。帰りにどっか寄る?」


「別にいいですけど...あれ?昇降口にこんな鏡ありましたっけ?」



昇降口に着いたと思ったら、あからさまに雰囲気に不釣り合いな大鏡が置いてある。



「前に五十周年のイベントやっただろ。確か、そのときに同窓会の人たちにもらったやつだったと思う。」



うちの高校は、この前五十周年のイベントをしたが、そんなのもらってたっけ?昨日は無かった気がするけど...。



「何かおかしくないですか?僕は、右手でカバンを持っていますが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」



「当たり前じゃね?」


「バカジーク。鏡は像を映すから、左右逆になるはずだ。タロウの言う通り、この鏡かなりおかしいぞ。」


「これが?」


そう言って、俺は鏡に触れた。いや、正確には()()()()()()()()


「あら?」


「ジークッ!早く手をもど...」


ガトーが伸ばした手を掴むことができず、呆然としたままのタロウを視界に入れたまま、鏡に引っ張られた俺はこの世からいなくなった。

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