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僕と異世界と主人公と  作者: ぬまろ
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日常


「アサダヴォォォォオ!アサダヴォォォォオ」

デスボイスの効いた鳴き声が聞こえてくる。

この声の主はアサバード。

日の出と同時に鳴く鳥である。この世界の1日はこの鳥が鳴いてからを基準にして始まる。この鳥の声の主は誰も見たことがないという。僕も早起きして探したことがあるが見つけたことはない。チートを持ってしても見つけられないのだから悔しいったらありゃしない。いつか絶対に見つけてやろうと思う。



そんなことを考えていると部屋の扉が勢いよく開かれる。

「シリウスさまー。あっさですよー!」

このネコミミ娘はマリリ。ウチのメイドの1人である。


「おはようマリリン。朝からうるさいぞ」

僕はダルそうに返事をする。ダルそうというかダルいのだ。二度寝こそ至高の時間だと言うのに。


「マリリンじゃなくてマリリですよ!」

何度言っても笑顔で返してくれるマリリ。僕はこのやり取りが好きだったりする。

そんなやり取りをしながら食事をする部屋へと向かう。


「おはよー」

覇気のない挨拶をしながら部屋の扉を開ける


「おはようシリウス」

クールに挨拶するのは親父ことアルフォンス・す・ホワイトライトだ。何でもクールにこなすスマート父ちゃんだ。


「寝ぐせがついてるわよー」

のんびりとした声で挨拶するのは母親であるサシャ・す・ホワイトライトだ。デフォルトはのんびり屋だが怒らすとヤバい。


「たるんでるぞ!シリウス!」

ハキハキと挨拶するのは長男のサリウス・す・ホワイトライトだ。長男だから、家を継ぐからと言われて育ったが故の真面目くんである。能力こそ中の上だがコツコツ努力するタイプで何でもこなす。


「「おはようシリウス兄さん」」

そろって挨拶するのは双子の弟と妹であるスリウスとセリナだ。小さいうちから遊びに混ぜながら魔力の訓練をしているから魔力量が半端ないことになってる。3歳でありながら一般成人男性ほどの魔力を持っているのだ。まだまだ伸びるのだから恐ろしいものよ。


「だー!」

末っ子のソリウスだ。元気でよろしい!



「さぁ、みんな揃ったから食べようか、神と自然に感謝を」

父さんがご飯を食べる時の挨拶をする。


「「「「「「神と自然に感謝を」」」」」」

父さんに続いて皆が言う。

今日の朝食はパンとスープか、上流貴族にしては質素だなと思うけど朝食はこんなもんだ。逆に夕食は少し豪華だったりする。


「シリウス、準備はしっかり出来てるかい?」

父さんが笑顔で話す。


「え?なんの?」

まじでなんだっけ。


「今日はお前の初等部の入学試験だろう?まさか本当に忘れてたなんて言わないよね?」

ああ、完全に忘れてた。でも大丈夫、父さんは呆れて怒る気もなさそうだ。


「シリウス?」

ヤバい。母さんの髪の毛が逆立って来ている!これはアカンやつや。


「勿論覚えてますとも!このシリウス!初等部3年までの勉強を終えております!」

僕は立ち上がり王宮騎士も顔負けの敬礼をこなす。完璧である。


「まぁ試験に問題ないなら」と両親は呆れているが何とか乗り切ったようだ。


左隣ではスリウスとセリナが僕のマネをして敬礼をしている。


「なっ!俺と同じ初等部3年だと!?」右隣のサリウス兄さんがなんか言ってる。


「だー!」サリウス兄さんを慰めるようにソリウスが頭を叩く。


その様子を見てメイドや執事が笑顔になる。

少し騒がしいがこれがホワイトライト家の日常である。



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