詩集
・星は夜空に
どれだけぼくがわらっても
星は夜空にかがやいて
どれだけぼくがさけんでも
星は夜空にかがやいて
どれだけがぼくがわめいても
星は夜空にかがやいて
だからあれだけうつくしい
・誰より美しい悲鳴
赤ん坊よ、どうか泣いておくれ
世界のすべて覆いつくすほど
そうしてすべてのひとが耳を塞いで
僕だけが君の声に耳を澄ませている。
・つぶ
葉の風ゆれる音 雨粒のように
ちかちか光る虫の声は 星の粒
それらみんな 蛹の棘が聞いている
それらみんな 命の粒だと知っている
・鯉
二ひきのこいがよりそっている
ふうふだろうか
いや、ふうふならもっとけんかしてらぁ