―幕間の茶番劇― 瀬戸家の人々
(おしらせ)
「―調査9日目― 後編:嵐のヒーロー」は、投稿を整理した関係で、12部に変更になりました。
そのため、13部は「―幕間の茶番劇― 瀬戸家の人々」をお送りします。
変更だらけでご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。(2月5日)
―調査9日目の瀬戸家―
「ほんとまったく! 青子はいったいなにやってんだい! もう一時間も経つよ!」
「ばぁちゃん」
「いつもこれだよ。師匠に連絡の一つもよこさない」
「ばぁちゃん」
「ったく台風も上陸しているってのに。あの子、また無茶してないだろうね!」
「ばぁちゃん!」
「ひゃっ! あぁービックリした。なんだ一馬かい。そんな急に大声出してうるさいねぇ。近所迷惑だよ」
「何度も呼んだって」
「それで、用はなんだい」
「苅安賀さんから『瀬戸さんの様子がおかしいので様子を見てきてくれ』って言われたんだよ」
「あたし? あたしのどこがおかしいんだい」
「そりゃあ、一人でブツブツと喋りながら、阿修羅像のようにコロコロと表情変えて、部屋をグルグル歩き回ってれば、誰だって心配するって」
「あたしそんなことしてたのかい?」
「おい冗談でも止めてくれ、ばぁちゃん。その年齢でそれ言うと(ボケたんじゃねぇか?)って思っちまうよ」
「あぁわかったわかった白状するよ。お察しのとおり、青子がどうしてるのか考えてたんだよ。あのバカ弟子、毎度毎度のことだが全然連絡をよこさないんだよ」
「それで、ソワソワしてたのか……」
「あの子。仕事をしていてもしなくても、あたしの頭を悩ませるんだから、ホントに困った子だよ」
「それは嬉しい悩みだろ?」
「うっ、嬉しいわけないだろ! 早く自立してほしいもんだね!」
「……老婆の“ツンデレ”ってキッツいなぁ」
「なんだい“つんでれ”って?」
「いや、何でもない。まぁ気長に待てばいいじゃねぇか。アイツだってもう22歳なんだから、一人でちゃんとやってるよ」
「はんっ、どうだか! あの子、たまに大ポカやらかすんだよ。だから私が見てやらないといけないんだ!」
「へぇ。でもその割に青子が仕事で失敗したって話聞いたことないなぁ」
「そうなんだよ。あの子、なぜかいつも周囲の人間を自分のペースに無理やり巻き込んで、何だかんだで上手くやるんだよ」
「あぁ、ばぁちゃんがいつも言っている【地引き網漁的解決スタイル】な。またの名を【ブライダルカーの空缶ガラガラ現象】だっけ?」
「そう。だけどそれが常に上手くいくとは限らないからねぇ……」
「そうだな。何より巻き込まれる人達がかわいそうだ。俺みたいに……」
「はぁ……」
「はぁ……」
「ちょっとトイレ行ってくる」
「あぁ」
「……」
「ばぁちゃんもなんだかんだ言って、青子に甘々だよな」
『ジリリリーン!』
「あっ、電話。はいはい、ちょっと待ってくれよ」
――*――
「はい、瀬戸です」
『よかったぁ。カズが先に出てきて……』




