日常
僕の名前は
「三澤 卓也」
VIPシティ(東京)で毎日ニート暮らしをしている20歳の男だ。
僕は、18の時に仕事をやめてからは、毎日部屋に引きこもり、時々買い物で街に出掛ける、といった生活をしてきた。もちろん童貞である。
自殺を考えることもあった。
働いて何になるんだとか、生きていてもダメになっていくだけとか…。だけどこんな僕でも親に迷惑をかけるのは嫌だった。今まで沢山迷惑をかけてきたのだから…とは思ったが、実行することは出来ない。それが生きる上でとても辛かった…。
僕にはニつ年下の妹がいる。
妹はもう働いているが、僕に対して冷たい目で見たり、働けと言われた事もない。毎月の給料の少しを僕にくれたりするなど優しい妹だった。
それと同様に母も優しかった。
毎日、家にいる僕に対して食事を作ってくれ、身の回りの事もしてくれる。時々、そろそろ働きなさいと言われるがいつも無視している。そんな子供のような自分が嫌いだった。
父は、福岡の北九州で働いていて、もう半年も帰ってこない。もう帰ってこなくてもいい。僕は、父が大嫌いだった。
僕には唯一の楽しみがある。それは2ちゃんねるだ。これを知らない人は人生損をしていると僕は思う。と一人で呟きながらいつもと同様に2ちゃんねるに書き込みをする。
今の時刻は夜中の1時30分。
「明日は、朝の9時から秋葉原で買い物だったな」と思い出し、PCの電源を消そうとする。
「おっ?」
新着メールが来ていた。それを開くと、
『助けて。今、上野駅にいるの。』との事。
ふと、心配になったが宛先は知らないアドレスで、迷惑メールだと思ったため、気にせずPCを終了させ、床に就いた。
今日はやけに静かですぐに深い眠りについた。