第1話 異世界少女現る
はじめまして。樽の仲間です。初めて小説を書きます。めっちゃ不安です。温かい目で見守ってくれると嬉しいです(まあ、読んでくれる人がいればですけど⋯⋯)。はじめに消極的なこと言うのはやめましょう! 誤字などあれば教えてもらえると嬉しいです。では物語楽しんでいきましょう!!
「どッす」
!?
何だ!
目を開けるとそこには金髪をなびかせ、青い瞳を持った美少女がいた。
「きゃーーー!」
誰ー?
俺は宍戸廉。15歳。普通の高校生だ。
しかし今、普通じゃないことが起こっている。突然、目の前に美少女が現れた。
「あの〜」
「口を閉じなさい」
うっ! なんだこれはしゃべれないじゃないか。
まさかこれは
『異世界召喚』
いや、違うな
周りはいつもの風景だ。
「そうね、私の質問に答えなさい」
彼女はきれいな金髪をなびかせながら言った。
いや、俺喋れないんですけどー
「ここはどこ? あなたは誰? そして、どういう状況?」
それはこっちが聞きたいよ!
「あっ、そうだった。しゃべれないようにしてるんだった」
気づくのおせー
天然なのだろうか。
「あなた、詠唱魔法は使えるの?」
詠唱魔法? ここはマンガの世界か? そんなのもちろん使えるわけがない。
俺は首を横に振る。
「ああ、そうなの。なら、いいわ」
「よくもこんなことしてくれたな」
あっ、しゃべれた。露骨に不機嫌な顔すんな!
「じゃあ、さっさと私の質問に答えなさい」
高圧的だな。めんどくせー。少し意地悪してやろ。
「『ここはどこ?』だったか、それなら答えは簡単、俺の家だ」
「そう言う事を聞いてるんじゃないの。何という場所か聞いてるの」
「ラニアケア超銀河団内にあるおとめ座超銀河団内の天の川銀河のオリオン腕に位置する太陽系で、内側から数えて3番目の惑星である地球にある国日本の首都東京⋯⋯」
「え、待って、ラニアケア⋯⋯ああ! わかんないわ!」
「簡潔に言えば、日本の首都東京だ」
「最初にそれを言ってほしかったわね。まあ、いいわ」
お前が場所を言えって言ったんだろうが! 嫌になってくるな。
「で、次の質問は『あなたは誰?』だったか、俺は宍戸廉だ」
「変わった名前ね」
「そうか? 普通の名前だと思うが」
「ああ、そう。それなら何も言わないわ、最後の質問に答えて」
「どういう状況か、だよな。それは俺の質問に君が答えてからだ」
これで答えないとか言ったら俺も教えないもんね〜
「いいわ、好きに聞いてちょうだい」
いや、教えてくれるんかい!
「名前はなんて言うんだ?」
「アスパシア・レジーナよ」
「住んでいる国はどこだ?」
「レジーナ王国よ、サイファ共和国の隣の」
え、ちょっと待てそれってつまり⋯⋯
「あなたも気づいたかもしれないけれど一応、王女よ」
やっぱりそうかー
まあ、どうでもいいんだけど。こっちの世界じゃ関係ないから。
それよりやはり俺の推測は正しいかもしれないな。
「君の反応を見る限り、最後にいた場所からここに来たらしいな。どこにいたんだ」
「庭で魔法の訓練をしていたら、突然光って、気づいたらここにいたのよ」
そうなると俺が思いつく限り、可能性は2つだな。
でもこの状況だと多分⋯⋯
「俺が行き着いた推測で君の質問に答えようと思う。それでいいか?」
「ええ、かまわないわよ」
「たぶんだが、君は転移してきたんだと思う」
「転移!?」
「もしかして転移を知らない?」
「転移のことは知ってはいるけど、現実の世界で起きるのは召喚だけじゃないの?」
何! 召喚は行ってるのか? どういうことだ? 彼女の世界ではそうなのか? よくわからんがまあ少し置いておこう。
俺は話を先に進める。
「なぜ、召喚ではなく転移という結論にいたったかというとだな。まず、召喚というのはな、召喚者がいないといけないんだ」
「それくらいは知っているわよ!」
「そう怒るなって。人の話は最後まで聞け」
「ごめんなさい」
あれ? 急にションボリしだした。言い過ぎたかな?
「こっちもごめん、話を続けるぞ」
「ええ」
「転移なら世界と世界に干渉できるなにかがいればいいはずなんだ。それがいるという証明はできないが召喚者がいないのは間違いなく断言できる」
「どうして?」
「見渡す限り、俺の家だからだ。まあ、とは言ってもこの場所はマンションの屋上だけどね」
「そうだったの」
あれ? あんまし驚かないな。俺の友達は驚いてたのに。あっ、そうだった。こいつ王女様だった。てことは⋯⋯
「お城のお庭よりは小さいわね」
ですよね〜。おっと、話がそれたな。
「まあ、そんなわけで俺以外はここにはいないんだ」
「そうなの。私が転移したとすると気になることがあるのだけど。どうして私は転移したの?」
「いや、それは知らん」
そりゃそうだ。俺が知るわけがない。なぜって俺が転移させたわけではないからだ。
「まあ、それについては自分で帰り方と理由を見つけるとするわ」
「そうしてくれ。それとここから出るならその服を俺の世界の服に着替えていったほうがいい」
「どうしてよ」
「この世界で君のような服を着ている人たちはアニメの登場人物かコスプレイヤーだけだ」
「あにめ? こすぷれいやあ? よくわからないけれど、わかったわ」
わからないのに納得するなよ! まあ、でもめんどくさいからそのままスルーしよ。
アスパシアは恐る恐る柵の方に向かっている。
「それと、どこに行こうとしてる?」
「え、あなたの家よ」
一応、ここもそうなのだが。
「いや、ちょっと待て」
「どうして?」
「飛び降りても俺のうちにはいけないぞ」
「!? ⋯⋯そうなの」
「ついてこい。それと道すがら君が何をしたいかを教えてほしい」
俺達は歩き出す。
「なぜ?」
「君と1番最初に出会ったこっちの世界の人間だからだ。君に協力したい。それに目的が分からないと協力のしようがない」
「⋯⋯しょうがないわね、わかったわ。私の1番叶えたいこと⋯⋯自分の世界に帰る。自分の世界に帰りたい! それが私の目的よ」
なんかよくわからんが奮起してくれたようだ。しかもなんか泣いてるし、異世界人って強烈だな〜
「まずはこっちの世界のことを知りたいわね。それに帰り方を知っていそうな人も知りたいわ。」
「こっちの世界のことは外に出ればわかるだろ。帰り方を知ってる人に心当たりはないけれどおいおい探すということで」
「わかったわ。じゃあ、外出しましょう」
俺達は屋上から着替えるために部屋までエレベーターで移動する。アスパシアはエレベーターに興味があるようだ。
「そっちの世界ではどういうふうに移動するんだ?」
「基本は魔法か徒歩ね。高いところには浮遊魔法で飛ぶし、普段は歩くわね」
思った通りの異世界で良かった。そうこうしていると部屋に着いた。なんか、疲れたな。外出するのは明日にしようかな。
「服はどこなの?」
「姉貴のか、母さんのどっちがいい?」
「どっちでもいいわ」
母さんのにするか。たぶん身長も胸の大きさも同じくらいだ。決してジロジロ見ていたのではない。別に見ていたのではない。
服を取ってくると俺を気にすることなく、着替え始めた。こいつ、少しからかってやろう。
「あのさ、俺がいるのに恥ずかしいとかないの?」
「え?」
だんだんと顔が赤くなってきた。
「分かってるのなら、さっさとどっかに行きなさい」
部屋からつまみ出されてしまった。言うんじゃなかった。あと少しで見えたのに。後悔しつつ待っているとアスパシアが出てきた。
「着がえるの速いな」
「ええ。この服に似たのを着たことがあったの」
「へぇ〜」
「見てないで早く行くわよ」
急かされてしまった。俺が案内する側なのに。
マンションを出ると暗いかげがあった。なんだろう。そう思う間もなく、アスパシアが行ってしまう。アスパシアはなんて歩くのが速いんだろう。置いていかれそうだ。あいつが先に行っても迷うだけなんだが。
「ちょっとまて〜」
「はぁはぁ⋯⋯」
やっと追いついた。
「急に止まってどうしたんだ」
「ねえ、あれ⋯⋯」
指がさされた先にあったのは⋯
「ああ〜。大型ビジョンね」
「大型ビジョン? なんなのそれは」
「液晶、ガラスに映像、う〜ん、記録されたものを流す装置だよ」
「へぇ~、そうなの。あんなに大きいの初めてみたわよ」
「君の世界にもあるんだ」
「ええ。もう少し小さいし、少し違うけれどね。それよりも私のこと名前で呼んでほしいのだけど」
「いいけど。どうして?」
「君、きみ言われるのがいやなのよ」
「わかったよ。今後、気をつけます。アスパシア」
「それで、あなたはレンでいいの?」
「全然、いいよ」
特に呼ばれて困ることはないしね。
「じゃあさ、お昼食べたいんだけど、アスパシアも食べるよね?」
「ええ、私も食べてないし、こっちの世界の食べ物は興味があるわ」
「じゃあ、どれにしようか」
「レンが選びなさいよ」
「日本食の定番といえばあれしかないよね」
「?」
「こちらで〜す!」
「なんて書いてあるの?」
「回転寿司『ふみや』だよ」
「回転寿司?」
「中に入ったらわかるよ」
2人は店のなかに入っていった。それを見ている黒い玉に影を入れるものたちがいるとも知らずに⋯⋯。
「これを使って、注文するんだけど、何か食べたいものある?」
「何でもいいわ」
「そうか⋯⋯。アレルギーとか嫌いな食べ物とかない?」
「あれるぎい? なにそれ?」
そうか、アスパシアの世界ではアレルギーという言葉はないのか。じゃあ⋯⋯
「食べると喉が痛くなったり、発疹ができたりする食べ物はない?」
「小麦はなるわね。パンを作ることができる粉のことね」
いや、それくらいわかるって。それはそうとアスパシアは小麦アレルギーなんだな。えっと、それならここのものはほとんど使ってないから大丈夫だな。
「それなら、大丈夫だ」
「嫌いな食べ物はないわよ。王女ですからね」
まあ、理由になっていないがないのならいいだろう。それならマグロとかサーモンとか定番メニューを注文しようかな。
どんどん来るな。
「1つ食べてみろよ」
「いただくわ」
アスパシアはパクッと口に入れる。
「ふぅ〜ん」
顔と声が合っていない。よほどおいしいのだろうか。
「どうだ」
「死んでしまいそうよ」
魂が抜けたかのような顔だな。
「いや、死ぬなよ」
「えっと」
寿司をチラチラ見ながら俺に視線を向ける。
「好きなだけ食べればいいぞ」
「レンがそれだけ言うなら食べてあげるわ」
そんなに言ってないんだけどな。顔と一致しない言動でパクパク食べ続ける。
「おいしかったわ〜」
「それはよかった」
「そろそろ行くか」
「ええ、こんなに美味しいものをありがとう」
「どういたしまして」
しかし、結構金が飛んだな。まあ、いいか。喜んでくれたみたいだし。
俺達は店を出る。
「次はどうする?」
「もっと、いろいろ見てみたいわ」
やけに前のめりだな。そんなに楽しいのかな? まだ少し歩いただけだけど、楽しんでくれてるならよかった。
「今日は日曜だから、混んでるけど浅草か渋谷にでも行くか」
「そうしましょう。楽しみね」
俺たちは地下鉄に乗ろうとしていた。
アスパシアはホームドアをよじ登ろうとしている。周りの人たちはその奇人を見ている。
「アスパシア! こっち!」
声デカっ。自分の声に驚く。ちょっと出しすぎたかも。視線を感じるな〜。
アスパシアがモジモジしながらやってくる。相当恥ずかしかったようだ。一応、声をかけておく。
「大丈夫だったか?」
「えっ、ええ。もちろん大丈夫よ」
結構、そわそわしてるな。次からも何も教えず、突っ走らせよう。こりゃ面白いな。
「次からはどうすればいいのか。教えなさいね」
俺の心でも読んだのかよ! 釘を差されちゃ、先に行かすの無理だな。どうするか考えなきゃな。
「はぁ⋯⋯わかったよ」
「なんでそんなに残念そうなのよ!」
「いや、なんでもないよ」
「そんなわけないでしょう。教えなさいよ!」
俺は逃げようと走り出す。
「待ちなさいよ」
今ちょうど来た電車に飛び乗る。アスパシアも飛び込んでくる。
「どこに行くのよ」
「もう少し静かに話せ。この電車ならあそこがいいかな」
「どこなのよ」
「それは着いてからのお楽しみ」
着いた〜。アスパシアといると大変だな〜。ここまで上るのに結構かかった。高所恐怖症とか、知らね〜し。うちの屋上は大丈夫なのかよ。めちゃくちゃ怖がったからな。今は外の景色見るのに夢中だし。
「レン見てみて、とってもきれいよ!」
「ああ、そうだね」
「なに、そのしらけた反応。もう少しなにかあるでしょう」
「俺にはこの光景は見慣れすぎてるんだよ。ごめんな。うまいこと言えなくて」
「そう、なのね。いつも見てるんだもんね」
「でも、めっちゃきれいだよな。ときどき、無性にこれを見に来ちゃうんだよ」
「私も毎日でも見ていたいわ」
アスパシアはめっちゃ目を輝かせてるな〜。俺も最初に来たときはこんなだったのかな〜? 俺も最初は⋯⋯。
2人は次に閉館のアナウンスが聞こえるまで沈黙を破らない。そして、少しずつ自分の世界に色をつけてゆく⋯⋯。
閉館のアナウンスが聞こえてくる。もうそんな時間か。
「じゃあ、もうそろそろ帰ろうか」
「ええ、そうね」
俺たちは来た道を戻っていく。
彼らはこの時点で知る由もなかった。この先に待ち受けるものがどんなものであるのかを⋯⋯。
廉とアスパシアの物語を最後まで読んでくれてありがとうございます。少し長かったかもしれません。申し訳ない。これからも話を更新していきたいのですが、本業が忙しいので次の更新がいつになるか分かりません。どんなに時間が経っても次からも読んでくれると嬉しいです。




