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精霊会議

【カノン体内】


「今日はカノンの異常性について検討しようと思います! それと、今日は特別に3大聖物である蒼のスラリン様、白銀のリラ様、漆黒のヴィラ様にも来てもらいました」


「「おお~」」


 精霊のみんなは、久しぶりに見る聖物様に歓喜している。


 聖物…私達、精霊からしたら格上の存在で、格は精霊王に匹敵する。


 しかも、内包している神気は、意味が分からないレベル。


 全てはカノンの禁忌スキル【無限増殖】だ。


 あれは神話時代に、管理者が神々を増殖させる為につくり、役目を終えて管理者に封印されたという伝説がある。


 それをなんでカノンが持っているのか分からないけど……それにしても、あの神様は誰だろう?


 中級精霊ごときの私には神様の名前なんて分からないけど、この世界の神様とはちょっと違う気もする。


「今日のメイン議題のカノンの異常性を話し合いたいと思います。本来ならば直接カノンに異常性を伝えられたら良いんですが、【無限増殖】に関わる事を私達が話すと禁忌ワードに触れる可能性があるので、【無限増殖】とは関係ないルートから、カノンには気づいてほしいという内容です。このままカノンが暴走すると管理者に目を付けられないか心配です」


「ちょっといいかな?」


「はい、ヴィラ様」


「俺達はご主人様に何回も遠回しに伝えたが、ご主人様が弱いと信じてしまってるから、どうしようもなくないか?」


「そ、それはそうですが……深淵の森に生息しているモンスターは強さが異次元レベルなので、即死するのは仕方がないかと……」


 深淵の森は神々がモンスターや動物を作る過程で失敗して廃棄されたものたちだ。


 当初、神々は自身の強さ基準のモンスターを作ったら、人族などからしたら天災クラスのモンスターだったという冗談みたいなミスを犯したが、神々は自身が作ったモノを破壊出来ない制約があるみたいで、仕方なく深淵の森という大結界内に閉じ込めた。


「本来ならば、俺達が強さを示せれば良かったんだが、気が付いた時には俺達が強くなり過ぎて、力を制御出来るまで戦えないということになっちまった。そこはすまない」


 ヴィラ様が鹿モンスターに体当たりしたら、きっと鹿は爆散し、深淵の森も一部が消し飛ぶだろう。


「いえいえ! 私達も戦う力があればいいんですが、私達は戦闘能力がほとんど無いので……」


「「はあ……」」


「やはりエルフ族に期待するしかないんじゃないか?」


「そうなんですが……ちょっと嫌な予感もするんですよね……」


「おいおい、精霊の予感とか、シャレにならないぞ」



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