称号
『ごしゅじんさま、スラリンです!』
「えっ、この声はスラリンなのか?」
眷属化したスライムは、他の野良スライムとは違い、意志があるのは分かっていたが、まさか話が出来る程の知能があるとは思っていなかった。
スライムは見た目だけで言えば、クラゲみたいなものだし、体内に脳みたいな器官は無いので、意志があるだけ凄いなぁと思っていた。
『はい! スラリンです! やっとごしゅじんさまとはなせます!』
「スラリンは最初から話す程の知能があったのか?」
『いえ、スラリンたちはごしゅじんさまのぞうしょくスキルとしんきのえいきょうで、かんがえられるくらいのぞうしょくをしたけっかです』
「知能がつく位の増殖と神気? スラリンたちは見た目はずっと変わらないよな?」
神気が影響したのなら分かるが、増殖とはいったい?
『スラリンたちは、がいそうをあっしゅくしているだけで、がいそうをかいほうしたら、すごくおおきくなります』
「外装の圧縮……解放したらヤバいのかな」
『スラリンは5000まんかいいじょうのぞうしょくをしました』
「5000万回って凄いね」
この時の僕は、スラリンの言った5000万回以上の増殖が知能が上がっただけなのだと勘違いし、どれだけヤバい事なのかを正しく理解していなかった。
『スラリンたちはすごいのです~』
【称号・スライムの主人を獲得しました】
え?
称号?
僕はすぐに【鑑定】をしてみると、確かに称号という項目と、【スライムの主人】が追加されていた。
【スライムの主人】はスライムの【テイム】成功率が上がったり、スライムからのバフ率が上がったり、スライム関連の数字が上がるものらしい。
「そう言えば、スラリン以外の2匹も【眷属念話】が出来るの?」
『リラとヴィラはまだぞうしょくがすくないので、わたししかむりです~』
「なるほど、それにしても誰かと話せるって最高だな」
26日も無言だと精神的にヤバいことになりそうだった。
『スラリンもごしゅじんさまとはなせてうれしい。リラがうらやましがってる』
「ん? スラリンはリラとヴィラの2匹と意思疎通出来るの?」
『もともとスライムどうしは、はなせないだけで、いしそつうできるんです』
「そうだったのか」
何気にスライムの生態も奥が深いな。
「そう言えば、スラリンはここが何処か知ってる? 死の森の中なのかな?」
『ここはせいれいのみずうみで、しのもりはしらない』
「知らないかぁ……そもそも死の森って人間が付けた名前かもしれないな」
それにしても、ここは精霊の湖って言うのか。
精霊だから神気で満ちているのか?
『スラリンたちは、せいれいのみずうみちかくから、はなれられないから、よくわからない』
「え? なんで湖から離れられないの?」
『みずうみからはなれると、じゃきがつよくなって、スラリンたちはしんでいく』
「邪気……神気の逆なのかな?」
邪気が満ちているという事は、やはりここは死の森なんだろうか。
【カノン】
固有スキル
EX無限増殖Lv1 《残機無限》
A鑑定Lv2
A魔眼Lv4《魔術眼》《魅了眼》
スキル
BテイムLv30《眷属召喚》《眷属同期》
《眷属念話》
神気運用法
神気…743,512ss
眷属
蒼スライム《スラリン》再生
銀スライム《リラ》思考加速
黒スライム《ヴィラ》暴食




