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雪玉
ものすごい勢いで雪の玉が私の手の中に飛んできた
飛び込むようにやってきたから
柔らかな周囲を少しだけ手からこぼしちゃった
戸惑ったけど投げてくれた相手の笑顔につられて
私は手に残った雪を軽く握りふんわりと投げ返したの
次は小さめの豪速球が手の中に
どんな雪玉を返そうかと周囲の雪に目をやった
先にまたふんわりとした雪玉が何度も届き少しづつ指先からこぼれ落ちて行った
たくさん投げてもらったし
やっと相手のペースに乗れると思ったの
その時には周囲の雪も目の前にいたはずの人も溶けてしまっていた




