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 キャラクターの形を模したつり革が連なる、夢の国から現実世界に戻るモノレールの中。

 わたしの隣には梅ちゃん、その隣にはボイスが座っていて、ボイスははばかりなく寝息を立てている。   そのさらに隣のハーヴェイにもたれて、迷惑そうな顔をされながら。

 スマホに保存された写真を、色づく頬で眺めている梅ちゃんに声をかける。



「なんか、梅ちゃんもすごいね」

 というのは、さっきのショップでのことだ。

 あのくだらないけんかを、女子力の高い一声で納めてしまった。

 スマホの画面には、園内花壇の前。はにかんで微笑む梅ちゃんと、仏頂面のボイスが映っていて。



「ほのさん。わたし……決めました」

 スマホを握りしめて、静かに宣言らしきものがはじまった?

「この梅原美玖、焦点を一つに定めます……!」

「はい?」

「今までは、婚活アプリで知り合った何人かと、お茶に行ったりしていたんですけど。みなさんにきっぱり、事情を話してお別れします! す、好きな人ができたから、と……」

「マジ?」



 おおっ、すごい。衝撃宣言だ。

「もう、予感がぐいぐいきて、止まらないんです。ジェットコースターでかたかたって音がして、徐々に上昇するときみたいに」

「う~ん、これは恋に落ちちゃうねぇ……」

 はぁ、それにしても。

 目がきらきらして、全身もきらきら。

 恋する女子ってこんなにまぶしいのか。

「ほのさんのおかげです」

「え?」

「ほのさんが応援してくれたから。でもこれからは、ちゃんと自分で、頑張ります……!」

 ふっと笑って、乙女の肩を叩く。

「なーに言ってんの。こういうのはお互い様。これからもどんと応援するって」



 がたりと列車が急停車して、ボイスの頭がハーヴェイの肩から投げ出され、ハーヴェイに文句を言い、負けじとハーヴェイも言い返している。

 相変わらずな二人の姿をわたしと梅ちゃんは眺めつつ、くすくすと笑ったのだった。


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