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勇者が残したもの  作者: みずポテト
第一章 帰るために
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05話 新発見

 師匠は午前中はいつも村の周辺を見回っているらしく午前中は家に俺一人だ。

 好きに過ごしていていいとのことなので、家の中にあった本を読んでみることにする。

 俺は本を読むのは好きだ。

 もっとも漫画やラノベなんだけどね。

 魔力の使い方についての本だ。

 読めるのか不安だったが、なんと全部平仮名だった。読みにくいが、読めるだけありがたい。

 今回読んだ部分で興味深かったのは、2つだ。

 1つ目 魔法だが、生活魔法というものがあるらしい。

 主に、飲み水を補充したり、焚火に火をつけたりで使うもので敵を倒すのには適してないが便利な魔法だ。

 そしてこの魔法は、魔力を集める→水や火を出すイメージで魔法を出せるらしい。

 つまり、無詠唱で魔法を扱えるということだ。

 もしかしたら、これなら魔法の威力は出ないし、出力を調整しやすいんじゃないか?

 師匠が帰ってきたら聞いてみよう。


 そして2つ目 魔力による身体能力の強化だ。

 魔力を体の中で練り上げ、それをオーラとして体に張り巡らせ、力、防御力、俊敏力などをを上げることができるらしい。

 また、それを武器にのせることもできるらしくこの世界の必修科目みたいなものらしい。


 本を読んでいると師匠が帰ってきた。

 お昼ご飯を食べながら、生活魔法について聞いてみた。


「確かに、それなら出力を調整しやすいかもな。よし、それじゃ今日はそいつをやってみるか。」

「はい!」


 その日の夕方、昨日と同じ森に来た。

「よし、それじゃあやってみろ。」


 まずは、いつも通り右手に魔力を集める。そして、水を出すイメージ・・・。

 そうだな、ジャーとシャワーから水を出すイメージだ。

 ・・・シャワー、・・・シャワー、そういえば股のほうがムズムズするな。

 お、この感覚は、来る。


 ジョボジョボジョボ


 ・・・。失敗だ

 

 失敗だ、いや無詠唱で出るには出たのだが、水が細く放物線を描いて飛んでいった。

 まるで、おしっこだ。

 シャワーを想像してる途中に、尿意を催してしまったのが原因だな。

 使ってみた感じあまり魔力は減っていない。


「いい感じだな。ちょっとおしっこみたいだったが」

 

 師匠にもバレてる。

 ちょっとトイレに行かしてもらおう。


「すいません、ちょっとトイレ行ってもいいですか。」

「行ってこい」


 少し離れた茂みに来た。

 音とか聞かれたら恥ずかしいしな。

 外でトイレするのは何年ぶりだろうか。

 そんなことを思いながら、用を足していると、ある考えが浮かんだ。

 これって俺の竿からも魔法って出せるのか?

 さっそく試してみることにした。

 イメージは、シャワーのストレートだ。

 まず竿に魔力を集めて、イメージ。

 

 ピシャー!


 おー!!成功だ。高火力おしっこだの完成だ。

 これって攻撃魔法もだせるのか?

 いや、やめとこう。竿から岩を切断する威力の物を出すのはさすがに怖い。

 よし、この発見をさっそく師匠に・・・・・。いや、やめておこうこれは俺だけの秘密だ。

 そう心に決め俺は師匠の元に戻った。


「おう戻ったか。次は火の魔法を出してみろ」

「はい!」


 さっきと同じ感じでやってみる。

 あれ、出ない。なんでだ?


「火の魔法を出す感覚がつかめてないんだ。水は一回攻撃魔法を撃っただろ、だから撃てたんだ。」

「じゃあ、火の攻撃魔法を撃てば、生活魔法のほうも撃てるようになるかもしれないってことですね。」

「あと、出力を出しすぎないように注意しろ。その後生活魔法を撃てるくらいには残しておけ。」


 前と同じ岩に向けて撃つ。目標は少し砕く程度だ。

 生活魔法を撃った時の感覚で撃ってみる。


「ファイアボール!」


 気絶していない。どうやら、魔力を使い切らなかったようだ。

 ただ、体が重いあと一発撃ったら間違いなく気絶するだろう。


「よし、生活魔法を撃ってみろ。」


 手のひらの上にライターの火を出すイメージだ。

 

  ぼっ!

 成功だ!ただ魔力はやはり切れてしまったようだ。

 でも今日は攻撃魔法+生活魔法を3回撃っている。

 少しずつだが成長を感じる目標は、岩を砕くくらいの威力の魔法を5回は撃てるようになりたいな。

 明日からも頑張るぞ。

 こうして俺は次の日も同じように過ごし、気絶し眠りにつくのであった。

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