国を壊す悪意
アンリマインとレヴィアンの結婚式が再び行われ、二人は晴れて夫婦となったんだよ。
私はお母さんに頼まれてもう少しこの国に居る事になっちゃった。
結婚式が終わって二人が向かったお部屋でドタバタしちゃってる。
ちょっと遠くで待っていると二人が出て来てくれたみたい。
覗きに来たガルダのに誘われて作戦会議に出る事になったの。
それでパラドライオの王様になったアンジュリッタと連絡してね、ドルオン・スタ・ストロングって人が指示していたみたいだって聞いちゃった。
「そ奴はそちらの国で対処出来ないのでしょうか?」
ガルドがアンジュリッタと話を続けている。
「戦時の影響を抑える為に周辺国を回っていると聞いています。しかし、命令を無視してパラドライオには戻らないつもりなのかもしれません」
「なるほど、その可能性も充分に考えられますな。して、奴の居場所については?」
「ユザルガルドからトルクスルに渡ったみたいなのですが、そこから連絡が途切れたようです」
「ふむ……」
「ねぇねぇ、そのユザルガルドとかトルクスルって何?」
私は分からないから聞いちゃった。
「二つとも我が国やハイグストの隣国ですよ。戦争時には両国ともハイグストに協力していたと聞いています。我が国とは敵対国ということになりますので、情報を得るのが厳しいです」
「こちらは友好的な関係を続けているので呼びかければそれなりの反応をしてくださるはず。早速手配させていただきます」
「ええ、よろしくお願いします。それでは私も色々としなければならない事がりますのでこれにて失礼を。また何かありましたら気軽にご連絡くださいませ。モモさんも、また会いましょう」
「ええ、そうさせていただきます」
「またねー!」
(バイバーイ!)
アンジュリッタとの通信が途切れて部屋が静かになっちゃった。
「こちらも色々と行動せねばなりませんな。モモ様、準備が整うまでもう暫くかかるでしょう。アンリマイン様のついででいいのでレヴィアンのことを見守ってやってくださいませ」
「うん、一緒にやればいいよね!」
(だね!)
私達はガルダから連絡が来るまでちょっと騒がしくて程よい日常を満喫したの。
アンリマインとレヴィアンの仲は少しずつ縮まっているのかな?
あからさまに打ち解け合うことはしないけれど、二人ともお互いに意識しているのを感じるよ。
私が帰る頃にはラブラブになっちゃったりして?
そっちの方はなるようにしかならないから放って置いていいんだけれど、丁度さっきガルダから呼び出しがあったんだ。
隣国からの報告がようやく来たみたい。
だから私は御主人と一緒に前に行った会議室に向かったの。
「何か分かったのー?」
「おお、モモ様! トルクスルからの情報が得られましたぞ。ドルオン・スタ・ストロングは縁者筋の知り合い関係に身を寄せていたらしく、身分を偽ってハイグストへの入国を果たしたということ。我が国にとって圧は凶悪なテロリスト。必ず捜し出して締め上げねばなりません。また戦火が広がらないように力をてくださいますかな?」
「うん、もう戦争なんてしたくないもんね!」
(お手伝いできることがあれば僕も手を貸すよ!)
「ありがたい。それでは向かってもらいたい場所があるのですが」
「私、アンリマインの護衛なんだよー。あんまり遠くに行けないよー?」
「もちろん、無理を承知で言っているのです。あなたの体は潜入に最適なのですよ。相手に気付かれることなく情報を得られるのではと。アンリマイン様にはこれまで以上の護衛をつけますので何卒お願いしたく……」
(モモ、僕が残って見張っているから行ってきたらどうかな。また変なことになったらここに嫁いできたアンリマインも困っちゃうだろうしさ)
「うーん、御主人がそういうのなら、そうしようかな?」
「おお、やってくださるのですね! ではお気持ちがからない内に場所をお知らせしましょう!」
てことで私は相手の特徴と居そうな場所を教えてもらったんだ。
そこは結婚式に現れた男達が逃げた方向にあるクラスニアって町。
地位のある人間だから、たぶん偉い人の家にでも居るんじゃないかって話だよ。
「なるほど、それで私達に声をかけたのね」
「カリンは全然かまいませんよ」
何時も通り人捜しが得意なリーズとカリンに頼んじゃった。
「報酬はあるのよね!?」
「ガルダがお小遣いをくれたけど、これで足りるかなぁ?」
ヒョイっと取り出した小さな袋。
その中には数枚のコインがあるの。
「こ、これは!?」
「超高額貨幣ですね……」
「もちろん」
「引き受けさせていただきます!」
二人で一つだけコインを取り出して懐にしまったよ。
「それだけでいいの?」
「これで充分過ぎよ」
「ええ、節約すれば一年ぐらい暮せそうですよね」
「二人ともありがとー!」
一度魔法をかけて貰ったんだけど、ここだと全然範囲外。
ララバからでも無理みたいだからクラスニアって町に一緒に向かうことになったんだ。
私が運んであげちゃって、遠く遠くのその町の前。
町の検問ではリーズとカリンが冒険者だってことで簡単に通してくれたんだよ。
私のことは全くスルー。
戦争時の活躍は知っているかもしれないけれど、元の姿ならともかく、今の姿は分かんないもんね。
無事に入った町の中。
田んぼと住居が入り乱れているけど田舎感はあんまりないね。
大きな建物もそれなりにあったり、道も整備されているもん。
「んーと、それじゃあドルオンって人を捜さなきゃだねー!」
「それでは魔法をかけますね」
「お願いねー!」
ガルダから教えられた特徴は、ボワっと広がるようなもっさもさの赤い顎髭、額から鼻まである斬られ傷。
もうカリンにも伝えてあるから直ぐに魔法が唱えられたんだ。
色々な景色、男の居る場所、方向とかも。
様々な情報が頭に流れて来ちゃう。
「あ、見つけた。ちょっと行ってくるねー!」
これで見つけられそうだね。
私は手を振ったんだ。
「モモ、ついて行かなくても大丈夫?」
「折角ここまで来たのですからカリン達もお手伝いしますよ? お給料もいただいていますからね」
でも二人ともついて来てくれるみたい。
一緒に行くのは嬉しいけれど、
「大丈夫、情報を集めるだけで良いってガルダが云っていたもん!」
ここは一人で大丈夫!
「では何かありましたらカリンに声をかけてください。通信を繋げておきますから」
「それじゃあ宿でも探しとくわね。この町ぐらいなら私達が何処に居るのか分かるわよね?」
「うん、もちろん! それじゃあ行ってくるねー!」
「行ってらっしゃいモモさん」
「まあ負けたりはしないと思うけど、一応気を付けてね」
「はーい!」
それで手を振って町の中を走って行く。
田んぼのあぜ道、建物をピョンと越えたり、大きな木に居る鳥さんに目をひかれても目的は忘れたりしないの。
ぴょぴょんって進んでね、大きなお屋敷を見つけたよ。
魔法の感覚ではあの中で間違いないみたい。
「カリン、もう見つけたから大丈夫だよー!」
(そうですか。魔法は解除しますけど、通信はこのままにしておきますね)
「うん、ありがとー!」
私は高い塀をピョンッと飛び越えお庭に侵入してみたの。
見張りや飼い犬なんかも多いみたい。
何匹かが唸り声を上げて私が居る方に威嚇しているんだ。
臭いを追って来るから逃げてももう無理な感じかな?
うーん、思ったより早く見つかっちゃったよ。
「何かあったのか!?」
「サッサと調べろ。侵入者なら容赦はするなよ!」
だんだん人が集まって来てね、逃げ場をドンドン塞がれちゃうの。
出て行くのは簡単だけど、こんな時はカリンに相談してみよう。
「カリン、見つかっちゃったみたい。どうしよう?」
小さな声で呼びかけたらね、
(むしろ良いのでは? 相手が猫だって分かれば警戒も解きますよ)
何だか大丈夫な気がしちゃった。
「あー、そうだね!」
私は茂みから飛び出してわざとらしくニャーンって鳴いてみたよ。
「……おい、ただの猫じゃねぇか。脅かすな」
「お前等もこんなの相手に吠えているんじゃねぇよ」
そしたら理不尽に犬が怒られちゃってちょっとシュンとしちゃってた。
普通に働いていただけなのにね。
ちょっと同情しちゃいそう。
家猫のモモ
異世界に転生して人間となる。
御主人(ヒロ)
人間だったけど異世界に転生して白い猫になる。
カミル・ストラデジィ(学校のお友達)
プラナ・イスリード(学校の先生)
レヴィアン・イング(真炎ハイグスト国、軍師ガルダの息子)
アギ(レヴィアンの付き人)
ヤー(レヴィアンの付き人)
エリオ・ジ・エイグストン(モモの従者)
レマ・トマトン(旅の同行者、料理人)
ナヴィア・ドライブズ(旅の同行者、馬車の運転手)
リシェーリア・パラノイア(プリスターの司祭今は味方?)
ゼノン・ハイム・ディラーム(ラヴィーナの従者)
王子シャーン
王女ルシフェリア
王女ラヴィーナ(格闘が得意)
王女イブレーテ(長女)
王子パーズ(恋焦がれる男の子)
シャーンのお母さんテルナ
ウィーディアの女王。
爺
シャーンやテルナの付き人。
フルール・フレーレ
ラヴィーナの師匠で格闘家。
青鎧のブルース・グライブス
教育係アリア・ファイリーズ
モモの教育係。
赤髪の槍使い、リーズ・ストライプ(エルフ)
桃髪の魔術師、カリン・ストライプ(エルフ)
冒険者、エルフの姉妹。
ベノム(ブレードバード隊、隊長)
ルーカ(孤児)
プラム・オデッセイ(里帰り中)
ジャック・スロー (天狼ジャックスロー隊長、白い狼男)
クロノ・アークス (シャーンとルシフェリアのお友達)
シャルネリア・シャルル・シャリアット(同上)
剣と魔法の世界 ミドレイス
翼の生えた子供 ウリエリア




