どうしてこうなった
ララバに戻った私は空を飛んでいたベノムに声をかけたんだ。
アンリマインが帰って来たことを喜んじゃって皆で王宮に向かったの。
偽物は門のところでご褒美を貰って帰っちゃったけれど、残りの私達は中に入ってガルダに報告したんだよ。
話しがまとまりそうな時にね、ウィーディアの王様、お母さんが乱入しちゃってアンリマインは本当に結婚することになっちゃった。
当人同士の気持ちとか分かんないけれど、良くしてくれているから逆らう気はないんだ。
「あ、あの。幸せにしてください……」
と、嬉しいのか悲しいのかよく分からない表情のアンリマイン。
真っ白でふわふわのウェディングドレスを着た姿はすごく綺麗。
「どうしてこうなった……」
隣にはビシッとスーツを着たレヴィアンが立っていて、再び式場で結婚式が再開されているの。
知っている人とか知らない人とか、会場にはいっぱいお客さんが来ていてね、お母さんとか他の国の偉い人も参加しているんだ。
もちろん今回は事件が起きないように護衛や警備も沢山居るよ。
挨拶とかよく分かんない儀式なんかもあって長い時間を大人しくしていなきゃいけないの。
私と御主人はお母さんの隣の席にちょこんと座ってね、出されたご飯を食べるんだ。
それで満腹になったら何時の間にか眠っちゃって、目を覚ましたらお母さんの膝の上。
丁度今、誓のキスが終わったみたいで、二人の指に指輪がはめられたんだ。
これで目出度く夫婦だね。
皆から拍手がされて残ったご飯とかを食べながら時間を過ごし、結婚式は終わりを告げたよ。
「さてモモさん、御主人さん、アンリマインはハイグストの者となりました。もうこちらで警護する必要はありません。我々はもう帰りますが、きっと心淋しく思っているはず。なのお二人は一ヶ月ほど付き合ってあげてくれませんか?」
「うん、いいよー!」
(はーい!)
「良い返事をありがとうございます。今宵はあの二人にとって大事な時間。誰も近寄らないように守ってあげてくださいね」
「任せといてー!」
私と御主人が頷くとお母さん達はハイグストの人達に見送られてウィーディアに帰って行っちゃった。
それじゃあ云われた通りにアンリマインを護らなきゃね。
気配を辿って二人の下へ。
関係者以外立ち入り禁止って書かれたハートマークがある扉の前。
これって入っちゃダメなのかな?
(は、入らない方がいいのかな。新婚さんだもんね……)
御主人もちょっとためらっている感じ。
それじゃあ出て来るまで待っていようかなってちょこんと座っていると、中から声が聞こえてくるよ。
「畜生、ウィーディアの王にはめられたぜ! まさかこんなことになるとは思ってもみなかった! 元からこういう筋書きを用意していたんだろうぜ!」
「あ、あの。これからよく分かりませんけれど、これからどうぞよろしくお願いします……」
「アンリマイン様、無礼かもしれませんが、このままで本当にいいんですか!? どなたか好きな方がいらっしゃったりはしないのですか!?」
「わたくしも王女なのです。今まで育ててくださった恩に報いる為にも、国の為にも。……が、頑張らなければ……。レヴィアン様、わたくしの事はお嫌いでしょうか……」
「い、いえ、嫌いという訳では……!? 何故御脱ぎになられるのですか!?」
「母上の云い付けの通り、子を成さなければ……。ちゃんとできなければ叱られてしまいますから……ぐすん」
「う、うおおおおおおお!?」
といったところで私は御主人に押されちゃった。
(ちょっと離れていようか。僕達が邪魔になっちゃうかもしれないし)
「そうなのー?」
(そうなの! いいから急いで、早くは早く!)
何だか部屋の中を行ったり来たりで騒がしそうだけど、御主人が云うならいいのかな?
それからドタバタという音が長くながーく続いてね、ようやく扉が開くみたい。
「はぁはぁはぁ」
「ふぅふぅふぅ……」
二人とも衣服を乱してすっごく疲れた表情をしているよ。
喧嘩でもしていたのかな?
もういいかなって思って話しかけてみることにしたんだ。
「もう終わったー?」
「うげぇ、飼い猫が何でこんな所にいやがるんだ!?」
「お母さんがもうちょっと護衛しとけって。一ヶ月ぐらいここに居るんだよー!」
「も、モモさん、まさか聞いていらしたのですか? は、恥ずかしい……」
頬が赤くなっている気がするけれど、相変わらずアンリマインは涙目だよ。
「誤解するなよ!? 俺達はまだ何もしていないんだからな! 部屋の中では必死で否定して! だから、その……あの……」
「ふーん、そうなのー?」
レヴィアンはよく分からない言い訳をしているね。
私としては何していたってかまわないんだけど。
(ここで何も無くたって時間の問題だよね。だってもう本当の夫婦になっちゃったんだから)
「二人ともお幸せにねー!」
「うがああああ!?」
お祝いを言ったらね、レヴィアンが近くの壁にゴンって頭をぶつけているの。
おでこが赤くなっていてちょっと痛そう。
そんな時に誰かが来る気配。
あ、でもこれは大丈夫。
王様のガルダだもん。
ちょっと待っていると、通路の角からコッソリ顔をのぞかせたんだよ。
私達のことに気が付くとこっちにやって来ちゃうんだ。
「……レヴィアン、随分と激しい時間を過ごしたようだな。俺も若い頃は亡き母さんと一緒に熱い夜を……」
「あああ、そんな話は聞きたくねぇ! ちょっと黙っていろ!」
「どうやらまだ興奮が収まっていないようだな。血気盛んなのはいいことだ。もう一戦ぐらいしてきてはどうだ?」
「うるせええええ!」
「ふむ、もう少し落ち着いてから来るとしよう。モモ様、
邪魔をせぬようにこちらへ。少し今後の話し合いをいたしましょう」
「はーい!」
私と御主人はガルダに連れられて会議室に行ったんだ。
ここには誰も居なくて今は三人だね。
おっきなテーブルの上には見た事のある水晶が置かれているの。
これは遠くの人とお話し出来る道具だよ。
「これからパラドライオの王と通信を始めますのでお友達だといわれるモモ様に同席してほしかったのですよ」
「アンジュリッタと話すんだね!」
(僕は会ったことがないから楽しみだな)
「それでは始めるとしましょうか」
ガルダが念を送ると水晶玉に映像が映るんだ。
自分の名前と用件を向う側の人に告げると簡易的な会談を用意してくれるんだって。
それで暫くすると従者を連れたアンジュリッタが画面に現れたよ。
「パラドライオ、第十二代国王、アンジュリッタ・クラニアス・ライリィ・エタニティ、参上いたしました」
「お久しぶりでございます陛下。ハイグストの王、レヴィアン・イングでございます。覚えておいででございますか?」
「アンジュリッタ、こんにちはー!」
「ええ、ガルダ様。……と、猫になってしまったモモさんですね? 今日はどのような要件でございますか?」
「実は少し問題がございまして、不埒者がウィーディアの女王を攫うという事件があり、その容疑者がパラドライオの者という情報があるのです」
「な、なんですって!? まさか私をお疑いになっているのですか!? こちらはそのような事をした覚えはないのですよ!?」
アンジュリッタは明らかに狼狽えているよ。
自分に疑いが向いていると思えばそれはそうだよね。
「もちろん、そうは思っておりません。戦争を継続させたかったのならば、あなた様は進軍を止めなかったはず。ですので、今の政権をよく思っていない人物や、戦争を続けたかった人物が行動を起こしたのではと。我々と一緒に犯人を見つけ出しませんかと提案をしたかったのです」
「当然参加させていただきます!」
「それではこちらが知り得る限りの情報をお渡しします。人数、人相などは――」
それからは細かいお話しを行ったり来たりさせながら長い会議が続くんだ。
向うの人達も行ったり来たりして相手の名前とかを調べてね、ようやく犯人が判明したみたい。
パラドライオ軍戦略方面司令官、ドルオン・スタ・ストロングって人なの。
家猫のモモ
異世界に転生して人間となる。
御主人(ヒロ)
人間だったけど異世界に転生して白い猫になる。
カミル・ストラデジィ(学校のお友達)
プラナ・イスリード(学校の先生)
レヴィアン・イング(真炎ハイグスト国、軍師ガルダの息子)
アギ(レヴィアンの付き人)
ヤー(レヴィアンの付き人)
エリオ・ジ・エイグストン(モモの従者)
レマ・トマトン(旅の同行者、料理人)
ナヴィア・ドライブズ(旅の同行者、馬車の運転手)
リシェーリア・パラノイア(プリスターの司祭今は味方?)
ゼノン・ハイム・ディラーム(ラヴィーナの従者)
王子シャーン
王女ルシフェリア
王女ラヴィーナ(格闘が得意)
王女イブレーテ(長女)
王子パーズ(恋焦がれる男の子)
シャーンのお母さんテルナ
ウィーディアの女王。
爺
シャーンやテルナの付き人。
フルール・フレーレ
ラヴィーナの師匠で格闘家。
青鎧のブルース・グライブス
教育係アリア・ファイリーズ
モモの教育係。
赤髪の槍使い、リーズ・ストライプ(エルフ)
桃髪の魔術師、カリン・ストライプ(エルフ)
冒険者、エルフの姉妹。
ベノム(ブレードバード隊、隊長)
ルーカ(孤児)
プラム・オデッセイ(里帰り中)
ジャック・スロー (天狼ジャックスロー隊長、白い狼男)
クロノ・アークス (シャーンとルシフェリアのお友達)
シャルネリア・シャルル・シャリアット(同上)
剣と魔法の世界 ミドレイス
翼の生えた子供 ウリエリア




