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侵略の王

 パラドライオの軍隊が町に到着する前に先制攻撃を仕掛け、攻撃を始めたの。

 ビシっとバシッと迫る兵隊を倒し続けるけれど、どうやっても倒せないと知った敵は私を無視して町に向かっちゃうんだ。

 色々邪魔をしたけれど止められなかったよ。

 結局は町に侵入されて大混戦が始まっちゃった。

 これじゃあ一気に倒せない。

 私はレヴィアンに作戦を聞きに行ったんだ。

 そしたらね、今の内にパラドライオの王様を倒して来いって云われたの。

 ここは行かなきゃいけないところ。

 私は急いで向かったよ。

 遠くにあるパラドライオの首都に到着してお城の中に潜入しちゃった。

 いきなり見つかっちゃったけれど、頑張って見つけるよ!

「きゃあああ! アンジュリッタ様が悪漢に襲われているわああああ!? 誰か来てええええ!」


 やって来たのは兵士達じゃなくて、今治してあげたアンジュリッタの付き添いの人だったみたい。

 大きく叫んじゃって兵隊達が集まってきちゃう。


「ちょっとついて来てー!」


「え?」


 私はアンジュリッタを抱きかかえて通路を疾走しちゃうんだ。

 出来れば落ち着いて話しをしたいけれど、こんな状態じゃ無理だよね。

 声が聞こえるぐらいに速度を落として声をかけてみることにしたんだよ。


「私ね、パラドライオの王様に会いに来たんだ。アンジュリッタは何処に居るのか知らないかなぁ?」


「まさか私に酷い事をする積もりなのですか? だったら言ったり致しません!」


 でもね、キッパリ断られちゃった。

 知らない人に連れ去られているのに結構気が強い子なのかな。


「酷い事をしているのはそっちだよ。皆の国を攻めたりして侵略しようとしているのに。私はそれを止めに来たんだよー」


「そんなはずはありませんわ! おじい様はとても立派な方なのですから! この間も隣国ハイグストに平和の使者を送ったと云われていましたもの!」


「そんなの間違いだよ。ものすごい量の兵隊が来て襲って来てたもん!」


「ありえません!」


 と、何を言っても聞いてくれない感じ。


「だったら本人に聞いてみればいいよ! それでハッキリするでしょ?」


「……いいですわ。ならばおじい様の下に連れて行ってあげます! どれ程ご自分が間違っていたのか思い知るとよろしいですわ!」


 説得してみるとアンジュリッタは道を教えてくれたんだ。

 あっちに行ったりこっちに行ったり色々なところを通って辿り着いたのは玉座の間。

 武装した多くの兵士が待ち構えていて、奥には玉座で頬杖をついた長い白髭のおじいちゃんが座っている。

 あれがパラドライオの王様、アイグレイス・ディス・グラファルド・エタニティで間違いないよね。


「アンジュリッタが曲者に攫われたと聞いたが、なるほど、お前か」


 表情だけでも悪人だと分かるぐらい目つきが悪くて顔も怖い。


「おじい様、この者がパラドライオが戦争を起こしたと嘘をつくのです。優しいおじい様がそんな事をするはずがありませんわ。本当の事を教えてあげてくださいませんか!?」


「誰にそのような嘘を吹き込まれたのか。我々がやっているのは戦争ではない。ただの大掃除よ。何匹殺そうがお前が気に病むことではない」


「そ、そんな! まさかおじい様はそんな恐ろしい事をしているのですか!?」


「恐ろしい? 異なことを。我が国の住民以外は人ではない。ただの喋る虫よ。肉にすらできぬ生物に慈悲などはない。斬って捨てても慈悲など沸くものか。当然、その卑しき猫についても同じ事。我が侵攻を邪魔する愚か者に死の制裁を。アンジュリッタを道連れに消えるがよい」


 アンジュリッタさえも殺しちゃう気なの!?


「そんな、おじい様!?」


「お前に死んでもらわねばならぬのは心苦しいが、これも国の為よ。自らの運命にしたがうのだ。さあ殺せええええ!」


『おおおおおおおおお!』


 兵隊が剣を振り上げて襲ってくる。

 こっちにはアンジュリッタが居るというのに誰一人躊躇いがないよ。

 こんなところに連れて来なければ危険が訪れることもなかったのに。

 これは私の所為。

 だから、護ってあげなくちゃ!


 アンジュリッタの体をグッと抱きしめて私は前に進むんだ。

 剣とか持って敵が襲い掛かって来るんだけれど、ルブレで戦った人数より随分マシだよ。

 全部合わせて砂粒程度。

 キャットスレイヴを取り出して、一気に敵を斬り伏せた。

 投げたり斬ったり叩いたり、ほら、もう王様しか残っていないよ。


「もう終わりだよ!」


 チャキッと剣を向けたって全然慌てていない感じ。

 何か奥の手でもあるのかな?


「害虫め。大人しく死んでおけばいいものを。後悔することになるぞ」


「えー、後悔なんてしないよー」


「そうか、では死ね!」


 王様が何かのスイッチをカチっと押してゴゴゴって部屋が動きだした。

 でもそんなの関係ない。

 前に居る王様を倒しちぇばいいだけだもん!

 全力ダッシュで走ろうとしたんだけれどね、


「おじい様に何をする気なのですか!?」


 アンジュリッタがいきなり大暴れ。

 あんな事を云われちゃったのにまだ信じている感じだね。

 私が指で目を突き刺されそうになって慌てて避けている内に巨大な鉄柵が降りてきちゃった。

 進路も退路も防がれちゃって閉じ込められちゃったんだけれど、それもザクっと斬り裂いちゃうよ。


 でもね、慌てている内に王様の姿がなくなっちゃった。

 気配は玉座の向こうにある壁の先みたい。

 追い掛けようって急ぐ前に、アンジュリッタを床の上に降ろそうとしたらね、


「国の為、おじい様の為、絶対に行かせませんから!」


 ガッチリ引っ掴まれて放してくれなくなっちゃった。

 これはちょっと邪魔になっちゃいそう。

 まあ仕方ないかなぁ。

 気にしないようにして進もうと思っていたら、今度は倒した兵士達が続々と起き上がってきちゃうんだ。


 ダメージが足りなかった?

 ……何かそういう感じじゃないみたい。

 全員目が虚ろ、口は開いたままでヨダレがダラダラ垂れている。

 まさかゾンビ化しちゃったの?


「一体何が起こったのですか……?」


「悪い事だよー!」


 プリスター教が関わった国でそんな事が起きたからここで起きても不思議じゃないかな。

 ……でもちゃんと心臓は動いているね。

 何だか分からないけれど、倒しちゃえばいいだけだよ。


「たあああああ!」


 バチ―ンって一気に倒してみたものの、腕や足が折れていたって悲鳴すら上げずに動いて来ちゃうんだ。

 ずっと相手をしていたら王様に逃げられちゃうよ。

 こんなの無視して行っちゃおう。

 私は玉座のある壁に向かってダッと走って行っちゃうの。


「きゃああああ、ぶつかるうううう!?」


 今まで邪魔をしてきたアンジュリッタはちょっと怖そうにしているね。

 だけど大丈夫。

 分厚い壁もスッパリ斬り裂き先の部屋に飛び込むんだ。

 入った瞬間視界が揺れちゃった。

 床には輝く魔法陣。

 これは何処かに転移する感じ。


 視界が揺れて景色が確定したけれど……。

 ここは何処だろう?

 先ほどまでは太陽があったというのに今は真っ暗な夜になっちゃった。

 それにお城の中でもないみたい。

 もしかしたら私達が居た世界じゃないのかも。

 あまりにも巨大で落ちて来そうな真赤な月がその証拠だよ。


「な、なにが起こったのですか……?」


「どこかに転移したんだよー。でもここは何処だろうね?」


 王様の気配がなくなって、代わりに現れたのは無数の敵意ある者達だよ。

 三角頭に着く一つ目、両腕はぶっといムチみたい。

 体は青くてムキムキで、トカゲみたいな尻尾まで生えているの。


 どう見ても人間には見えないかな。

 そいつらが百体以上ズンズン進んで来るんだよ。

 話が出来るようには見えないね。


「落ち着いている場合ですか、これからどうするのですか!?」


「もちろん王様を倒すんだよー。だって仲間はずっと戦っているんだもん」


「おじい様は倒させません!」


「さっき殺されそうになったのに庇うんだね?」


「あれは王としての判断なのでしょう。私の命と国益を天秤にかけた発言なのですわ。恨んではおりませんとも!」


「ふーん、そうなんだー?」


 私は会話しながらもモンスターの動きに注意を払っている。

 そろそろ来そうな雰囲気を感じるよ。

 お喋りはお終いにしなきゃ。

 チャキッとキャットスレイヴを構えてみるとグルヴルってモンスターが唸り声みたいな声を上げていく。

 ドンドンドンドン激しく強く、周りに広がって行っちゃうの。

 一体が踏み込んで全体が動き出しちゃった。

 戦いの始まりだね!

家猫のモモ

異世界に転生して人間となる。


御主人ごしゅじん(ヒロ)

人間だったけど異世界に転生して白い猫になる。


カミル・ストラデジィ(学校のお友達)

プラナ・イスリード(学校の先生)

レヴィアン・イング(真炎ハイグスト国、軍師ガルダの息子)

アギ(レヴィアンの付き人)

ヤー(レヴィアンの付き人)


エリオ・ジ・エイグストン(モモの従者)

レマ・トマトン(旅の同行者、料理人)

ナヴィア・ドライブズ(旅の同行者、馬車の運転手)

リシェーリア・パラノイア(プリスターの司祭今は味方?)


ゼノン・ハイム・ディラーム(ラヴィーナの従者)


王子シャーン

王女ルシフェリア

王女ラヴィーナ(格闘が得意)

王女イブレーテ(長女)

王子パーズ(恋焦がれる男の子)


シャーンのお母さんテルナ

ウィーディアの女王。


グリフ・リスマイヤー

シャーンやテルナの付き人。


フルール・フレーレ

ラヴィーナの師匠で格闘家。


青鎧のブルース・グライブス

教育係アリア・ファイリーズ

モモの教育係。


赤髪の槍使い、リーズ・ストライプ(エルフ)

桃髪の魔術師、カリン・ストライプ(エルフ)

冒険者、エルフの姉妹。


ベノム(ブレードバード隊、隊長)


ルーカ(孤児)

プラム・オデッセイ(里帰り中)

ジャック・スロー (天狼ジャックスロー隊長、白い狼男)


クロノ・アークス (シャーンとルシフェリアのお友達)

シャルネリア・シャルル・シャリアット(同上)


剣と魔法の世界 ミドレイス

翼の生えた子供 ウリエリア

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