出陣
ルブレの町で跳び回って撹乱を続ける私達。
兵士達は何時間も追い駆けてくるから疲れ切っているよ。
リーズとカリンも疲れ気味だし、そろそろ帰ってもいいかもね。
町を脱出すると、丁度レヴィアン達が大軍を連れてやってくるところだったの。
私達は国境に戻ったけれどね、皆は一日で町を落としたみたい。
それでもう一度町に戻ってから敵が来るまで準備をしていたの。
ついに来ちゃった多くの軍隊。
私は一人で立ち向かうことになったんだ。
「敵だあああ! 敵が来たぞおおおお!」
「殺せええええ! 生きて帰すなあああ!」
『うおおおおおおおおお!』
パラドライオの兵士達が剣を引き抜き皆襲い掛かってきちゃうんだ。
だけど怖くはないからね。
ビシッとバシッと叩きのめして皆の動きを止めちゃうの。
もう周りは敵だらけ。
誰もが殺すつもりで剣を振り上げて来るけれど、私に隙はないんだから。
正面から、左右から、後ろだって黙っていない。
縦斬り、横斬り、斜め斬り、同時やずらしてドンドン来るよ。
でもね、全部全部ヒュンって躱してカウンターをお見舞いしちゃうの。
ポンポンポンポン倒せるけれど、幾らやっても減った気がしないんだ。
敵はすっごく多いもんね。
このまま頑張ろうって感じで倒していると、兵隊が手を止めて真っ直ぐ道が開いちゃった。
「雑魚は退いていろ! 血濡れ将軍が首を取ってやるわ!」
やって来たのは真赤な鎧を着た巨漢だよ。
「我は血塗れ将軍ダイオス。貴様を倒す者の名ぞ。死出の土産だ。脳髄に刻み込め!」
自分の背丈ぐらいの剣をブオンブオンと振り回しているの。
今までの人よりは随分強そうだけれどね、
「行くぞ、うぐはあああ!?」
向かって来たところを返り討ち。
「ダイオス様がやられたぞ! 仇を取れえええ!」
「進め進めえええ!」
また始まる大混戦。
ドンドンドンドン向かってくるけれど、私もバシバシ倒しちゃう。
でもね、それも長くは続かなかったよ。
「もうよい、たった一人ぐらい放って置け。構わずルブレに向かうのだ!」
戦場に響く声。
命令に従ってパラドライオの兵隊は背中を向けちゃった。
攻撃してもまるっきり無視。
ザザっと川のように流れて行っちゃうの。
このまま行かせたら皆が大変だよね。
それじゃあもうちょっと頑張るよ!
簡単には通さないから。
「にゃああああん!」
キャットスレイヴをググっと伸ばし、ズバと振って道に大きな谷を造っちゃうんだ。
落ちたら大怪我しちゃうぐらいに深くって、長い長い物だから。
前に行っちゃった人はどうにもならないけれど、後ろの人は迂回しなきゃ進めなくなっちゃうの。
それじゃあもう一回、もう一回!
ズバンと振って分断しちゃう。
敵の隊列は何回も途切れちゃってもうバラバラになっっているね。
私は敵が全員居なくなるまでやり続けたんだ。
最後の一人が通り過ぎるのを邪魔し終えたら、ちょっと暇になっちゃったね。
「まだ終わってないよね。後ろから追い駆けなくっちゃ!」
だから今度は背後から奇襲しちゃおうかな。
それじゃあ出発進行だね!
ギュンと走って敵の背後。
ボーリングのピンのように多くの兵隊を吹き飛ばすんだ。
このまま町に戻っちゃおう。
私はタタッと直進しちゃうよ。
町の入り口では盛大なドンドンバンバン魔法や岩が飛び交って、矢が無尽蔵に降り注いでいるんだ。
味方の攻撃に当たらないように注意して壁を駆け昇って到着したよ。
「たっだいまー!」
皆驚いていたけれど、私の顔は知っているもん。
間違って攻撃はされたりしないんだ。
ここで皆と一緒に兵隊達を追い払っちゃおう。
上からの攻撃でもっと激しくやっちゃうよ。
ズバンズバンってキャットスレイヴを叩きつけて敵兵隊を追い払った。
戦いは有利に進んでいたんだけれどね、パラドライオの兵隊は壁を避けて町を取り囲むように左右に別れるの。
どちらの壁もそんなに高くなくて人がドンドン町に雪崩れ込んだ。
敵も味方も一緒くたで簡単に手出しできない感じ。
ドンドン町中に血の臭いが充満していく。
ここは戦場で敵が襲ってくるから仕方ないけれど、すごく嫌な感じがするよ。
「早く終わらないかな……」
私はリーズとカリンの居るレヴィアン達のところにいってみることに。
皆大丈夫だと思うけれど、何処に居るのかな。
町中の気配を探ってみると……。
あ、見つけた!
「状況は相手も同じだ! なるべく仲間と連携を取って対処しろ!」
レヴィアンは大きな建物の屋根に乗って大声で指示を飛ばしているね。
両側にはリーズとカリンがついて護ってくれている。
私はピョンピョンと建物を移動してその場所に。
「戻って来たよー!」
「お前か。お陰で随分戦いやすかったぜ。途中まではな。だがこうなっちまったら作戦もクソもねぇ。やるかやられるかだけだぜ。だからな、お前はこの町を出ろ」
「皆を置いてはいけないよー!」
「いいから聞けや。ここは俺達が必ず勝利してやる。だからよ、お前はパラドライオの王をぶちのめして来い。これだけ敵を引き付けているんだぜ? 敵の城なんざもぬけの殻ってやつだ。この隙にお前が勝てばそのまま俺達の勝ちだぜ。出来るよな? 出来るって云えよ!」
やるって言うのは簡単だけど……。
「……リーズ、カリン」
「私達が死ぬと思う? そんな訳ないでしょ。いざとなったら奥の手で脱出してやるわよ」
「ええ、こちらは問題ありません。行って来てください、モモさん」
「絶対だよ。お別れなんて嫌だからね!」
「約束するわよ。だから任せときなさい!」
「行ってくださいモモさん、これはモモさんにしか出来ない事なんです!」
二人が私の手を握るんだ。
その瞳には微塵もウソがない感じ。
だから私は頷くの。
「行ってくるね!」
「パラドライオの首都オリジンはあちら、あの山の麓にあります!」
「気を付けるのよモモ。相手は世界の黒幕なんだから。じゃあ――」
『行ってらっしゃい!』
二人に見送られ私は建物から飛び下りた。
相変わらずの激戦で敵も味方も見分辛い。
それでも何人かを叩き飛ばし、町の外へ飛び出したんだ。
目印はあの山の方向。
全速全開一気に行くよ!
「たああああああああ!」
モンスターは全部無視。
どうせ私には気が付かないもん。
草原を越え湿地帯を走り抜けて、大きな川は棒高跳びで越えちゃうんだ。
見えた?
違う、これはきっと首都じゃない。
お城もお屋敷も見当たらないしね。
ビュって町を通り抜けてもっと先、もっともっと先に進んじゃう!
大きな山が近づくと、麓に町が見えて来た。
たぶんあそこ。
あそこがパラドライオの首都オリジン。
目指すはお城の王様だね。
町の門を飛び越えて町を走ってお城にピョ―ン!
何処に居るのか分かんないから適当に窓を斬って入っちゃった。
「ひっ!? し、侵入者よ!」
近くに居た使用人が持っていたお皿をバリンと落として騒いでいるよ。
きっと直ぐに人が集まってきちゃう。
複雑怪奇な初めてのお城。
何方に行くのかが問題だね。
王様の気配なんて分からない。
結局行ってみるしかないんだよ。
私は一本の道を選んで兵隊の横をすり抜けちゃうの。
「て、敵襲うううう! 敵襲だああああ――!」
叫んだってもう遅い。
私は遠い彼方に居るよ。
面倒くさくなる前に王様を見つけないとね。
閉まった扉はザクっと斬り裂き中に入って確認するの。
子供が居たり書庫があったり休憩室に出ちゃったり中々見つからない感じ。
誰かに聞ければ早いんだけれど、きっと簡単には教えてくれなさそう。
もうちょっと探してみようって移動を繰り返しているとね、
「きゃあああ!?」
部屋の奥に居た茶髪で上等そうなドレスを着た十五歳ぐらいの女の子が転んじゃって腕に怪我をしちゃったみたい。
直接やった訳じゃないんだけれど、ちょっと責任を感じちゃうよ。
「ごめんね、直ぐ治してあげるよ!」
脅えた女の子に笑顔を向けて白猫ちゃんを呼び出したんだ。
女の子の傷をペロッと舐めさせると傷がみるみる消えちゃうの。
「あ、ありがとう……」
お礼を言ってくれる優しそうな子だね。
「うん、いいよー。あのね、ちょっと教えてほしい事があるんだ。聞いてくれないかなぁ?」
女の子は戸惑っている感じ。
説得している暇はなさそうかな。
お城の兵士が近づいて来そうだもん。
家猫のモモ
異世界に転生して人間となる。
御主人(ヒロ)
人間だったけど異世界に転生して白い猫になる。
カミル・ストラデジィ(学校のお友達)
プラナ・イスリード(学校の先生)
レヴィアン・イング(真炎ハイグスト国、軍師ガルダの息子)
アギ(レヴィアンの付き人)
ヤー(レヴィアンの付き人)
エリオ・ジ・エイグストン(モモの従者)
レマ・トマトン(旅の同行者、料理人)
ナヴィア・ドライブズ(旅の同行者、馬車の運転手)
リシェーリア・パラノイア(プリスターの司祭今は味方?)
ゼノン・ハイム・ディラーム(ラヴィーナの従者)
王子シャーン
王女ルシフェリア
王女ラヴィーナ(格闘が得意)
王女イブレーテ(長女)
王子パーズ(恋焦がれる男の子)
シャーンのお母さんテルナ
ウィーディアの女王。
爺
シャーンやテルナの付き人。
フルール・フレーレ
ラヴィーナの師匠で格闘家。
青鎧のブルース・グライブス
教育係アリア・ファイリーズ
モモの教育係。
赤髪の槍使い、リーズ・ストライプ(エルフ)
桃髪の魔術師、カリン・ストライプ(エルフ)
冒険者、エルフの姉妹。
ベノム(ブレードバード隊、隊長)
ルーカ(孤児)
プラム・オデッセイ(里帰り中)
ジャック・スロー (天狼ジャックスロー隊長、白い狼男)
クロノ・アークス (シャーンとルシフェリアのお友達)
シャルネリア・シャルル・シャリアット(同上)
剣と魔法の世界 ミドレイス
翼の生えた子供 ウリエリア




