合流
ルブレの軍施設で冒険者達と話合いを続けて色々と作戦を考えたんだ。
冒険者は逃げてもらうことにして、その間に一番偉い人を襲ってみることにしたんだよ。
冒険者を追い掛ける部隊を叩きながら偉い人が居る建物に向かうの。
もう大騒ぎ。
だけど私達は辿り着いたんだ。
ギルドに現れたあの男をガシッと拘束して国境までつれさっちゃっちゃった。
あとはレヴィアンにお任せしてね、私達はもう一度町に向かうんだ。
既に出来上がっていた大軍の壁を突破し、飛んで跳ねて混乱させちゃうんだよ。
ルブレの町で跳び回って数時間。
私は元気だけれど、リーズとカリンには疲れが溜まってきているのかも。
休ませないと辛そうかなぁ。
でも相手だって疲れているよ。
矢の雨も、大きな魔法も、もう殆ど飛んでは来ないんだ。
鎧なんて着てずっとずっと走り回っているから足を止めちゃっている人も結構居るね。
それに、もうそろそろレヴィアン達も来る頃かなぁ?
私はキャットスレイヴをシュっと構えたよ。
「たああああ!」
屋根の上からシュバっと振り払い、なるべく元気な人をバシッと叩いちゃう。
そのまま町の外に脱出するよ。
「絶対に逃がすなあああ!」
そういって、追いかけてきている人達は結構少な目。
普通に倒しちゃえる数だけれど、もう私達がやらなくてもいいよね?
もう直ぐそこに大軍の気配を感じるもん。
ほら、もう見えて来た。
先頭を走っているのは血の気の多いレヴィアンだね。
「飼い猫、後は任せやがれ!」
『うおおおおおおおお!』
そう言って大軍が横をすり抜けていくよ。
ハイグストの兵士達に負けずに多くの国が支援してくれているね。
その中には当然ウィーディアの兵隊も居るんだ。
指揮しているのはブルースみたい。
私達を追い掛けて来ていた人達は一瞬で呑み込まれて倒されちゃった。
町の中も疲れている人だらけだから、きっと直ぐ勝てちゃうはずだよ。
「皆頑張ってねー!」
私は皆に手を振りながら国境に戻って行くの。
砦にはあんまり人が残っていなかったんだけど、私達のためにお料理を作ってくれていた人が居たんだよ。
レヴィアンに頼まれていたんだって。
帰って来たらお礼を言わなきゃね。
「いただきまーす!」
私は御主人を抱きかかえ、目の前の御馳走に向き合うの。パクパク食べている間にリーズとカリンは寝ちゃったみたい。
出来るだけ音を立てないように、ゆっくりもぐもぐ食事をしたよ。
お腹がいっぱいになっちゃったら私も眠くなっちゃった。
★
「モモさん、起きてください。モモさん」
「ふぇ?」
私はゆらゆら揺らされて目を覚ましちゃった。
起きてみるとカリンが揺らしていたみたい。
「戦況報告が届いたみたいですよ。一緒に聞きに行きませんか?」
「うん、行ってみたい」
私はまだ寝ている御主人とリーズをそのままにしてカリンと一緒に会議室に向かったんだ。
入る前に分かっちゃうぐらいに皆喜んでいるね。
「それじゃあ入ってみよー!」
「ええ、そうしましょう」
中は想像以上の騒がしさだよ。
私達を見ると更に喜びを増しちゃった。
抱き付いて来ようとして来る人も居たけれど、それはヒョイってお断り。
私は比較的落ち着いている人に声をかけてみることにしたんだ。
「ねぇねぇ、どうなったの?」
「一日にしてルブレは陥落。ほぼ死傷者もなく町を完全に掌握したそうです! 敵の増援がやってくるまでにはガッチリ陣形を固めてしまうそうですよ!」
「そっかー!」
レヴィアンが頑張ったのかな?
「モモさんの活躍があったお蔭ですね」
カリンが私を誉めてくれるけれど、
「ううん、リーズとカリンが頑張ってくれたお陰だよー!」
だってあの場には二人も居たんだもんね。
「いえいえ、そんなことはありませんよ。カリン達はモモさんが居てくださればこそ生き残ることが出来たのですから」
「えー、私もいっぱい助けてもらえたよー?」
「ふふふ、ありがとうございます。じゃあお互い様ということにしておきましょうか」
「そうだねー!」
ピョンピョン喜び合っているとね、
(何かあったのかなぁ?)
「何この騒ぎ? 何かあったの?」
御主人とリーズが起きちゃったみたいだよ。
「うん、じつはね――!」
二人に教えてあげるとね、すっごく喜んでくれたんだよ。
四人で喜びあってピョンピョン跳び回っちゃった。
でもここからが問題なんだよ。
あの町にやって来るのは十数万の兵隊達なんだもん。
私達も充分休めたし、もう一回行かなきゃかな。
「御主人、私達もう一回行ってくるよー」
(うん、分かったよ。ちゃんと戻って来てよね!)
「はーい!」
もう一度急いでルブレに向かい、レヴィアンを捜したの。
ハイグストの兵士に聞いてみたらね、敵が来そうな方向に陣を張っているんだって。
明日か明後日には大群が来る予定だもんね。
すっごく急いでいると思うよ。
私達はピョンピョンって進んでその場所に。
「時間がねぇ! 休むのなら作業を完成してからにしろ! まず防壁の設置。食料の調達、町の奴等は避難させるんだ! 後自分の武具の手入れも忘れんじゃねぇぞ。戦の最中に壊れたって誰も助けてくれねぇからな! 分かったなら行動しろ。走れ走れ!」
レヴィアンはそんな感じで指示を出していたよ。
皆走り回って作業をしているね。
ちょっとずつ木で出来た壁が広がっている感じ。
私達はレヴィアンに声をかけて壁を作るお手伝い。
大きな木材を軽々運んでガッチリ設置して行くの。
木材が足りなくなったら生やしちゃえばいいもんね。
頑張って作業し続けて巨大な防壁が完成したんだ。
流石に町を覆う程には出来なかったけれど、入り口を塞ぐのには充分過ぎる大きさだよ。
だけどそれだけじゃ終わらないの。
他にもお手伝いに奔走して夜が来るまで頑張ったんだ。
後は全部見張りに丸投げしてね、グッスリたっぷりお休みしたよ。
そして訪れる戦いの時間。
「敵軍確認! 全員起きて支度をしろ! 急げ急げ急げ急げえええええ!」
とても騒がしい感じの声が町に響いちゃう。
私や皆も飛び起きるの。
急いで見に行ってみるとね、今まで以上の人数が列をなして向かって来ているよ。
かなりの本気度を感じちゃうね。
「飼い猫、行けるよな?」
それでレヴィアンにお願いされちゃった。
「うん、いいよー!」
「悪いな、無理難題を押し付けちまって。被害を最小限にする為にはお前に頼むしかねぇんだ」
「えー、何か気持ち悪いなー」
「うるせぇよ。良いから気を付けて行って来い。やれるだけやっちまってもいいからよ」
「分かった、全員倒して来るよー!」
私はピョンってジャンプして返事をしたよ。
「それじゃあリーズ、カリン、一緒に行こう!」
「流石に今回は死ぬかもしれないわね。ちょっと怖いけれど付き合ってあげるわよ」
「気合を入れないといけませんね。皆で戻ってこられるように頑張りましょう!」
『おー!』
て、手を挙げてやる気を出していたんだけれどね、
「待て、お前達はこちらにとっても大きな戦力だ。飼い猫、今回はお前一人で行って来い」
「うーん、じゃあそうしてみるよ」
何だか私一人が良いみたい?
「いいの? モモなら大丈夫だとは思うけれど、昨日よりもきっと大変だと思うわよ」
「そうですね、周りは全部敵になっちゃいますもんね。本当に気を付けないと危ないですよ」
「大丈夫、それならそれで頑張るもん! ちょっと行ってくるよー!」
「それでは防御魔法をかけさせていただきます。モモさんに加護を、マジック・プロテクト」
ピカピカって私の周りの空間が光って元通りになっちゃった。
これは前にかけてもらった魔法が消えちゃうすごい事やつ。
これで私はカッチカチ。
睡眠充分、お目目もパッチリ、やる気も充分でいい感じ。
「それじゃあ私行ってくるねー!」
『いってらっしゃーい!』
私は皆に見送られてルブレの町を出て行くよ。
まだまだ相手は遠いけれど、だからこそ行かなきゃね。
胸にある鈴を剣へと変えて一気に走り出したんだ。
数十㎞の距離だって私なら一瞬で到着しちゃう。
「な、何時の間……ッ!?」
一番先頭を歩く人をバチ―ンって空に飛ばして戦闘が始まるの。
家猫のモモ
異世界に転生して人間となる。
御主人(ヒロ)
人間だったけど異世界に転生して白い猫になる。
カミル・ストラデジィ(学校のお友達)
プラナ・イスリード(学校の先生)
レヴィアン・イング(真炎ハイグスト国、軍師ガルダの息子)
アギ(レヴィアンの付き人)
ヤー(レヴィアンの付き人)
エリオ・ジ・エイグストン(モモの従者)
レマ・トマトン(旅の同行者、料理人)
ナヴィア・ドライブズ(旅の同行者、馬車の運転手)
リシェーリア・パラノイア(プリスターの司祭今は味方?)
ゼノン・ハイム・ディラーム(ラヴィーナの従者)
王子シャーン
王女ルシフェリア
王女ラヴィーナ(格闘が得意)
王女イブレーテ(長女)
王子パーズ(恋焦がれる男の子)
シャーンのお母さんテルナ
ウィーディアの女王。
爺
シャーンやテルナの付き人。
フルール・フレーレ
ラヴィーナの師匠で格闘家。
青鎧のブルース・グライブス
教育係アリア・ファイリーズ
モモの教育係。
赤髪の槍使い、リーズ・ストライプ(エルフ)
桃髪の魔術師、カリン・ストライプ(エルフ)
冒険者、エルフの姉妹。
ベノム(ブレードバード隊、隊長)
ルーカ(孤児)
プラム・オデッセイ(里帰り中)
ジャック・スロー (天狼ジャックスロー隊長、白い狼男)
クロノ・アークス (シャーンとルシフェリアのお友達)
シャルネリア・シャルル・シャリアット(同上)
剣と魔法の世界 ミドレイス
翼の生えた子供 ウリエリア




