信じてくれたかな?
ララバに戻った私達は、ガルダにデザートを食べさせてもらったよ。
それでちょっと頼み事をされちゃった。
レフィレアム地方のオロスバーグって町に住んでいる領主がまだ従わないんだって。
御主人とリーズ、カリンを連れて行ってみることになったんだ。
町に入ってみると中々大変そうな状況だったよ。
領主の屋敷に行って説明をしたんだけれど、すっごく疑い深い人だったの。
でもね、ご飯をあげたらすっごく感謝されちゃった。
ハンバルグスや屋敷に居た兵士達が私達が持って来たご飯をバクバク食べているよ。
「あんまり空腹の時に詰め込まない方が良いわよ?」
「皆さん夢中すぎて声が聞こえないみたいですね」
すごく満足そうで、すごく幸せそうで、何だか私もお腹が空いてきちゃう。
早くご飯を食べたいな。
「それじゃあ云うことを聞いてくれるんだね?」
期待して声をかけてみるけれど、
「いや、それとこれとは話が別というか……」
何だかまだ歯切れが悪い感じ。
「えー、じゃあご飯返してー」
「クッ、返せる物が無いのを知っての脅しですか!? 卑怯な!」
「いや、色々恵んでもらって卑怯者とののしる方がほっぽど卑怯じゃないかしら?」
「まあそうですよね。とても良い領主様のやることではありませんね」
「うっ……」
リーズとカリンの言葉にすっごくダメージを受けている感じ。
畳み掛ける様にお腹を満たした兵士達がハンバルグスの下にかけより、
「ハンバルグス様、ここはお聞きになられた方がよろしいのではないでしょうか。民ももう限界です。いくら信頼の厚いハンバルグス様といえど、これ以上時間をかけられていては何もかもを失われますぞ」
「そうですよ! この方々の云うことを聞くべきです。そしてもう一度この町を建て直しましょう!」
一緒になって説得してくれたんだよ。
「お前達まで……。もしこの者達の話しが本当だとしたらパラドライオが攻めて来るのだぞ。それでもよいのか!?」
「それは……」
まだ皆は頭が回っていないのかなぁ。
「向こうは気にせず襲ってくるんだよー?」
(そうだよねぇ)
「モモの云う通りよ、否定したって来るものは来るのよ。諦めて云うことを聞きなさい」
「誰かが死んでしまえば取り返しがつきませんよ?」
「そう云われれば確かに……。仕方あるまい、このハンバルグス、ガルダ様の政策を実行しよう」
「ようやくだわね」
「何だか疲れましたねぇ」
(モモ、森を作ってあげようよ。ここの人達も困っているしね)
「そうだねー。でも町の中でいいのかなぁ?」
(うん、皆に分かるようにそうしようよ。道の真ん中に木を生やせば皆気が付くでしょ)
「よーし、じゃあやっちゃうよー! 猫猫召喚! 森を手に、フォレストキャット!」
私は猫ちゃんを呼びだす魔法を唱えたの。
ニャーっと鳴き声を上げると町の中に森が生えてきちゃうんだ。
一つ一つの木には美しいフルーツがいっぱいで、色々なところからキノコや食べられる物が生えて来るよ。
餌を求めて鳥や動物が来ちゃったらお肉も食べられるかもしれないね。
「な、何が起こったのだ!? 至急確認せよ!」
「食べ物を出してあげたんだよー」
ハンバルグスが驚いているから教えてあげたよ。
「な、なんと、そんな魔法が使えるとは。もしや本当に女神様なのでは!?」
「確かにすごいわね。こんな魔法があるなんて知らなかったわ」
「ええ、とても羨ましい魔法ですね。旅先でも食料にも困りませんし、モモさんらしい魔法です。でもきっとモモさんしか使えないんでしょうね」
「うーん、分かんないけれど、たぶん?」
誰かに教えた事がないから分かんない。
「とにかくだ、直ぐに町の皆に報せるのだ。そこにあるのは安全な食料であると!」
『ハッ!』
それでハンバルグスの部下達が部屋から飛び出して行っちゃった。
でも云われる前に皆それぞれに好き勝手食べちゃっているよ。
あとは任せておけばいいよね?
「それじゃあ私達帰るねー」
「色々と御迷惑をかけました。次回は必ず歓迎いたします。是非またいらしてください」
「うん、またくるねー!」
「お邪魔したわね」
「それでは失礼させていただきます」
(ばいばーい!)
私達は手を振ってハンバルグス達とお別れしたよ。
また三人を担いでララバに向けて走り出すの。
「すっごく疑い深い人だったね」
(ララバが壊滅したなんて信じたくなかったんだろうね)
「何とかなって良かったわ。あのままバカなやり取りを続けていたら疲れるもの」
「カリンはお姉ちゃんで慣れていますけれどね」
「あら、どういう意味かしら?」
「さあ、どういう意味なんでしょう」
二人とも仲良さそうに笑い合っているよ。
私も会話に参加しながらララバに戻ったんだ。
ガルダの居る会議室に行ってみると前と同じように皆と話し合いをしていたよ。
「説得してきたよー!」
「戻ったわよ」
「ただいま戻りました」
私達は何にも気にせず声をかけたんだ。
「おお、皆様お帰りなさいませ。ハンバルグスはどうでしたか?」
それでガルダは会議を中断してくれたの。
「うん、バッチリだよ!」
「中々骨が折れたけれどね」
「悪い人では無かったですけれど、大変でしたね。時間が経てば良い町になるのではないでしょうか」
「それは良い報せですな。皆様のお蔭でまた一つハイグストの地盤が固まりましたぞ。本来なら客人の皆様に無理をさせたくはないのですが、問題はまだまだ山積みなのですよ。もう一つ頼みを引き受けてくださいますかな?」
これはまだまだ大変そうな感じ。
「大丈夫だよー!」
「りょうかーい」
「ええ、承りますわ」
それでもやらなきゃならないの。
私達が頷くと、ガルダは満足そうな表情で、
「お二人がエルフということで、ハイグストに住むハイエルフと、ロウエルフという種族に状況を報せていただきたいのです。宜しいですかな?」
「いいけれど、カリン、ハイエルフとロウエルフってどんな人達なのー?」
(ああ、僕も知りたいな。ファンタジーとかでハイエルフとかなら聞いたことがあるんだけれど、ロウエルフは知らないもん)
「えっとですね、エルフと言っても様々な種族があるのですけれど、ロウエルフは私達より小さい子共のような外見のエルフですね。カリン達は会った事がありませんけれど、無邪気な方が多いと聞いたことがありますよ。ああ、人からは小人族とも呼ばれたりもしますね。ハイエルフは魔法がちょっと得意なエルフです。自分達はエルフを超えたんだって得意げになっている自称エルフですね」
「へー、何だか面白そうだね!」
「たぶんそんなに面白くはないと思うわよ。基本的には子供だし。思考もそれっぽいって聞いたことがあるわね。ハイエルフの方はちょっと傲慢な気がするもの」
「ふーん、でも私、子供と仲良くなるのは得意だよー!」
「それは頼もしいですな。では場所をお教えしましょう」
と、ガルダは私達が持っている地図に印をつけてくれたんだよ。
場所はここから西の方にあるクックホロの森だって。
私達はその森に出発したんだ。
★
地図だとララバよりも大きく広大な森。
人よりも大きな花を咲かす木や、黄色い槍みたいな実をつける木とか様々なの。
相応に騒がしくって、クッククック、ホロホロっていう鳥みたいな鳴き声や、グルグルギャオギャオってモンスターっぽい声が聞こえてくるんだ。
鳴き声の数よりもそこら中にいっぱい気配を感じるよ。
「すっごく大きいね!」
(うん、大きいね!)
「へー、中々立派な森じゃないの」
「水場もあるみたいですから動物にとっても住みやすい環境ですね。ということはモンスターも多いのかもしれません。気を付けて行きましょう」
「うん! ……それでロウエルフって何処に居るの?」
「ザックリ森の位置しか教えてもらって無いもの。私達が知る訳がないでしょ」
「地道に探してみるしかなさそうですねぇ」
「それじゃあ真っ直ぐ行ってみよー!」
『おー!』
私達は近くにあったけもの道を選んで森の中に入って行くの。
ほとんど太陽の光が入らないからちょっとひんやりしている感じ。
寝っ転がって眠ったら気持ちよさそうだけど、きっとモンスターに邪魔されちゃうよね?
御主人なんか食べられちゃいそう。
うーん、ロウエルフの住処でお昼寝出来ないかなぁ?
私はそんな事を考えながら森を進んで行ったんだ。
家猫のモモ
異世界に転生して人間となる。
御主人(ヒロ)
人間だったけど異世界に転生して白い猫になる。
カミル・ストラデジィ(学校のお友達)
プラナ・イスリード(学校の先生)
レヴィアン・イング(真炎ハイグスト国、軍師ガルダの息子)
アギ(レヴィアンの付き人)
ヤー(レヴィアンの付き人)
エリオ・ジ・エイグストン(モモの従者)
レマ・トマトン(旅の同行者、料理人)
ナヴィア・ドライブズ(旅の同行者、馬車の運転手)
リシェーリア・パラノイア(プリスターの司祭今は味方?)
ゼノン・ハイム・ディラーム(ラヴィーナの従者)
王子シャーン
王女ルシフェリア
王女ラヴィーナ(格闘が得意)
王女イブレーテ(長女)
王子パーズ(恋焦がれる男の子)
シャーンのお母さんテルナ
ウィーディアの女王。
爺
シャーンやテルナの付き人。
フルール・フレーレ
ラヴィーナの師匠で格闘家。
青鎧のブルース・グライブス
教育係アリア・ファイリーズ
モモの教育係。
赤髪の槍使い、リーズ・ストライプ(エルフ)
桃髪の魔術師、カリン・ストライプ(エルフ)
冒険者、エルフの姉妹。
ベノム(ブレードバード隊、隊長)
ルーカ(孤児)
プラム・オデッセイ(里帰り中)
ジャック・スロー (天狼ジャックスロー隊長、白い狼男)
クロノ・アークス (シャーンとルシフェリアのお友達)
シャルネリア・シャルル・シャリアット(同上)
剣と魔法の世界 ミドレイス
翼の生えた子供 ウリエリア




