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どっちの味方、リシェーリア(六章終了)

 お母さんに頼まれて逃げ出したラヴィーナを追い掛けた私。

 ちょっと遠いけれど、シュババーって走って追い着いたの。

 それでも逃げようとしているけれど、私からは逃げられないんだよ。

 ガシッと捕まえてお城に連れ戻したよ。

 だけど、お母さんとラヴィーナの言い合いが始まっちゃったから私と御主人はお部屋に戻っていったんだ。

 数週間後、エリオが私の部屋に慌ててやって来た。

 プリスター教会がこの国にもあったみたい。

 私は御主人を連れて三人で一緒にその場所へ行ってみたの。

 小さな教会は調べてみても何にもなくて、途中で現れたリシェーリアって人に話しを聞いてみたんだよ。

「もしや事情をご存知ないのですか? プリスターの司祭であったグレゴリーは、ブルズトンで国賊の汚名を得て死に果てましたよ。証言は自らの身を人体実験されてしまった姫、トレーシア様自身がなされたので、下手な庇いだては無駄ですからね」


 エリオの説明に、


「ななななな、なんですってえええええええ!?」


 この教会の司祭であるリシェーリアはとんでもなく驚いているみたい。


「まさか、そんな、ありえませんわ! だってグレゴリー様は超優秀な人……だったのですけど……」


 ドンドントーンが落ちていくよ。

 流石にお姫様が証人だと云われたら納得するしかないよね。


「できればその、詳しく教えてもらえたら嬉しいなーなんて……」


「……いいでしょう」


 そしてエリオがブルズトンであった事件の詳細を教えているよ。

 リシェーリアはその内容に驚愕しているの。

 自分の教会が酷いことをしていたなんて知りたくないよね。


「プリスターがそんな悪事に加担していたなんて、それでは私は一体なんのために毎日清掃活動や悩みを聞いていたりしていたのでしょうか!? 騙されていたのですか私は!?」


 うーん、働いてお金を貰っているんならいいんじゃないのかなぁ?

 って私は思ったんだけれど、


「こんなことを許しておけません。プリスターは正義の教会。正常に戻す為にも、どうぞ私も仲間にいれてもらえませんでしょうか!?」


 何だか仲間になりたそうな顔で見つめられているよ。


「あ~、モモ様、どういたしましょうか? 一応プリスターの内情を探るためにもその方法もありだとは思いますけど、もしただ演技をしているとすればこちらの内情を知られかねませんよ」


(まあ、僕としては悪い人じゃないとは思うよ?)


 私も御主人と同じ意見なの。

 何か悪い感じがしないもんね。


「じゃあ一緒にがんばろー!」


 私はリシェーリアの手を取ったの。


「ありがとうございます! 誠心誠意頑張らせていただきますとも!」


「分かりました、ならばプリスター教会の内情、全て話していただきましょうか」


「はい、いいですとも!」


 私達はお城に戻り、誰も居ない小さな部屋を使ってリシェーリアから情報を聞いたんだ。

 プリスターは色々な国に司祭やそれに近い人物を送って各国で宗教活動をしているみたい。

 リシェーリアもその一人なんだって。


 教えを説いたり色々な活動をしながらその知名度を大きくさせていくみたい。

 それである程度の規模になりそうなら更に上の役職の人が交代してリシェーリアのような人はまた別の国に移動していくらしいよ。

 代わりの人は……たぶんグレゴリーのような行動を起こすのかもね。


「そっか、リシェーリアは下っ端なんだね」


「そういう言い方をされるとちょっとあれですけど、まあその通りです……」


「なら他に知っていることはありませんか?」


「そう……ですね。実は近々ドゥーズディアという国から司祭が一人こちらに送られて来ると聞きました。つまり、その国が次に狙われるということになるかも知れません」


「ドゥーズディアといえば国境近くの山脈を挟んだ隣国ですね。しかし山脈越しにあり人々の行き来もほぼないので我が国とは殆んど関わり合いがない場所ですが、また戦争を引き起こそうとしているならば隣国である我々も黙って見ている訳には行かないでしょう」


「うん、それじゃあ皆と一緒に相談だね!」


「ええ、まずは陛下に指示を仰ぎましょう」


「あの、是非私もご一緒に!」


 とリシェーリアが同行しようとしているけれど、


「悪いですがあなたを陛下と会わせる訳には行きません。そもそも、その資格すらないということを理解してください。協力してくださるとはいえ、あなたはプリスターの司祭なのですから」


 エリオはまだ信用していない感じなのかもね。


「そう……ですよね。大人しくこの場所で待たせていただきます」


「是非そうしておいてください。拘束させるようなことはしないでくださいね」


「はい、気をつけます」


 私達はリシェ―リアを部屋に残してお母さんの部屋に移動したの。


「失礼します。ブリスター教団のことで少し情報を得ましたのでご報告を」


 と、エリオが扉をノックしたので、


「私来たよー!」


(こんにちはー!)


 私は勢いよく扉を開けて入って行ったの。

 お母さんはゆったりした椅子に座って何かの本を読んでいるみたい。


「モモ様あああ、まだ陛下が返事をなさっていないでしょうおおお!」


「大丈夫だよー、何時もこうだもん!」


「ふふふ、いいのですよモモさんですからねぇ。それじゃあ……え~っと、確かエリオといいましたか? 報告を聞かせてくださいね」


「ハッ!」


 エリオがすっごく大きな声で返事をして部屋に入って来たんだ。

 それから今までの話しを伝えたんだよ。


「ドゥーズディア……確かにこの国と関わりはあまりありませんね。しかし、幸いといえば良いのかどうか、この国の王子パーズが遠征の先に選んだ国なのです。あの子は人懐っこくてとても感じのいい子なのですが、何というかとても影響されやすくって、帰還時期になってもまだ帰らないと駄々をこねているのですよ。プリスターの企みを阻止する為にも、あの子を連れ戻す為にも、是非とも行って来てもらいたいのです! 良いでしょうか、モモさん?」


「うん、分かったー!」


 私はお母さんに頼みに頷いたんだ。


「ならばこの僕も御同行いたします! 僕はモモ様の付き人なのですから!」


(それじゃあ三人は決定だね)


 一緒に来てくれるのは心強いね。


「こちらからも支援は惜しみません。もし必要な物があるならば直ぐにご用意いたしますよ」


「それじゃあご飯をいっぱい持って行きたいよー! 美味しいやつがいいなー!」


「もちろん、食料は長旅には必須。美味しい物を食べたいという気持ちは分かります。出来る限り善処しましょう。ええ、出来る限り……」


 お母さんの命令で遠征の準備は直ぐに始められたんだよ。

 まずは馬車が一両。

 デーンと大きく立派な物が用意されたの。

 積まれているのは美味しそうな食材がいっぱい……とはいかなかったみたい。

 やっぱり日数がかかるから塩漬けの肉とか野菜とかが多いよね。


 期待していた物とは違うけれど、それでもきっと大丈夫!

 料理人が一人、私達と一緒に行くんだって。

 旅の最中はきっと美味しい物を作ってくれるはずだよ。

 もう一人、馬車を操る運転手も一緒に行くみたい。


 リシェ―リアもいれて皆で六人。

 ちょっと少ないけれど、今回はお姫様も居ないもんね。

 それで用意を終えた私達は明日の朝出発することになったの。

 そしてその朝……。


「あー、初めまして? 私は運転手をつとめますナヴィア・ドライブズです。どうぞよろしくー」 


 自己紹介してくれたのは同行するのは女の子二人なの。

 馬車を運転するナヴィアは肩に届くぐらいの金髪で片目に眼帯をした子なんだよ。

 中々ワイルドな格好をしていてあんまりやる気がない感じ。


「料理人のレマ・トマキンだ。馬車の食糧は全部アタイが管理するよ。つまみ食いは許さないからね!」


 真っ赤な腰まであるカールのかかった髪、自慢の包丁を胸元に吊り下げているのは料理人のレマなんだ。

 料理の腕には自信があるって云うことですっごく楽しみにしているの。


「私はモモだよ。こっちは御主人。それでね、こっちがエリオなんだ。よろしくねー!」


(よろしくー!)


「エリオ・ジ・エイグストンです、どうぞよろしく。そして……」


「リシェーリア・パラノイアと申します。今はただの司祭ですわ」


 私達もそれぞれに自己紹介して、持って行く荷物を積み込んだんだ。


「それじゃあ行きますよ。ドゥーズディアに」


「はーい!」


(しゅっぱーつ!)


 同行する運転手、ナヴィアがパチンとムチをいれると馬車がコトコト動き出したんだ。

 町を抜け、草原を走り、越えるべき山脈に向かったの。

 ここは旅人も通り抜けないぐらいの高い山なんだ。

 寒暖差が激しいようで登っていくほど寒くなって上の方には雪も残っているみたいだよ。


 でも大丈夫、モフモフの服も用意してあるんだもん。

 お馬さんの分もちゃーんと用意してあるんだから寒くなっても大丈夫!

 ゆっくりゆっくりのんびりと、馬車は進んで行くの。

 私はおやつに干し肉をがぶっとかじっていたんだけれど、


「こらぁ、調理前の貴重な肉を食うんじゃねぇ! 着く前になくなっちまうじゃないのさ!」


 レマが怒っちゃったんだ。

 初めて会うのに中々強気な子みたいだね。

 でも私は気にしないよ、だってお腹が空いたんだもん!


(モモ、気にしたほうがいいからね。出来る限り我慢しようよ)


「えー、分かったよー」


 御主人に云われたら仕方ないよね。

 食べかけのお肉を入れ物に戻そうとしたら、


「戻すなあああ、雑菌が入るでしょうがああああ!」


 またまた怒鳴られて耳が痛い。

 これはもう見つからないように食べないとね!

 私はつまみ食いを続けることを心に誓ったんだ!

家猫のモモ

異世界に転生して人間となる。


御主人ごしゅじん(ヒロ)

人間だったけど異世界に転生して白い猫になる。


エリオ・ジ・エイグストン(モモの従者)

ゼノン・ハイム・ディラーム(ラヴィーナの従者)


王子シャーン

王女ルシフェリア

王女ラヴィーナ(格闘が得意)

王女イブレーテ(長女)


シャーンのお母さんテルナ

ウィーディアの女王。


グリフ・リスマイヤー

シャーンやテルナの付き人。


フルール・フレーレ

ラヴィーナの師匠で格闘家。


青鎧のブルース・グライブス

教育係アリア・ファイリーズ

モモの教育係。


赤髪の槍使い、リーズ・ストライプ(エルフ)

桃髪の魔術師、カリン・ストライプ(エルフ)

冒険者、エルフの姉妹。


ベノム(ブレードバード隊、隊長)


ルーカ(孤児)

プラム・オデッセイ(里帰り中)

ジャック・スロー (天狼ジャックスロー隊長、白い狼男)


クロノ・アークス (シャーンとルシフェリアのお友達)

シャルネリア・シャルル・シャリアット(同上)


剣と魔法の世界 ミドレイス

翼の生えた子供 ウリエリア

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