6 特攻ウサギのバカ
やっと書けたぜε-(´∀`; )
ナルの現在の服装
狼の毛皮の貫頭衣、紐(自分の髪の毛使用)、草履(自分の髪の毛使用)
ナルの現在の持ち物
石(解体用)
以上!
………ないわー。
足りないー!3歳児が森の中でいる時点でおかしいけど、この持ち物で生き残れってのはきつすぎるー!
どうしよー!
とりあえず蜘蛛糸の練習は続けてるし、水魔法の練度も上げている。
因みに水魔法を小さくして威力を高めて撃つ魔法は水弾銃と呼ぶ事にした。
撃つ時は手で銃の形を作る。
やっぱりこういうのって気分は大切だよね!
蜘蛛糸の方は最初より細やかに操れるようになって来た。
まだまだ自由と呼ぶには程遠いが、その内自在に操れるようになりたいなー。
問題は食糧だ。
本当はもっと食べなきゃいけない年頃なのだが、生憎見つからない。
自分の糸を使って罠を仕掛けてみるも獲物は掛からなかった。
なので、移動をしようと思います!
何処にかと言うと、西です!
この世界の星座は見たことない種類で、月もクレーターの形が変わって蛙に見えた。
いや、衝撃的だったよ。
兎じゃなくて蛙だったから。
思わず3度見しちゃうくらい。
だから日が沈む方向が西とは判断できないけどとりあえず行ってみよう!
出発してから丸一日経ちました。
現在、狼の姿で森の中を走っています。
かぜ、きもちー。
狼の姿になるのはとりあえず1日2時間程度としている。
いざという時狼になれなかったらメチャクチャ危ないからね。
そうそう、狼の姿の時も魔法が使えるのかなって試したら、出来ました!
けど、人の姿の時の三分の一くらいしか威力が無かった……。
んー、残念!
まあ、使い分けていくしかないかなー。
鑑定を使い、毒のない草を食べて飢えはしのぐ。
もぐもぐ………ごくん
ふう、まっずー
毒はないけど、苦い。
あー、肉が食いたいー!
狼の肉があったから良いものの、流石にあれだけでは何日も凌げないしー。
水は何とかなるけどさー。
結構力入らなくなってきた。
そもそも幼児は何日も断食なんてしない。
何処かに肉落ちてないかなー。
ドドドドドドド………!
ん?
何か来る?
白い何かが土埃を上げながらこっちに凄いスピードで来る!?
え、真っ直ぐこっち来てんだけど。
ここ直進コースだよね。
じゃあ、ちょっとコースから外れてみよ。
!?
外れてもこっちに真っ直ぐ向かってきてる!?
やばい、あの白いの私が目標らしい。
とりあえず、鑑定!
『特攻ウサギ
ステータス ちょっと強目かも』
おい!鑑定!仕事しろ!
名前おかしいだろ。
何さ特攻ウサギって。
それとステータス!
"かも"って何だよ、"かも"って!
曖昧過ぎない?
あ、やべ。ウサギ来る。
よし!こうなったらギリギリでジャンプだ!
とおーっ!
ドオーーーン!!!
メキメキメキメキ………!
ズウーーン………!
………うっわー。
後ろにあった木が倒れちゃったー。
あのウサギこわーい。
結構な太さの木だったのに……。
あーあ。
ウサギ気絶しちゃってるじゃん。
バカなの?
バカなんだろうなー。
ん?
このウサギ額からツノ生えてる。
あー、あれか、小説によく出てくる魔物の一種ね。
で、どういう生態なのかな?
特攻ウサギを鑑定したら出てくるかな。
!
出来た!
『特攻ウサギ:
獲物を見つけたら突進しないと気が済まない。』
………………。
何て厄介な生態をしているんだ。
自殺願望の塊なのか?
それより自分より強い奴にもぶつかってくるのか?
やばい。特攻ウサギ名前のまんまじゃん。
あぶねーやつだ。
とりあえずとどめを刺そう。
人の姿に戻り持っている石の鋭利部分を気絶しているウサギの首に刺す。
うーん、グロイのは問題ないけど解体の方法が分からないなー。
まあ、何とかなるかな。
確か血抜きの方法は逆さまにして吊るすだったはず。
自分の髪の糸を使いウサギの脚を縛り、木に吊るす。
あ、ここから先分からん。
えーと?
次は皮を剥ぐ?
股の辺りから腹、首にかけて一筋入れてみる。
お、思ったより綺麗に出来た。
そのまま剥いで筋肉だけにする。
おお、人体模型ならぬ兎体模型だ。
あーとーは、腹に刃を入れて内臓を出す。
内臓は危ないから肉だけにする。
よし、次に行こう。
火をどうしようかと考えていたが、このウサギ思わぬ副産物を持ってきてくれた。
なんと、このウサギを殺してポイントが増えたのだー!
そのポイントを全て使い、火魔法をゲットしましたー!
イェーイ!
だから人の体で、肉が食べられるのです!
生じゃない!焼いた肉が!
では早速焼いてみよー!
近くの枯れ葉や枝を広い集め、火魔法を放つ。
うん、ライターだ。まだライターの火のレベルだ。
まあ、徐々にレベルを上げていくか。
ウサギを枝にブッ刺し炙っていく。
パチ……、パチ………。
あー、肉の焼ける匂いさいこー。
数日水と草だけだったからめちゃくちゃ魅力的に見える。
よし、もう十分焼けたかな?
いただきまーす!
モグモグ……、ごくん。
美味い……。超美味い!
何これ!肉だけなのに、調味料なしなのに美味い!!
バクバクバクバク………!
ぷう、ご馳走様ー。
あー、美味かったー。
ウサギと言えどこの幼児の体には結構な大きさだったのに丸々1匹食べれちゃった。
まあ、お陰でお腹は膨れてるけど。
よし、ウサギは美味いってことが分かった。
しかも、猪みたいに猪突猛進のバカだってことも。
これからは肉はなるべくウサギにしよ。