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【完結済】チートな番を伴侶にする奔走物語〜雄だらけの世界で見つけた、俺の番は……。  作者: 嵐華子@【稀代の悪女】複数重版&4巻販売中
3章

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80/210

80.いつもと違うしかめっ面~ペペside

本日も無事投稿です。

誤字脱字あれば教えていただけるとありがたいです。

「着いたっすね」


 俺はそう言ってモンテとダルシンを振り返ってニカッと笑ったっす。

俺と同じで白灰の髪に黄目のモンテは荷物、青銀の髪に薄茶目のダルシンは小っちゃい人属を片手で抱えてもう片方の手であんまり揺れないように支えてるっす。


 あ、よく兄弟に間違われるけど俺とモンテは他人っすよ。

同じ孤児だったけど他人で髪と目はたまたま同じ色なだけっす。

俺達3人はザガド様直属の近衛隊時代からの付き合いっす。

小っちゃいのはレンて名前の黒目黒髪で今は眠ってるっすよ。

さすがに小っちゃくてもあの色は目立つから、モンテの羽織ってたこげ茶の外套を保温も兼ねて頭から被せてぐるっとくるんでるっす。

初めて会った時は熱出して顔も真っ赤だったけど、今はアイスっていうレンから作り方教わっためちゃくちゃうまい氷菓子食べてた時より熱は下がってるし、顔色も少しはマシっぽくて一安心っす。


 そうだ、バドさんと会ったらお願いしてアイスを作らせてもらうっす。

ダルシンの氷魔法使ったらアイスをすぐ作れるはずっす!

バドさんも絶対気に入るっすね。

あの人甘い物めっちゃ好きっすから。

ジェロムさんが今日の仕込みは大丈夫っていってたっすからゆっくりしても大丈夫っすね。

これはお願いしないとダメなやつっすね。


 俺達はジェロムさんから風でお使い頼まれてて、ちょうど目的地に着いとこっす。

目的地はムカツク俺様王弟の側近やってる魔術が得意なラスさん(本名はラスイードさんっす)の本宅っす。

ラスさんの双子の弟も王弟みたいにジェロムさんに変につっかかったり、狼獣人の俺とモンテをたまに殴ってくるからムカツクっすけど、ラスさんは好きっす。

双子だから顔は似てるけど、気にならないっすよ。

メルは中身っすね。

ザガド様が放蕩始めて立場が悪くなっていった俺達みたいな下っ端を陰から助けてくれてるいい人っす。

今回はラスさんの番で伴侶のバドさん(本名はナルバドさんっす)にお届け物して、何か貰って来いって言われたっすけど、行けばわかるって言われたから何貰うのかは知らないっす。

ジェロムさんてちょくちょく説明省くんすよね。


 バドさんは豹属でフィルメなんだけど、脱いだら実は逞しい体型してるっす。

背は俺よりちょっと低いくらいっすかね。

元々は俺達と一緒でザガド様が率いてた近衛隊で副隊長やってたからだと思うっすけど、メルって言われても違和感ないっす。

ちなみに当時の近衛隊は国王陛下夫妻と城内を主に守っててザガド様が総隊長、ジェロムさんが隊長、バドさんが副隊長っす。

つまりバドさんは俺達の元上司っすよ。


 レンは城下に抜けられるようにジェロムさんがこっそり作った隠し通路に入ってすぐのとこで見つけたっす。

便利なようにザガド様の宮の調理場の奥にある保冷庫に作ったんすよ。

地下通路こっそり作ったのは俺様王弟が食材をザガド様の宮に持ってくのにかなり制限つけちゃって、足らなくなった時に食材をひとっ走りで城下の市で買えるようにしたかったからっす。


 レンはちっちゃいのに更にちっちゃく丸まって眠ってて、何であんな所で寝てたのかは知らないっすけど、昨日俺様の宮に連れてかれたって聞いたから、もしかしたらまた逃げたのかなってモンテが言ってたっす。

何にしてもまだ青白い顔してるし、人属は元々体も弱くて病気になりやすいって聞いてるのにあんな寒い所には置いとけないし、バドさんだったら事情話せば匿って貰えるかもしれないって事でモンテとダルシンと相談して勝手に連れて来たっすけど、後でジェロムさんには怒られちゃうかもしれないっすね。

ジェロムさんはレンの可愛らしさにメロメロっすから。

レンはゆすっても全然起きなかったっす。

多分疲れきってたんじゃないっすかね。


 てことで近衛隊にいた時から顔馴染みの門番のアライグマ属のおっちゃんにも挨拶して、いつも通りに友人知人用の広間に通されて、いつも通りに目の前にバドさんが座ってるっす。


 部屋に入って来た瞬間の「こんな時に何でそんな危険物持ち込んだ!?」って発言してからのダルシンに抱えられてまだ眠ってるレンをしかめっ面で眺めてるのは思ってたのと違うっすけど。

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