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木の中位精霊の契約者

注:ユーリアの母親の名前が他のキャラと同一なのに気がついて、ローザへと変更されました。

世界樹で木の中位精霊と一緒に遊んでいた。

特にリリスちゃんは、今でも世界樹の周りで遊んでいると、時たま木の中位精霊が現れて一緒に遊ぶこともあるらしい。


「待て~、ちゅうちゃん!」


「ははは、捕まらないよ。リリスちゃん!」


今は木の中位精霊とリリスちゃんが追いかけっこをしている。

リリスちゃんは木の中位精霊をちゅうちゃんと呼んでいる。

まぁ、この地域には他に中位精霊が他にいないから、ちゅうちゃんで問題ないだろう。


すると、里長のディードーさんが世界樹へとやってきた。


「里の方まで、濃厚な魔力が広がって来たから、何事かと思ったら、あんた達はいったい何をしたんだい?

木の中位精霊も無事に現れているようだけどさ」


時間が経って、世界樹が放出した魔力が里の方まで広がっていったんだろうな。

それを、ディードーさんが察知して、世界樹までやって来たのだろう。


「あぁ、すいません。

自分が世界樹に呼応をしたら、こんなに魔力が充満していってしまったみたいで」


「ほぉ、流石、アキト君だね。

世界樹との呼応で、ここまで濃密な魔力を放出させたのか。

これだけの魔力が広がれば、森も里も実りが良い状態になるだろうから助かるよ」


「ディードーさんが気づいたってことは、他のエルフの方々も気づいていますか?」


「そうだね。木の中位精霊の契約者であるユリウスや、それに準じた実力者は気がつくだろうけど、普通のエルフ達は周囲の魔力がちょっと増えたかなくらいにしか思わないだろうさ」


学園長先生はやっぱ気がつくか。

後で、学園長先生には説明しないとな。


「しかし、勿体ないね。

アキト君の方がよっぽどユリウスよりも木の中位精霊の契約者にふさわしいだろうに。

これだけ、優秀ならユリウスに契約を破棄させて、アキト君に木の中位精霊と契約してもらうか」


「あ、ディードーよく分かっているね。流石、エルフの里の里長だ。

ユリウスが破棄してくれるなら、僕はアキトと契約をするよ!」


リリスちゃんとかけっこをしていた、ちゅうちゃんがいつの間にかこっちに来ていた。

リリスちゃんはユーリアと一緒に世界樹に寄りかかって、休んでいる。


「いやいや、確かに上位中位の精霊と契約をしたいと思っていますが、流石に学園長先生の契約を切ってまでとは思えないので、2人とも止めてください」


「えぇ、うーむ。アキトがそう言うなら仕方ないな」


「しょうがないね。

アキト君が木の中位精霊と契約をしてくれれば、エルフの里に縛れる一つに出来ると思ったのにね。

アキト君がエルフの里にいれば、定期的に世界樹への呼応をして貰って、里や森を反映させられるし、ユーリアとくっつける良い理由になるでしょう」


おぅ、そういう理由もしっかりあるわけだ。

里長とすれば、里の利益になりそうなのはしっかりと押さえて置きたいのだろう。

しかも、ちゃっかり俺とユーリアをくっつけようとしているし。

ユーリアに聞こえると、また顔が赤くなってフリーズしてしまうから控えて欲しい。

ユーリアの方を見ると顔を真っ赤にしている。あ、聞こえていたみたいだ。


そんな風に、ディードーさんも含めて、世界樹の下で木の中位精霊と夕方まで過ごした。

ちなみに、昼食は俺が物品創造で用意した。ディードーさんは勿論、食事を不要な精霊のちゅうちゃんまでもが、美味しそうに食べていた。




木の中位精霊と別れて、世界樹からユーリアとリリスちゃんの実家に向かった。

ディードーさんは途中で自分の家に戻っていった。

せっかく、息子さんである学園長先生が帰って来ているのに会いに来ないのかと思ったら、


「どうせ、ユリウスはこの里で何日も過ごしているんだろうから、また後で会いにいくよ」


ということだったので、3人で実家へとむかった。


「ただいま~。ユーリア姉とアキト兄を連れてきたよ!」


リリスちゃんが勢いよく入っていったので、俺とユーリアも後に付いて行く。

中に入ると、学園長先生がソファに座ってのんびりして、ローザさんはキッチンで料理をしていた。


「ユーリア、リリスお帰りなさい。それに、アキト君いらっしゃい」


ソファに座ったまま学園長先生が迎えてくれた。

どことなく、この半日の間でやつれた気がする。


「お父さんこそ、おかえりなさーい」


リリスちゃんが、座っている学園長先生に抱きついている。

エルフの里に到着した時は、スルーをされていたので、学園長先生がとても嬉しそうだ。


「あら、皆お帰りなさい。今、夕飯を作っているから、ちょっと待っていてね」


キッチンから顔だした、ローザさんは学園長先生とは逆にツヤツヤしている風に見える。


「あ、自分はこれから、海沿いの街に向かっているジェフリー達に合流しようと思っているので大丈夫ですよ。

ジェフリー達と海沿いの街に着いたら、ユーリアを迎えに来ますので」


木の中位精霊にも会うことが出来たし、世界樹との呼応なんて珍しいことも出来た。

数年ぶりの家族団らんに交じるのも申し訳ないので、2人を家まで送ったらジェフリーのところへ行こうかと思っていた。


「何を言ってるのさ。これから、夜になるっていうのに、無理にそんな時間に出ることないだろ。

アキト君なら、半日もかからずに合流できるだろうから、今日はうちに泊まっていって、明日の朝に出発しなさい」


ローザさんが引き止めてくれている


「あの、本当によろしいのでしょうか?」


「えぇ、是非、一晩うちで休んでいってください。

私をここまで転移で送ってくれた、お礼には足りないかも知れませんが、ベルタの食事は結構美味しいので、是非楽しんでください」


学園長先生もそう言ってくれているので、一晩厄介になろうかな。


「あらぁ、結婚した当初は私の料理が世界一って言ってくれていたのに、王都ではよっぽど美味しい物を食べて来たのかしら」


「そ、そんなことはないさ。今でもローザの食事は世界一だと思っているさ」


学園長先生とローザさんがそんなやり取りをしている。

うん、やっぱりローザさんのかかあ天下なんだろうな。


「それでしたら、今日は一晩よろしくお願いします」


「やったー!アキト兄は今日お泊りなんだね。ユーリア姉も良かったね」


「えぇ、アキトさん、今日は朝から色々大変したから、今日はゆっくり休んでください」


こうして、今晩はこの家でお世話になることになった。

ちょっとすると、夕飯の時間となり、ローザさんお手製の夕飯を楽しんだ。

エルフらしく野菜中心の料理が多かったが、肉料理もあって、蒸し鶏をエルフの里にしかない香草を使った味付けをした物があり、かなり美味しかった。

正直、どれも外れがなく、学園長先生が世界一と言うだけのこともある。

そんな食事を終えて、食後のお茶となった。エルフの里特産の紅茶らしく、これも美味しい。


「アキト君。もしかして、さっき世界樹に呼応をしていたかな?」


「えぇ、試しに世界樹の魔力と合わせるように放出をしていたら、呼応になっていました」


「いやぁ、流石だね。

私も木の中位精霊と契約に選ばれるのに世界樹との呼応をしたことがあるが、アキト君ほど上手く呼応することが出来なかったよ。

それでも、当時のエルフの里の誰よりも上手かったので私が契約者になることが出来たが、これだけ里や森中に世界樹の魔力が広がった呼応を私は経験したことないよ。

もしかしたら、木の中位精霊もアキト君と契約した方が良いのかも知れないな」


学園長先生がちょっと真面目な顔でそんなことを言い出した。


「学園長先生。そんな譲られるような形で、精霊と契約をするつもりはないですよ。

エルフの里の木の中位精霊が合わないとは言いませんが、俺は俺に合った中位・高位の精霊を、魔術学園を卒業したら自分で探し出します」


「確かに、アキト君でしたら自力で見つけ出すことが出来るでしょう。

失礼しました。さっきの発言は忘れてください。

アキト君の世界樹の呼応を感じて、弱気になってしまったようです」


別ルートでは、アキト君は木の中位精霊の契約者となって、エルフの里で幸せに暮らしましたとさになりますw

すっかり忘れているかと思いますが、アキト君は不老長寿のスキル持ちなので、長寿のエルフとは同じ時を生きますので、ユーリアとはかなり相性が良いです

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