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王都散策とシーラ

今日は魔術学園が休日で王都を1人で散策していた。

ジャンヌからも、日頃の訓練を認められているようで、王都内ならばジャンヌの護衛が無くても1人で探索しても良いとの許可を得ている。

あれ?なんで俺が従魔にいちいち許可を得ないといけないんだよ。

普通におかしくないか?

いや、ジャンヌが俺の心配をしてくれているのも分かるんだけどさ。


既に、魔術学園のある貴族街の壁を超えて、平民が生活をしているエリアに来ている。

貴族街にも貴族を相手にした店も少しはあるが、どうにも個人的には慣れない。

それに、基本的にお抱えの店が貴族の屋敷に尋ねていく形になるので街ブラには合わない。

きっと良い店なのだろうがな。


そういう点では、この貴族街から出た平民が中心で生活をしているスペースの方が、俺には合っている気がする。

ナスカや領都ブレアフルに近い気質がする。

それでも、やはり王都なので、ちょっとお上品な感じがするが、貴族街に比べたら全然気軽だ。


まぁ、本当に用事もなく王都を歩いている。

このところ、魔術学園では自分の授業を学びながら、近接戦闘の授業では他の生徒を相手に指導をする側をしているし、放課後は人造魔石の研究を手伝い。

時間が空けば、ナスカのダンジョンまで転移を繰り返して、そこで自分自身の近接戦闘に属性魔術を合わせた訓練。

最近はイーナさんとの操作系魔術の訓練まであったのだ。


授業や訓練は自分の実力が上がっていくのを実感できるし、近接戦闘の指導は友人達を始め、生徒達が実力を上げていくのを実感できて案外楽しい。

人造魔石の研究の手伝いは、それ自体はもう慣れてしまったので面白みはないが、イーナさんが話す魔導人形は結構興味深いし、ルーベン先生が話す人造魔石に関しても結構楽しめている。

すぐに、そっち方向に手を出す気はないが、将来的に魔道具関係を作り出すスキルを手に入れて趣味でやる分には良いかもしれないと思い始めてきた。


そんな感じで、魔術学園での日々は楽しいっちゃ楽しいのだけど、やっぱり似たようなローテーションを繰り返していると、飽きも来てしまう。

そこで、今日は何も予定を入れずに街をブラブラとすることにした。

王都に来て魔術学園に入るまでの間もクラス分け試験があったし、それ以外は結局訓練や王都の冒険者ギルドで依頼を受けて、王都外で冒険者家業に勤しむことが多かった。

なので、王都に関してはそこそこな期間、暮らしているはずなのに知らないことが多い。

本当は、王都出身の誰かを捕まえて案内して貰うほうが効率よく王都のことを知ることが出来るだろうが、たまには何も知らずにぶらつくことも良いかなと思って1人でぶらつくことにした。


ちなみに、先ほど昼食でふらりと入った店は、正直微妙だった。

うん、異世界に来てから初めて飯で微妙じゃないかと思った。

平民街の中でも、そこそこ高級な部類に入りそうな店で、正直値段も少々お高めなのだが、出てきた料理は大きな魚を揚げたものに、ふんだんのスパイスが使われた料理だった。

このふんだんにスパイスが使われているって部分が、店のオススメポイントでその分が金額に反映されているのだろう。

しかし、それのスパイスのバランスが悪すぎる。

辛味や痺れに様々な風味を感じるのだが、それが喧嘩しあっていて、魚本来の旨味とかが消えてしまっている。

多分、川魚だからその臭みを解消しようと、スパイスまみれにしたのだろうが、これじゃ魚の良さを全くいかせていないようだった。

どうしても口には合わなかったので、少しつまんだだけで、残して店を後にした。

いやぁ、街をぶらつくってのは、こういうこともあるんだなって洗礼を受けた気分になった。

異世界にはネットで店を評価してくれるサイトはないからな。

今度からは、王都に詳しいやつに美味い店だけは聞いてからにしよう。


全然空腹を満たせなかったので、地球産のおにぎりを食べ歩きしながら、王都の散策を続けることにした。

たまに、何を食べているんだろうと気にする人もいるが、こちらは気にしないで黙々と食べる。

多分、探しても王都には見つからないだろう。


ちょうど、おにぎりを食べ終わったら、王都の冒険者ギルドの近くにいた。

暇だから、ギルドで依頼を受けるっていうのもアリだけど、統括ギルド長のシーメンさんに捕まったら、早くAランクにならないのかって言われそう。

ちゃんと魔術学園を卒業するまでにはAランクになるので、焦らせないで欲しい。

なんとなく、シーメンさんからは俺に早くAランクになって欲しいオーラが出ていたんだよね。

うん。今日は王都を散策すると決めたんだから、冒険者ギルドに寄るのは止めておきましょう。

ということで、回れ右して冒険者ギルドから離れようとした時に、冒険者ギルドから1人の女性が出てきた。

よく見ると、その女性は俺の友人の1人だった。


「シーラ!どうしたの、こんな所で」


「アキトさん、こんにちは!」


そう、友人とは同じSクラスで教会の孤児院出身のシーラだ。


「シーラは、どうして冒険者ギルドから出てきたんだい?

何か、冒険者に依頼でもあったの?」


「いえいえ、私これでも冒険者なのですよ。ほら。」


そう言って、見せてくれたのは冒険者の証明となるギルドカードだった。

そのギルドカードには、Dランクと表示されていた。


「へぇ、シーラはDランク冒険者だったんだ。じゃあ今日はこれから依頼に?」


「はい。と思っていたのですけど。

今日は午前中に授業の復習をしていて、寮の食堂で食事を済ませてから来たので、この時間になってしまって、良さそうな依頼は既になかったのですよね」


冒険者は通常は朝早くから来て、良さそうな依頼の争奪戦を勝ち超えてから、依頼を受けていく。

だから、昼頃になると、どうしても残り物になってしまって、微妙な依頼しかなかったりする。

残り物には中々福がないのが現状である。


シーラは、非常に真面目で授業にも熱心に受けている印象がある。

多分、休みの日に復習をしないで、冒険者家業に勤しむことが出来なかったのだろうな。


「それなので、王都周辺の常設依頼のある魔物か、素材が高値で売れそうな魔物を退治してこようと思っていまして」


「へぇ、でもシーラってソロで、魔物退治に行くつもりなの?」


「はい、孤児院で魔術の才能が認められてから、魔術学園の入学の間に、お金稼ぎと試験の実戦練習の為に冒険者を始めて、その時は短期間でも良いって言ってくれたパーティに参加をさせて頂いていたのですが、魔術学園に入学をしてからは、そのパーティを抜けてソロで活動しています」


「でも、魔術学園のSクラスなら、授業料も生活費もかからないのに、お金稼ぎしているの?」


そう、魔術学園のSクラスに在籍していれば、魔術学園の授業料や寮での生活費等々全ての経費が免除になる。

そして、授業に必要な物から生活に必要な物まで、その全てが支給される。

しかも、生活補助金みたいな扱いで、ちょっとしたお小遣いまで貰えるのだ。

Aクラスからはお小遣いなしで寮の生活費がかかり、Cクラスになると全額経費がかかってしまう。

もしかして、シーラってああ見えて、散財するような趣味でもあるのかな。


「はい。せっかく稼げる技術があるので、今までお世話になった孤児院に寄付をさせて頂いているのです。

教会が経営していて、王国からも援助があるのですが、孤児院の運営は結構大変なようで、私も小さな時に苦労をしたので、孤児院の後輩達の苦労が少しでも減るように微力ながらのお手伝いです」


おぅ、ごめんなさい。シーラに散財癖があるなんて思ってしまって。

なんて、シーラは良い子なんだ。


逆飯テロ。

いや、普通に地球出身のアキトの口に合わなかっただけかもしれません。

さて、せっかくのクラスメイトを掘り下げられたらと思いまして、今回はシーラです。

他のクラスメイトも掘り下げるかな?

今のところ、なんも考えてないですw

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