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アキト先生の模擬戦 その3

さて、近接戦闘の授業も終わって、ここは学園長室。

今回は俺とレイナさんに、ここの主である学園長のユリウスさんの3人だ。


「無事に生徒全員が模擬戦出来ましたね。レイナ君、アキト君お疲れさまです。」


「はぁ、というか、アキト殿の従魔が相手をしてくれて、全員が2回は模擬戦が出来ましたよね。

しかも、皆さん、指導の仕方が秀逸でした。流石、アキト殿の師匠です。」


うん、正直、俺よりもジャンヌとスケルトン達のが教えるのは得意なのは間違いない。

まぁ、年季が違いすぎるから当たり前なのだ。


「レイナ君とアキト君が良ければなのですけど。

今年度の近接戦闘の授業は外部の講師を呼ばずに、アキト君と従魔にやって貰えないでしょうか?

元々の講師である、ベルノルト先生は一応静養しているけど、いつ復活できるか不明ですし、本当に引退も考えているようなのです。

アキト君と従魔の皆さんの分も正式に報酬を用意します。

正直、あのレベルの近接戦闘の定業が出来る講師や教授は中々いません。

せっかくなので、生徒達にはより高いレベルを感じて欲しいですから。」


「私は、是非お願いしたいと思います。

というか、ジャンヌさんの指導の仕方を私自身も教わりたいくらいです」


そういえば、授業中にレイナさんはジャンヌのことを、ちょこちょこ見ていた。

ジャンヌのことを怪しんでいたのかと思いましたが、指導法が気になっていたようだ。

そりゃ、実際にジャンヌは道場で指導をしていたのだからな。


「自分も構いませんが、念の為、今年度だけにしておいてください。

正直、来年も学園に通うか分かりませんから」


「アキト君は、そんなに早く卒業してしまうのかい?」


「えぇ、元々属性魔術を学びに魔術学園に来ましたが、いくつか気になる授業があったので、それらを学んで実戦で使えるレベルになったら、Sクラスの特権を使って卒業をしてしまうつもりです」


「アキト君の受けている授業は把握しています。

結構大変なのもありますが、アキト君だと本当に年内で実践レベルまでいくかもしれませんね。

分かりました。あくまでも、今年度のみとしておきましょう。

ただ、指導にアキト君とその師匠である従魔も参加することを公表します。

その上で、単位の取得は出来ませんが、授業に参加したいという生徒は積極的に受け入れて頂きたいと思います。

出来るだけ、多くの生徒に機会を与えたいと思うので、どうでしょうか?」


「えぇ、それは構いませんよ」


「でも、そうすると私じゃなくて、アキト殿と従魔さん達がメインの授業になってしまいますね」


レオナさんがそんな風に言っている。

確かに、これだと新しく参加する生徒は俺と従魔達との模擬戦が中心になる。


「確かにそういう面もありますが、元々の近接戦闘の授業を受けていた生徒の単位をつけるのはレオナ君にやって貰わないといけないので、よろしくお願いしますよ。

そういえば、アキト君には報酬として、私に出来ることなら何でもするってことになっていましたが、何を私にさせたいか決まっていますか?」


「いえ、まだ決まってないので、あとに取っておいて良いですか?

せっかく、今年度一杯は指導をするので、その分も含めて考えさせて頂きます」


「いやぁ、お手柔らかに頼みますよ。出来ないこともあるからね」


こうして、俺と従魔達は今年度の近接戦闘の授業を正式に担当することになった。




さて、実際に俺と従魔達が近接戦闘の授業を担当するということが公表されて、初めての近接戦闘の授業になった。


単位にもならないのに結構な生徒が集まっていた。

というか、決闘を見ていた生徒は俺の実力をある程度は知っているだろうが、従魔達に関しては魔術学園では前回の授業で初めて表に出したので、その実力を知るのは前回の授業を受けた生徒しか知らないはずなのに、こんなに集まるものなのか。

まぁ、集まってしまったものは仕方がない。

元々、近接戦闘の授業を受けていた生徒の模擬戦も担当するが、今回から新たに参加をして来た生徒達は俺と従魔達が必ず担当しなければならない。


そんな中、顔見知りの人もいた。3年Sクラス、ネイサン・ドーレス。

俺と決闘をしたマルコ・グローマンの代理人として、実際に俺と戦ったその人である。


「どうして、ネイサン先輩が参加しているのですか?

この学園で過ごして分かりましたけど、ネイサン先輩って間違いなく近接戦闘では魔術学園トップクラスの実力ですよ」


「アキト君がそれを言うのかい?

トップクラスかもしれないが、トップは間違いなく君だし、その差は非常に大きいじゃないか。

せっかく君の実力に近づけるチャンスがあるんだから、挑戦したいと思うだろう。

それに、元々私はグローマン家から推薦を受けて入学をしていて、卒業後はグローマン侯爵の騎士団に入る予定だったのだが、あの決闘でボロ負けしてしまってマルコ様は退学、グローマン家もペナルティを受けてしまったので、私も責任を取らされて騎士団へ入る話が無くなってしまってね。

ということで、私も卒業までに就活をしなくてはいけなくなってしまったんだよ。

その為にも、出来るだけ実力は上げていきたいと思って、今回参加したわけさ。」


「それはなんか申し訳ないです。でも、俺も負けるわけにはいかなかったし」


「あれに関しては、個人的にはマルコ様の方が悪かったと思っているのでしょうがないさ。

まぁ、申し訳ないと思ったのなら、是非私の実力を上がるように模擬戦を頼むよ」


「えぇ、分かりました。全てを受け止めるので、全力で来てください」


「では、行くよ、アキト君。その胸を借りる」


こうして、ネイサン先輩との模擬戦もこなした。

流石に学園トップクラスなので、他の生徒達とは一線を画した模擬戦になった。

ジェフリーも結構いい線までいっていたが、流石にネイサン先輩は3年間キッチリ魔術学園で学んでいただけのことがあり、実力の差を感じる。

一応近接戦闘の授業ではあるので、ネイサン先輩は決闘の時に使ったような、剣に火の魔術をまとわせる属性魔術は使っていないが、それでも十分な実力を見せている。

まぁ、俺や従魔達との模擬戦に関しては、近接戦闘ならば属性魔術を入れるのも許可されているので、ネイサン先輩とは次回の楽しみとする。

俺とネイサン先輩の模擬戦を見ているだけでも、周りの生徒達には良い勉強になるかもしれないな。


そんな感じで、新しい生徒達も含めて近接戦闘の授業も進んでいった。




「やっと見つけた!26番!いや、確かアキト君だったな!」


校舎内を歩いていると、ある男性に声をかけられた。

というか、26番って何のことだ?

それに、この人どっかで会った気がするが、一体誰だろうか。


「あの?どちら様でしょうか?

何処かで会ったことがあるとは思うのですが・・・」


「あぁ、覚えていないか。クラス分け試験のときに試験官をしていたのだが

ほら、アキト君が人造魔石に魔力を注いで金色に変えたときに声をかけさせて貰った試験官だよ」


「あぁ、クラス分け試験で自分が人造魔石を金色にしたら興奮をしていた試験官さんですね」


「興奮って、まぁ確かにあの時は間違いなく興奮をしてしまっていたのだが・・・

あの時は試験中なので、受験生と試験官の間で自己紹介は出来なかったが、私はこの魔術学園で教授をしている、ルーベン・ベルテという。

26番、いやアキト君の入学は間違いないと思ったが、君にも学園生活があるし、あまりこちらから積極的に関わるのはどうかと思っていたが、先日君が近接戦闘の指導をしていると聞いて、それならば私の研究も手伝って貰えないかと思い探していたのだよ」


あぁ、そういえば試験が終わった時に、そんな話をしていたな。


アキト先生の活躍は前回までと2話前で書いたな、それは嘘だw

いや、普通に前回までのつもりで、さらっと人造魔石の話に移行するつもりでしたが、なんか妙に文量が増えてしまいました。

だって、考えてた設定がここで出せそうだったんだもんw

作者は設定マニアな節があります、ご注意くださいwww


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