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伝説の青い炎

「いやいや、青い炎って誰でもやろうと思ったら出来るんじゃないですか?」


ゲルトさんに伝説の魔術師の再来とか凄い興奮をしているが、ゲルトさん本人を含めて、火の魔術のスキル保持者は何人もいるはずだ。

本当に俺以外に青い炎を使う魔術士はいないのだろうか。


「少なくとも、私は知らないし、そんな噂も聞いたことがない。

伝承によると、初めて青い炎を使った最強の魔術師以外には、その直弟子が使えたと残っているが、それも段々と年代を重ねるごとに使えなくなっていって途絶えてしまったようだ」


「実際に、自分が青い炎を使っている感触ですと、ただ温度が上昇したという感じしかしないんですけどね。」


「その、温度が高いというのが大事なのだ。

魔物の中には、火の効かない魔物というのもそこそこいるのですが、それだけ高温だとそういう魔物にも効果がある。

魔物にも知恵があり、火に強いと油断をしている魔物に、青い炎が効く。

それを目の当たりにすると、魔物も恐怖をしてしまうそうだ」


魔物も怯えるって、よっぽどなんだな。この青い炎って。


「それに、青い炎はミスリルを溶かし、アダマンタイトやオリハルコンをも焦がすと言われている」


「そうなんですね。でも、そうするとあの的ってアダマンタイトかオリハルコンなのですか?」


俺が青い炎を放った、的を指差す。

的を支えていた土台は燃えて消えたようだけど、的自体は焦げて残っている。


「いや、あの的はミスリルで作っている。

伝説では、青い炎はミスリルを溶かすと言われているのになぁ。

それでも、ミスリルの的を支えていた土台は対魔力防御を施した城壁と同じ材料で作っている。

あのように消し去ってしまうには、私が極大クラスの魔術を収縮させないと難しいので、流石は青い炎と呼べなくもないが・・・」


「もしかしたら、その伝説の青い炎と自分が使っている青い炎は違うのかもしれませんよ」


うん、別に伝説の魔術師の再来なんて言われたくないからな。


「そうなのだろうか。だが、青い炎が発現したという事実も間違いないですし・・・」


「あの、ゲルト先生。今は授業中なので、その辺にしておいた方が・・・

それに、自分にもアドバイスを頂けないでしょうか?」


「おぉ、そうだな。まぁ、青い炎の使い手に指導をするのも何だが。

魔力の練り方は良かったと思うが、少し時間がかかっているようにも感じた。

あれだけの威力を出すには、それなりに濃密な魔力量は必要だろうが、相手が待っていてくれない時もあるので、素早く放つ練習もしておくと良いだろう。

あと、あのようなサイズの的だと、球体型よりも、ファイアーアローの様な矢のタイプの方が、命中率や速度が上がりやすい傾向があるので、そちらも使えた方が良いぞ。

この辺は臨機応変にその場その場に合った形態を使いこなせるようになろう。

また、これは人それぞれだが、アキト殿は今は詠唱をしなかったが、詠唱をした方が魔術をイメージしやすいのは間違いない。

詠唱をすることで、魔力を集め、発言させて、それを放つという流れをセットにすることもできて、それだけ素早く魔術を放てるようになる。

勿論、一連の流れを慣らしていって素早く使うことも出来るので、どちらが良いとかではないが、考えておいた方が良いと思う」


おぉ、青い炎で驚いていたゲルトさんだったが、しっかりと見ているところは見ているな。

俺自身、属性魔術は使い始めたばっかりだから、細かいアドバイスは助かる。

こういうことをちゃんと学びたいから、魔術学園に来たのだから。


「さて、これで一通り属性魔術を放ったと思うので、もう1回やってみよう。

それぞれにアドバイスをしたから、それを実際に出来るか試してみてくれ。

っと、その前に的の土台を用意するから、ちょっとまっていてくれ」


ゲルトさんが的の土台を交換しに行った。

はい、ごめんなさい。俺のせいでお手数おかけします。

ちなみに、2回目はこれ以上ゲルトさんにお手数おかけしたくないので青い炎は止めて、赤い炎で挑戦をしてみた。

それでも、土台がちょっとだけ焦げてしまったように見えるが、うん、無かったことにしよう。




属性魔術の実技の授業を終えて、Sクラスの皆と昼食を食べることにした。


「いやぁ、しかしアキトが青い炎の使い手になるとは、驚きだよ」


ジェフリーがちょっとおどけた様子で、青い炎のネタを持ち出して来た。


「でも、俺の青い炎はミスリルを溶かさなかっただろ。

多分、その伝説の魔術師が使った青い炎と俺の青い炎は別物だよ。別物」


「それでも、青い炎だからね。それくらい青い炎の伝説は特別なんだよ」


「俺って、ちょっとその辺詳しくないんだよね。皆、その伝説知っているの?」


ジェフリー以外には、地球からこっちに来たことは、まだ話をしていないので、その辺はあやふやにしつつ、皆にも聞いてみます。


「そうですね。エルフの里でも伝説は伝わっていますよ。

エルフの里は森の中に存在して、木々に囲まれているので、火の魔術の使い手はほとんどいません。

使えても家事等にちょっとだけ使う程度の実力しかありません。

もし、失敗をして火が森を焼いてしまっては、エルフの里は終わりですからね。

そんな中で、火以外の属性魔術が効かない魔物がエルフの里に迫って来たのです。

エルフの里では先ほども言ったように、火の属性の使い手はいないし、近接戦闘が得意なのも少ないので、エルフの里をもう捨てて逃げ出そうかという段階でした。

そんな時に青い炎の魔術師が現れて、その青い炎で魔物を倒してくれたのです。

しかも、その青い炎が特別なのか、それとも魔術の精度が異常に高かったのか、森が焼かれることはほとんどなく、エルフの里は無傷で残ったそうです」


ユーリアは自分の出身であるエルフの里の伝説を話してくれた。

しかし、森の中で炎を使って森に損傷なしって出来るものなのか?

少なくとも俺の青い炎は燃やしてしまいそうだけどなぁ。


「そういう話なら、ダキニの国にもあるのだ。

レオグランド連合国は獣人が多いのだけど、獣人の種のいくつかには属性魔術がほとんど使えない種というのもあるのだ。

その代わり、身体強化や元々持っている体力とかが人族やエルフよりも強靭なのが多くて、どうしても獣人族全体として近接戦闘に特化しているのだ。

そんな中でも、特に属性魔術が使えずに近接戦闘に自信がある者達が集まっている集落があって、そこに近くのダンジョンから魔物が溢れ出して迫って来たことがあったのだ。

近接戦闘に自信があると言っても、とてもじゃないが近接戦闘だけで捌ききれる量の魔物じゃなかったらしいのだ。

もう少しで、その集落に魔物が侵入しちゃうという時に、青い炎の魔術師が現れて、一帯の魔物を青い炎で燃やし尽くしたって伝説なのだ」


ダキニが身振り手振りをしながら、話をしてくれた。

へぇ、なんとなく、どちらもピンチになると颯爽と現れるヒーローみたいな感じだな。


「私は、孤児院にあった絵本でしか青い炎の魔術師のお話は知りません。

あ、でも教会のシスター様がその絵本を読んでくださった時に、青い炎はアンデットを浄化させるって言っていましたね。

不浄なものを浄化させる聖なる炎だとか」


シーラの話ではどうやら、対アンデット効果が高いらしい。

でも、ダンジョンで訓練をした時に、直接当てたわけじゃないけど、ジャンヌ達が嫌がったりしなかったけどな。

むしろ、温度が上がってスライム達のが逃げていった。

自分の従魔には効果がないのか、それとも俺の青い炎と伝説の青い炎は違うのだろうか。


補足:魔術師と魔術士が混在していますが、ちょっとだけわざとです。

魔術士は広く魔術を使う者。

魔術師は魔術を使える上に、その指導も出来る者。

って設定をしています。

だから、青い炎の魔術師は直弟子がいたので、魔術師です。

言語に関して、本作は追求していませんので、ここで紹介しておきます。


ただ、多分ごっちゃになっている部分もあります。あと魔道士を使っている時もあるかも・・・

許してちょ。

もしくは、感想か誤字脱字で報告くれると助かります。

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