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クラス分け試験開始

魔術学園のクラス分け試験の日が来ました。


ブレアフル家の馬車で魔術学園まで案内されます。

ちなみに、ジャンヌは試験に同席出来ないので、ブレアフル家の屋敷で待つか、他の魔物と同じように収納されるかの2択を与えたら、かなり悩んだ末に収納を選びました。


「いざとなれば、勝手に召喚されますから」


とのことだが、いや俺が呼ばないのに召喚って出来ないはずだよな。

でも、ジャンヌのことだから、出てきそうな気がして怖い。


馬車は無事に魔術学園に到着して、受付をする。


「おはようございます。

魔術学園のクラス分け試験を受ける方ですね。

こちらに、お名前と推薦人の記載をお願いします。」


事前に申し込みと推薦状は提出済みなので、確認だけおこなわれるようだ。

アキトとエクベルト・ブレアフル辺境伯と書いてっと。


「お名前はアキト様、推薦人はエクベルト・ブレアフル辺境伯と。

本日の受験番号は26番となります。

こちらは試験官に不正がないように、本日の試験中だけ呼ばれる番号ですので、今日だけ覚えておいてください。

しかし、あのブレアフル辺境伯のご推薦なのですね。

辺境伯家はしっかりと実力のある者しか推薦しないことで有名ですから、アキト様もかなりの実力をお持ちなのでしょうね。

今日は頑張って、より上位のクラスを目指してくださいね」


「ありがとうございます。頑張ります。」

応援してくれるのは、嬉しいものですね。


直接、試験会場に行くように指示をされる。

指示されたところは、ギルドの訓練場に似たような場所だ。

既に、今日一緒に試験を受ける人達がそこそこいる。

自分と同じくらいか、それよりも年齢が上の人が多いようだ。

そういえば、冒険者ギルドのGランクの時も、同じか歳上のような人が多かったな。


徐々に、他の人達も集まって来て、ある程度時間がたった。

すると、数人の人物が現れた。


「皆様、おはようございます。私達が本日の試験官を務めさせて頂きます。

本日の試験は既に推薦によって魔術学園への入学が確定している方々のクラス分け試験になります。

推薦を頂いているとは言っても、魔術学園はその実力によって全てが決まります。

どんなに高位の貴族からの推薦があろうとも、それが仮に王族の推薦だったとしても、この試験において実力を認められなければ、下位のクラスからスタートをして貰います。

是非、推薦をしてくれた方々に恥じない実力を示して頂きたいと思います」


試験官の話が始まった。

確か、公平を期す為に、本人や推薦者の身内は試験官にならないらしいので、ここにはジョルシュさんのお兄さんのゲルトさんはいないのだろうな。

昨日、ゲルトさんの会話はコアを経由して聞かせて貰ったけど、顔とかは分からないんだよね。

従魔やコアの操る魔物の視覚を共有できるようなスキル探して見ようかな。


「さて、今回は皆の実力を確認するために2つの試験をおこないます。

最初は、あそこにある人形に魔力を使用した技で攻撃を加えて欲しい。

属性魔術を使って遠距離から攻撃しても良いし、身体強化を使って近接攻撃をしても良い。

自分の出せる最大限の火力と最高の技術を見せて欲しい」


そう言われて、そちらを見てみると、確かに木製の人と同じサイズの人形がおかれていた。


「それでは、順番に試験をおこなっていく。最初は試験番号1番から・・・」

こうして、クラス分け試験が始まった。


魔力を使用できるものならば何でも良いということで、属性魔術では、火の球で燃やそうとするものがいれば、水流で削ろうとするもの、風の刃で切り刻もうとするもの、石をぶつけるものとバラエティに飛んでいた。

近接戦闘では身体強化をして連撃を加えるもの、武器強化までやって一撃で決めようとするものと、こちらも色々頑張っている。

ただ、誰もその人形に傷すら付けることが出来ないでいる。

それでも、試験官はそれぞれを確認しつつ、評価を付けているようだ。

あれ、でも試験官の中に、1人だけ特に評価もせずに、ニヤニヤしてドヤ顔している女性もいるけど、何をしているのだろう。


まぁ、その人も気になるが、流石に傷一つない人形が気になるので、鑑定を使用して確認をすると、


――――――――――

魔導人形


操り人形のスキルで操られている人形。

素材は、樹齢1000年を超えたトレントをベースに作られており、その硬さはミスリルを超えてアダマンタイト、オリハルコンに迫る勢い。

全ての属性魔術に耐性があり、身体強化等で強化に使われている純粋な魔力も発散させてしまう。

体内には魔石も使用されおり、その魔力を使って防御の魔術も使用している。

さらに、術者との魔力的な強がりで術者の魔力を使って必要時には増幅することができる。

攻撃手段もあるが、本機は防御に特化した魔導人形である。

――――――――――


と、なっていた。ほぉ、なるほどね。

ただの人形とは思ってなかったけど、こんなスキルもあるわけだ。

多分、あのニヤニヤしているお姉さんが操っているのだろうが、まだ入学前の子らを相手にしているのに、大人げないなぁ。

ここは、試験官さんも自分の出せる最大限の火力と最高の技術って言っていたから、本気を出しちゃいましょうか。


「それでは、次26番、前へ」


そう言われて、魔導人形の前に立った。

ちなみに、使う武器は自持ちの武器で良いということだったので、コアの用意してくれたミスリルの剣を使っている。


まずは、しっかりと身体強化を高めて、武器強化もする。

さらに武器強化を光が帯びるまで魔力を注ぎ込んで、魔光剣にする。

今までは2連撃のただの飛剣でしか飛ばせなかったけれども、今もジャンヌ達と訓練を重ねて、スキルも増やして使いこなせるようになって魔光剣をも飛ばせるようになったから、こんな技もできるようになった。


「喰らえ、”四連魔光飛剣”」

横に一振りで、魔光で先鋭された4連撃の飛剣が飛んでいき魔導人形に迫ろうとしている。

ただ、今はこれを見送るだけの俺じゃないですよ。


四連魔光飛剣を放った後に縮地を使って、俺自身も魔導人形に迫る。

最初の縮地をしている間に、剣にもう一度魔力を送り込んで一気に魔光剣にしてしまう。

そして、もう一度縮地をおこなって、”二重縮地”を使う。


最初の四連魔光飛剣が魔導人形にあたる瞬間に、二重縮地で加速した俺が直接魔導人形に魔光剣で4連撃を放つ。


「”八連魔光十字剣”、これが今の限界ですね」


元々、横に飛んでいった四連魔光飛剣と、二重縮地で俺が自ら切りに行った4連撃の魔光剣を縦に切ることで、十字となって魔導人形を襲う。


飛剣の速度や縮地のタイミング、魔光剣を飛剣で放った瞬間にもう一度魔光剣にする魔力の扱い方。

はっきり言って、動いている魔物に使うには、まだまだ難しい技ですが、動かないで防御だけの魔導人形だから使うことが出来ましたね。


さて、その魔導人形ですが、がっつりと8連の十字に切られて、バラバラになってしまいましたね。

これは人に使うと、バラバラ殺人になってしまいそうだから、封印ですかね。

魔物もこんなにバラバラにしたら、素材も何もあったものじゃありません。


あ、しかもその余波で後ろの壁まで穴が空いてしまった。

もしかして、やり過ぎた?

いや、「自分の出せる最大限の火力と最高の技術を見せて欲しい」って試験官さんが言っていたからセーフかな・・・

それにしても、加減は必要だったか。


ちらっと、試験官さんの方を見ると、あのニヤニヤのお姉さんが今や顔を真っ青にして魔導人形に駆け寄って、号泣していた。


「うわーん。この人形の素材はもう手に入れることが出来ないのに~

私だってヤバイと思って、あの瞬間全魔力を注ぎ込んで防御魔術発動させたのに!

魔導学園に入る前の子らに、私の大事な魔導人形が壊されるはずがないのに、どうしてこんなことになっちゃったの~」


泣きながら、そんなことを叫んでいた。

あれま、これは悪いことをしてしまったなぁ。


「あぁ、26番。

君は自分の最大限の実力を示しただけだから気にしないように。

あの人形が破壊されたことも、後ろの壁が破壊されたことも、こちら側の落ち度だから」


そう言って、試験官さんはフォローをしてくれます。


「ただ、あの壁って、魔導学園の教授クラスの極大魔術でも破壊出来ないはずなんだけどね」


試験官さんがボソッと呟いていた。


なろうの主人公っぽいでしょw

ここまで来るのに長かった~


ちなみに、このアキト君の技はアレンジをしておりますが、モデルが勿論あります。

作者くらいの年代だと結構好きだった人が多い作品だと思うので、分かる人は多いと思います。


これからも、アレンジ込み込みではありますが、色々とオマージュ(パクリじゃないのか?)はさせて頂くと思います。

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