ジョルシュとクラウディアの結婚式
ジョルシュさんとクラウディアさんの結婚式をする為に、領都ブレアフルにある教会に来ています。
この世界にはいくつかの宗派や教会があるらしいのですが、このブレアフルの街の教会では、創造神ブラマー様を中心に祈っている教会らしい。
そういえば、自分が異世界から来た際にブラマーさんに誘われて来た話をしたら、創造神の使徒であるから、教会に報告をして使徒認定をした方が良いのではないかみたいな話も会ったが、特にブラマーさんにああしろこうしろって指示があるわけではなく、ただ長生きすれば良いってことだったし、使徒なんかになって崇められたくなかったので、内緒にしてもらった。
教会では、ジョルシュさんとクラウディアさんの結婚式が進んでいます。
「それでは、創造神の前で夫婦の誓いを」
「私、ジョルシュ・ブレアフルは生涯、妻であるクラウディアを愛し守ることを誓います」
「私、クラウディアは生涯、夫であるジョルシュ・ブレアフルを愛し続けることを誓います」
「創造神での前で誓いはなされた。創造神はいつもそなた達を見守ってくれるだろう。
そして、参列者の皆が証人として、新たな夫婦を暖かく迎えてくれることを期待する」
簡素な式であったが、参加者の皆がこの夫婦を祝福しようとする気持ちが感じられる、素敵な結婚式だったと思う。
ジョルシュさんもクラウディアさんも嬉しそうな顔をしている。
心配だった、ゾフィー君はたまごボーロをいっぱい食べて、パルティナさんの腕の中で静かに寝てしまっています。
さて、場所は打って変わって、ブレアフル家の邸宅の中庭になっています。
会場を移して、新しい夫婦のお披露目の披露宴が始まっています。
「皆、よく集まってくれた。
今日、無事にブレアフル家三男のジョルシュが、やっと嫁を貰うことが出来た。ありがとう。
このジョルシュはナスカの代官をしており、必ず我が家因縁のダンジョンを攻略するんだと決意があるのは良いが、それを盾に何年もクラウディアさんとの結婚を渋って来た、大馬鹿者である。
そんな、馬鹿のことをずっと待っていてくれたクラウディアさんには本当に頭が下がる。
もう、ジョルシュには、本当に勿体ない女性だ。
もし、もしもだよ。ジョルシュがクラウディアさんを泣かせるようなことがあれば、このブレアフル辺境伯家の当主である私がジョルシュの首をはねて、詫びを入れさせましょう。
そもそも、ジョルシュは・・・」
おいおい、エクベルトさん、今日のメインである新郎のジョルシュさんを馬鹿呼ばわりで、しかも何かあれば首をはねてやるとまで言い出しているぞ。
てか、乾杯の挨拶なのに長すぎるだろ、もしかしてもう酔っ払っているのか。
確か、式が終わって、披露宴の準備をしている最中に、披露宴のゲストが飲むお酒の質は自分が確かめるといって、結構ガバガバ飲んでいたけど、それで酔っちゃったのかな?
夕食を一緒に頂くときと変わらない量だと思っていたが、無事に式が終わったことでタガが外れてしまったのか?
オットーさんが出てきて、早く乾杯に移らせようとしているが、話は止まらないぞ。
あ、ベルタさんが横に立ってエクベルトさんの脇腹に肘鉄を一発入れた。
すると、エクベルトさんはお腹を抱えて後ずさりしてしまった。
エクベルトさんが手に持っていたグラスは華麗にベルタさんがキャッチをして、後ずさったエクベルトさん本人はオットーさんが介抱しています。
「大変失礼致しました。夫が体調不良のようなので、私が代理をさせて頂きます。
ジョルシュ、素晴らしいお嫁さんが出来たのだから、絶対にお嫁さんを大事にしなさい。
そして、クラウディアちゃん、私達は何があっても貴女の味方です。私達はもう家族なのですから、何でも相談して来てちょうだいね。
皆様、グラスの準備はよろしいですか?
では、新たな夫婦の門出を祝って、乾杯!」
華麗に登場して、全てを掻っ攫ったベルタさんかっこいいなぁ。
それにしても、自分で出した酒だが、うん結構美味いな。
そう、ジョルシュさんから頼まれていたのは、披露宴で振る舞うお酒のことです。
せっかくならば、参加者の皆さんに良いお酒を振る舞いたいと思っていたのだけど、急遽の結婚式でそれを準備する時間が全く足りなかったそう。
料理の方はギリギリ何とかなりそうだったけど、お酒がヤバいと言うことで俺に白羽の矢が立ちました。
ということで、今回振る舞われているのは地球産のワインを中心に今自分に出せる各種お酒をご用意させて頂きました。
ちなみに、乾杯の時にグラスに入っていたのは、シャンパンを配っています。
まぁ、だからこそ始まる前からエクベルトさんが飲み始めちゃって大変なことになってしまったのはご愛嬌。
お酒を楽しみつつ、周りの様子を見学していると、新郎新婦は流石に色々の方に囲まれつつ挨拶もあるので忙しそうである。
エクベルトさんはベルタさんの一撃は回復した様で、ベルタさんと一緒に新婦クラウディアさんの御両親と歓談をしている。
いや、あれはベルタさんがエクベルトさんのさっきの失敗を謝らせているようだが、エクベルトさんは辺境伯家当主で自分の領内のトップなのだから、新婦のご両親は恐縮しているぞ。
「アキト殿、ゆっくりしているところ、ちょっといいかな?」
オットーさんが声をかけて来ました。後ろには数人の人を引き連れています。
「どうしました、オットーさん。何かありましたか?」
「実はですね。アキト殿にご挨拶をしたいという人がいまして、ご紹介を頼まれたのですよ」
「え?自分にですか?どうしてまた」
「いやぁ、アキト殿はナスカを救った英雄ですからね。
是非、その辺の逸話を聞かせて欲しいと言うわけなのですよ」
「そんな、あの時はナスカの皆が頑張ったのに、自分なんかで良いんですか?」
「そのへんも上手く話をしてあげてください。
大半はアキト殿とコネを持ちたいと思っている方々なので、適当にあしらって貰えば良いので」
オットーさんが後半部分は小声で俺に知らせて来た。
あぁ、オットーさんも次期当主として色々しがらみがあるんでしょうね。
お世話になっていますので、ちょっとお手伝いしますか。
「それで良いなら、構いませんよ」
そうすると、オットーさんに紹介をされながら、1人1人と話をすることになった。
なんていうか、一気にこんな風に紹介をされても、顔と名前が覚えられる気がしなかった。
なので、コアに頼んで顔と名前と詳細を覚えて貰うことにした。
ついでに怪しそうなのは要注意を付けて貰っていた。
うちの優秀執事であるコアに任せれば、これくらいのことはやってくれるのである。
マジ助かる。1人に1台コア必須だね。
そんなこんなで人を捌いていくと、少し落ち着いて来た。
すると、新郎新婦の周りも落ち着いて来たようなので、俺も挨拶に行くことにした。
「ジョルシュさん、クラウディアさんおめでとうございます」
「アキト君、ありがとうございます。
アキト君のおかげで、僕に挨拶に来る人の大半がお酒について聞いてきましたよ。
今回、特別なルートってだけで秘密で通しましたけどね」
「アキト君、ありがとうね。
私もこんなに美味しいお酒は飲んだことなかったわ」
「クラウディアさんが喜んで頂けたら嬉しいです。
これから、男爵夫人として大変でしょうから、結構な量の在庫を置いておきますね」
「うわぁ、嬉しいな。アキト君、ありがとう。
でも、本当にそれよね。
確かにジョルシュ様の妻になる覚悟はありましたけど、男爵夫人になる覚悟なんて微塵もなかったので。
式の準備の最中も、ベルタお義母様やパルティナお義姉様に貴族の心得だったり、作法だったりとか色々教わっていました。
それに、ジョルシュ様が王都からお帰りになるまでも、ブレアフル邸でお世話になって、引き続き教えて貰うことになりそうよ」
「クラウディアには迷惑かけるけど、よろしくお願いします。
僕自身も男爵になるなんて、微塵も思っていなかったのですから」
新米夫婦は、もうすぐ新米男爵・男爵夫人になるので、とっても大変そうでした。
暑くてヤバいです。
急な暑さに身体が慣れませんが、皆様は大丈夫ですか?
家にいても熱中症になるらしいので、しっかりググって正しい情報で対策していきましょう。
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