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ダンジョン復活

「しかし、これからのナスカのことを考えると頭が痛いところですね。」


ジョルシュさんは、今はロゼのスパークリングを飲みながら、そんなことを呟いていた。


「え?無事に魔物を退けたのに、何を心配することがあるのですか?」


「この街は、元来ダンジョンや森の魔物の素材が一番の特産として発展して来たのですよ。

アキト君の攻略したダンジョン以外はダンジョンコアが破壊されたも同然なのでしょ?

実質、一つしかダンジョンが残っていないのでは、これからも同じように魔物の素材を手に入れられるかどうか」


「確かになぁ。

冒険者としてもダンジョンが一つしかなければ、そこに集中して魔物の取り合いになってしまうだろう。

んで、結局一人一人の稼ぎは減ってしまって、食えない冒険者達は他の街に出ていっちまうだろうな」


「すると、冒険者を相手に商売をしている商店は売上が下がっちまうし、ここの酒場だって売上が減って、規模を縮小しなきゃいけなくなっちまうよ」


デニスさんもローラさんも困った顔をしています。


うーん、何とかならないだろうか?


『コア、話は聞いていたよね。何か方法はないかな?』

困った時は、優秀執事のコアに相談です。


『それでしたら、私の複製で他のダンジョンを管理できるはずだぞ。

他のダンジョンのダンジョンコアの部分に、私の複製をはめて貰えばダンジョンを復活させられるはずだ。

それほど時間が経っていないので、早めにはめて貰えれば、元のダンジョンの構成を調べて似たようなダンジョンにすることも可能だと思われる。

勿論、多少は変わってしまう可能性もあるがな』


うん、なんとかなりそうだな。


「あの、うちのコアがですね・・・」

コアから聞いた話をそのまま3人に伝えた。


「それが本当だったら、お願いしたいのですが、よろしいのですか?」


「えぇ、それに自分と従魔達がその気になれば、どのダンジョンも最奥までそれほど時間がかからずに攻略できると思うので、任せてください」


「わかりました。では、デニス。

アキト君にダンジョンの調査ということで、代官と庁舎名義で指名依頼にしてください」


「あぁ、分かった。

ギルドとしても調査が必要ということで、ギルドの名義も入れて成功報酬に上積みしよう」


あれ?この人達、大事なことを忘れてないだろうか?


「あの、指名依頼にして頂けるのは嬉しいのですが、自分Gランク冒険者ですよ。

正式な依頼にされたら、逆に動けないんじゃないですか?

別に報酬なしでも、内緒でダンジョンに行って来ますよ」


「あぁ、そのことか。

アキト、お前は今回の件で、俺の持つギルド長の権利で飛び級のDランク冒険者にすることを決めた。

本来ならAランクでも良いと思っているのだが、Cランクには護衛依頼や犯罪者退治みたいな、魔物以外との実戦の経験が必要になってくる。

まぁ、その経験があっても地方のギルド長はBランクの認定までしか出来ないんだがな。

Aランクの認定は各国の都にある、統括ギルドじゃなければ出来ないルールだ」


まぁ、冒険者ギルドは各国を跨ぐ組織だから、ギルド長といっても出来ることが決められているわけだ。


「まぁ、それでも本来はDランクじゃダンジョン最奥の調査なんてさせられないんだけどな。

んで、もう一つ、ギルド長の責任で、そのギルド内限定だが、特定の冒険者にランク制限なしで依頼を受けさせる権利を与えることができる。

どうしてもAランク以上は数が少ないから、緊急事態に間に合わない可能性があるから設定されている。

その冒険者がミスって大きな被害が出たら、ギルド長もクビになる可能性があるけど、アキトなら大丈夫だろ」


いやいや、別にそんな権利なくても構わないのですが・・・


「というわけで、アキト君にはしっかりと冒険者の依頼として頑張って来てください」


「はい、わかりましたよ」


依頼じゃなくとも行くつもりでしたから、良いですけど・・・




「というわけで、今回ダンジョンコアから魔力が失われた5つのダンジョンに、うちのコアの複製を埋め込んで、無事にダンジョンを復活させてきました。」


無事に依頼を達成できたので、受付で報告をしようと思ったら、内容の重大性と秘匿性で自分が受付に来た段階でギルド長室に案内するようになっていたので、直接ギルド長のデニスさんに報告しました。


「おい、何が、というわけでだ。」


「え、いやだから、5つのダンジョンから、ちゃんと魔物が発生するようになったから、ナスカの街の経済も心配いりませんよってことですよ」


どうしたんだろ、デニスさんやジョルシュさん達が心配していたから、ダンジョンを復活させて来たのに。


「それは、分かっている。お前が言うのだから、ダンジョンは間違いなく復活してるのだろう。

ただ、正式に依頼をしてから今日で6日目だ」


「そうですね。

ナスカに迫って来た魔物を退治した日の夜に話を聞いて、次の日の朝に正式に依頼にして貰って、その足でダンジョンに向かって、ちょうど6日目ですね。

あ、6日もかかったから怒ってるんですか?

仕方ないじゃないですか、ダンジョンの機能が失われてトラップや新しい魔物が発生しなくても、ちょっとは魔物が残っていたし結構奥深くまであるダンジョンもありましたよ」


うん、まぁ実は1日に2箇所くらいなら楽勝で回れそうな気もしていたんだけど、ちょっとのんびり攻略したかったので、1日1個のダンジョンって調整してたんだよな。

でも、流石ギルド長、その辺もバレているのか?


「ちげぇよ、逆だ逆!

どうして、5つのダンジョンを6日間で攻略できるんだよ!

お前の言う通り、どのダンジョンも奥深くまであるだろ。

仮に魔物に1匹も遭遇せずにトラップがなくても、奥まで歩いていくのに何日もかかるだろうが!」


「あぁ、それはまずコアが小さな魔物をダンジョン内に既に送り込んでいるので、最奥までの最短ルートは分かっているんですよ。

あとは、そのルートを絶えず縮地を繰り返して移動することで、サクサクっとダンジョン最奥まで到達できます。

あとは、ダンジョンコアを取り替えて、コアがダンジョンを制御したのを確認したら、転移で地上まで戻るって感じですね」


まぁ、本当はコアがダンジョン制御を出来たかどうかの確認という名目で、ダンジョン最奥にお風呂等々を用意して貰って、1泊ずつして来たんですけどね。

5箇所のダンジョンで5泊6日。

いやぁ、それぞれのダンジョンに特色があって楽しかったです。

コアに頼んで、ダンジョン最奥は誰も立ち入れないレベルにしてしまって、自分専用の別荘地にしてしまいましょうかね。


「おい、縮地って普通は戦闘時のここぞって時に使う技だろ?

移動手段なんかで使っちまえば魔力もすぐに尽きるし、身体にも反動がデカイんじゃないのか?」


「いえ、身体への反動は身体強化も一緒にし続けていれば、そんなに負荷にはなりませんよ。

あと、必要な魔力ですが最大魔力がだいぶ増えているのと、それに比例して魔力回復極大のスキルもしっかり効いているみたいで、感覚的にはほとんど魔力の消費を感じないで縮地での移動ができますよ」


これも最近気がついたことですが、魔力回復極大は一定時間に100回復するって感じじゃなくて、一定時間で最大魔力に対して何割回復って感じみたいなので、自分がどんどん最大魔力を増やしていけば、その分だけ魔力回復極大の回復量も増えていっているみたい。

いやぁ、流石、創造神の加護に含まれているスキル、中々にヤバいスキルだな。


「はぁ、アキト。お前ってだいぶ化け物になっちまったな。

とりあえず、あまりにも早いので依頼の成功報酬はちょっと待ってくれ、経過観察をしてから改めて報酬を渡す。

一応、暫定で依頼達成としておくから、他の依頼を受けても良いぞ」


デニスさんが呆れ顔でそんなことを言ってきます。

なんだか魔族にも化け物呼ばわりされたと思ったら、身内のギルド長にまで化け物呼ばわり・・・

結構、心にグサリと来ます。


「あ、あと街がある程度落ち着きを取り戻したら、護衛依頼でも見繕ってやるから、あまり遠くまで行く依頼は受けるなよ。

お前の実力でDランクなんてあり得ないから、とっととBランクまでにはしてしまいたい」


この話で、第一章の前半終了って感じですかね。

厳密にプロットが出来ているわけではありませんが、多分そんな感じで

もう少し話が進んだら、章分けとかするかもしれません


下の評価やブックマークに入れて頂ければ、とても嬉しいです。

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