表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/106

対魔族(強化)戦

「ぎゃぁあああ。

わ、私の腕が、腕がぁあああ。

私の天才的な頭脳とこの右腕があるからこそ、このような素晴らしい魔道具が出来上がるというのに。

貴様らは、なんてことをしてくれたんだ」


あ、痛みで叫んでいるわけじゃなくて、右腕が無くなったことで叫んでいたのか。


そういえば、回復魔術のスキルを獲得した時に色々調べたけど、回復魔術では、どんなに魔力を多く込めても、スキルを使いこなせるようになっても、部位欠損は回復しない。

部位欠損には回復魔術じゃなくて、再生魔術のスキルが必要らしい。

スキル創造のリストで確認をしたけど、取得に必要な魔力量がこれまた桁違いに必要なので、この異世界でも使える人は少ないのかもしれないな。

回復魔術を使っていくと少しは必要魔力量が減ってはいるけど、元々が大きいので微々たるものだ。

何か、回復魔術以外にも他のスキルが必要なのかもしれない。

そう言えば、地球にいた頃にはIPS細胞とかの再生医療の研究があったので、その辺の知識を地球WEBで調べてみたら、必要魔力量が減るかもしれないな。


魔族が思った以上に雑魚だったので、そんな余裕をかましていたら、


「貴様らは絶対に許さない。

こうなったら、この魔道具の奥の手を見せてやろう」


すると、奴は片手で抱えている魔道具が赤黒い点滅を始めた。


「ジャンヌ、何が起こるか分からないから、一旦離れて自分の側に来て」


「はい、主よ。私はいつでも主の側におりますよ」


ジャンヌの声が隣から聞こえた。

うん、自分が言った瞬間にはもうこっちに縮地を使って来ていました。

発動の瞬間が全く見えなかったぞ。

自分はジャンヌにも勝ったはずなのに、おかしいなぁ。


「この魔道具にはもう一つの機能があって、魔物の中にある魔石に直接働きかけることで、その魔物を、上位種を超える特殊な個体にすることが出来るのだよ。

ただ、この機能を使うと魔物は凶暴性も増して、元に戻すことも不可能になる。

今回は使うつもりはなかったが、私の大切な右腕を奪った貴様らには特別に見せてやろう。

しかも、今回は魔物ではなく魔族である私自身の身体にある魔石で試してやる。

流石の私も、同族の魔族にこの機能の実験を試すのは躊躇していたが、この天才である私ならば凶暴性も抑え込むことが出来るはずだ。

もう後悔しても知らないぞ、これで貴様らの最後だ」


魔道具の点滅が激しくなると、魔族の身体に変化が現れて来た。

身体の筋肉が膨れ上がり、腕や脚が伸びていった。

てか、筋肉だけじゃなくて、骨格まで変わっていくのかよ。

最終的には、元々人族と変わらない体格でインドア派の研究肌のヒョロヒョロだったのだが、筋肉盛々のオーガのような体格に変わっていった。


「ぐぉおおおお!」

そして、案の定、凶暴性は抑え込むことが出来ない。

こりゃ、もう取り押さえても仕方ないかな?

でも、何とか取り押さえて、あの魔道具を解析できれば、元に戻る可能性も・・・


グシャ!


あ、この魔族、自分で散々自慢した魔道具を踏みつけて壊しやがった。

しかも、それに気がつく様子がないから、もう知性も無くなってしまったのだろう。

それと、魔道具を壊したとしても元に戻るわけでもないみたいだ。


これは、もう仕方ないな。

取り押さえるのは諦めて、ここで始末してしまおう。

少なくとも、こいつさえ倒してしまえば、同じことは起こらないだろう。


「ジャンヌ、こいつは自分が始末します」


「心得ました。ご武運を!」


とりあえず、遠距離で様子見ということで

「喰らえ、”二連飛剣”」


魔族の胸の部分に命中したが、うっすら2本の血の線が現れて、皮膚を切り裂いただけのようだった。

一撃でオーガの身体を切断した二連飛剣が、この程度の威力にしかならないとは。


魔族は、二連飛剣も気にならない様子で、こっちに迫って来た。

そして、残った左手には炎をまとわせて、自分に振り下ろした。

自分は後ろに下がって避けたが、魔族の一撃は地面に当たり、地面が炎をあげて爆発して、大きな穴が空いた。


元々、火の属性魔術を使っていたから、そのまま炎を扱うことが出来るのだろう。

しかも、その一撃は自分の想像以上の一撃だった。

あれは、自分もまともに喰らいたくはないな。


けれども、はっきり言って動きはそんなに早くないし、特別な近接戦闘技術があるわけでもないので、避けるのは簡単だ。

遠距離で飛剣の威力をあげて、ちびちびと倒すことは可能かもしれないが、ここは接近して一撃で仕留めてやろう。


身体強化に武器強化を発動させる。

武器強化した剣に、さらに魔力を与えつつ、魔力を剣の周りに先鋭化させてまとわせる。

すると、剣が光を帯びたように見える。これが、魔光剣というスキルである。

ジョルシュさんも使っていた、剣術の奥義のようなもので、剣の中でも切り裂くという一点に特化して強化しつつ、通常の剣では切れないものまで切り裂いてしまう技。


そして、縮地で魔族の近くまで接近する。

魔族も腕に炎をまとわせて、振り下ろそうとしているが、全くもって遅い。

縮地の加速中に、さらにもう一度縮地を重ねる。


”二重縮地”


二重縮地で生み出した異常な加速度を、そのまま魔光剣に乗せて、狙うは魔族の首一つ。



振り返ると、魔族の首は空高く上がり落ちてきて、そして魔族の身体は仰向けに倒れていった。


おっと、少し足がもつれてしまった。

この魔光剣と二重縮地の重ね技は、身体は勿論、異様な速度の中で剣を振るわないといけないので、脳も結構疲れるんだよな。

負担を抑える為に全体への身体強化をしつつ、魔光剣と二重縮地に魔力を集中させなきゃいけないので、その辺のバランス感覚もまだまだ上手くやれる余地がある。


「主。お見事です。

しかし、この魔族程度ならば、魔光剣に二重縮地を使わずとも、武器強化と縮地で十分だったのではないですか?」


「そうだね。ジャンヌの見立ては正しいと思うよ。

ただ、せっかくジャンヌ達に育てて貰った直後だったから、自分の今できる最高の一撃ってのを使ってみたかったんだよね」


すると、ジャンヌが自分を急に抱きしめた。

おぅ、自分はまだ12歳の少年なので、ジャンヌの豊満なお胸が顔に当たっている。

しかし、スケルトンに魔道具で作り出した仮の身体なのに、この柔らかさは何なのだろう。

きっと、この魔道具を作らせたという商人も、こんな風に亡くなった妻の感触を楽しんだのだろうか。


「主よ。貴方に私達の技を伝えたのは正解でした。

主の天下布武の為に、どうかその剣の技で全ての敵を討滅して下さい。

私も微力ながら、そのお手伝いを致しましょう」


うん、確か天下布武って、武力を以て天下を取るって意味じゃなかったっけ?

いや、別に天下を取る気なんかないのだけど・・・


そりゃ、特殊なスキル持ちだから、それを狙う連中は切り捨てる覚悟はあるが、別に積極的に天下は狙いませんから・・・


まぁ、師匠でもあるジャンヌが喜んでくれているようだし、良しとしましょう。



結局、死んでまでも魔族の身体は元に戻らなかったので、このままアイテムボックスに収納して、念の為壊れた魔道具も回収しておきましょう。


「コア、街の方は大丈夫かな?」


『街は既に全ての魔物を討伐することが出来て、順次魔石を取り出したり、死骸を燃やしたりしているぞ。

ただ、スケルトンやスライム達が街を襲った魔物達よりも強い魔物ということで、冒険者や兵士達が怖がっているので、少し距離を取って待機している』


「じゃあ、急いで自分達も戻るから、そのまま待機させておいて」


必要なものは全て回収したので、さっそくナスカの街へ帰りますか。

はぁ、ダンジョンに入ってから1ヶ月、やっとゆっくり出来るかな・・・


はい、とりあえず、ダンジョンから魔物が溢れ出して、ナスカの街に押し寄せてくるのは無事に解決しました。

うん、分かっているのよ、簡単に「スタンピード」って使えば表現出来るのを・・・

ただ、なんとなく今回はその単語は使わずに来ました。

いや、最初にスタンピードって単語が思い浮かばないで表現してしまったので、そのまま突っ切っただけなのですが・・・


もしかしたら、手直ししてスタンピードを使うかもしれないし、ここはそのままで後々シレッとスタンピードを使うかもしれませんwww

許してちょw


下の評価やブックマークに入れて頂ければ、とても嬉しいです。

星5つを頂ければ小躍りして喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ