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特盛スキルの確認

はじめて、予約投稿をしてみました。

上手くいけばいいなぁ

足に地面を感じて、重力も感じる。

目を開けると、目の前にはそれほど大きくはない池が見える。

周りは静かな森のようだ。森には一本の道があった。


ここが、神様達が言っていた、聖域なのだろう。

実際に、異世界トゥーダローカに着かないと用意したスキルを試せないということで、この聖域が用意されているらしい。

聖域には、自分を害する生物はいないとのことで、スキルの確認等をして満足したら、森にある一本道から出ていってくれとのこと。

自分がここを抜け出ていけば、この聖域は役目を終えて消えてしまうらしい。

ゲーム的に、ここがチュートリアルみたいなものだろう。


「神様たち、ずいぶんサービスが良いよな」


まずは自分の容姿を確認しようと池を覗いてみる。

非常に清らかな池に、これまた美少年が映っていた。

自分で自分を美少年と思うのは、また奇妙なことだが、まごうことなき美少年だ。

髪は黒色で艶があり短く切りそろえられている。

瞳も同じく黒でくるりとして綺麗な瞳だ。

見た目の年齢は日本の中学生に入るか入らないかの、まだ青年に届く前の可愛らしい雰囲気の残るまさに美少年である。


まぁ実はこのへんも既に神様たちと相談をして決めたことでわかっていた。

元々の地球での自分の外見とは、残念なことにかなり異なっているのだが、トゥーダローカには自分の“魂”を持って来ることができるが、身体は持って来られないので神様たちが用意をしてくれることになっていた。

地球の自分と全く同じ身体を用意することも出来たが、トゥーダローカの美醜に関しては、地球・日本とそれほど違いがなく、外見が整っていた方が他者からの好感を得やすいことも同じなので、せっかくなので地球の自分をベースに全てのバランスの整った美少年にして貰ったのだ。神様の手でめっちゃ最高の美容整形をしてもらった感じかな。

しかし、想像以上で逆にトラブルを招かなければよいが。


年齢に関しては、この世界での成人が(地域や国によっても違うが)12~18歳であることと、神様たちの方針で(スキルに関してでもあるが)、最初から異世界最強ではその力に振り回されて自分や異世界で手に入れた大切なものまで壊してしまうかもしれないので、徐々に異世界で力を身につけて言って欲しいから、これから成長して行くのに良い年代ということで12歳程度を設定して身体を作ったとのことだ。


「しかし、実際にみてみると、結構なイケメンになっていきそうだな」



さて、いつまでもナルシストのように自分の容姿を見つめていても仕方ない。

一つずつ、神様たちから授かったスキル能力を確認していくか。


「タブレット」


そう唱えると、自分の手には少し大きめのタブレット端末のようなものが現れた。

これ自体がスキルではないものの、いくつかのスキルはこのタブレットを経由して使用するのである。


タブレットには、“スキル創造”、“地球WEB”、“物品創造”、“ステータス”の4つのアプリがある。


まずは、“スキル創造”をクリックしてみる。

すると、ずらっとスキルの名前が記載されリスト化をされているものが表れた。

スキル名の横には、数字が書いてある。これは必要な魔力のはずだ。

この“スキル創造”は創造神ブラマーさんが与えることができるスキルを自分も手に入れることができ、誰かに与えることもできるスキルである。


あの、真っ白な空間であれこれと悩んでいたが、何が必要か決めきれなかったので、ダメ元で全てのスキルが欲しいと言ったら、

「全てのスキルは流石に無理じゃが、全てのスキルを手に入れる可能性というのはどうじゃ?」

と、あの幼女神様がニヤッとしながら与えてくれたのが、この“スキル創造”。


ただし、スキルを得るには魔力が必要になってくるので、今の魔力ではどのスキルも手に入らない。

魔力は筋トレで筋肉がつくのと同じように、魔力を使うことで魔力の上限が増えていくらしい。

また、この身体がそのスキルに関する修行を重ねることで、スキル創造で必要な魔力が減るそうなので、魔力だけではなくて、様々な修練を重ねた方が良いかもな。


今は、全く役には立たないスキルだが、将来的にはこれが生命線になっていきそうだから、大事にしないと。



次は“地球WEB”をクリック。

そうすると、よく利用していたGから始まる先生と呼ばれる検索エンジンのページが開かれた。

“地球WEB”は、まんま地球のインターネットサイトを閲覧できるスキルだ。


異世界物のある種の定番である知識チートも欲しいと思ったが、残念ながら例えばノーフォーク農法なんてラノベに書いてあったなと思い浮かぶだけで、実際のやり方は全く思い出せない。そんな話の中、地球の管理神アステラさんが

「私の権能で地球のインターネットに接続できるようにしましょうか?」

と言って、このスキルが出来た。


更に上に、万物の理を全て知ることができる「アカシック・レコード」というスキルもあるが、流石にこのスキルを与えることは難しいと言われた。

いえいえ、“地球WEB”で十分ですよ。マジで。


ちなみに、月額いくらという、お金のかかるサイトは魔力を使用すれば閲覧できるようになるが、こちらも今の魔力では無理なのである。残念だ。

それでも、魔力を使って通信量の代わりにしないあたり、アステラさんはいい神様かもしれない。もしそれだったら、今の魔力ではすぐに閲覧できなくなるだろうな。アステラさんありがとう!



“物品創造”をクリック。

今度は、Aから始まる世界最大規模のネット通販サイトのようなページが表示された。


これは、上の“地球WEB”の説明を受けていたときに、通販サイトから商品が届くようにすることは難しいと言われてしまった。

実際に自分の身体は異世界へ持って来られずに新しい身体を作って貰ったし、それはわかる。


ただ、自分が異世界に来るのに一番心配しているのが、食事だ。

勿論、全ての食事を日本レベルで食べたいとは思わないが、絶対に日本での食事を恋しくなるときがあると思う。

トゥーダローカで代用できる物があれば良いが、それがない中で自分は長生きをしなければならないなんて、発狂してしまうのではないか等々、はっきり言って他の話よりもかなり熱量を込めて話をしてしまった。


そうしたら、2人の神様がコソコソと話を始めた。

自分もふと冷静になって、食事ごときでこんな熱くなってと思わなくもないが、それでもやはり食事は妥協できないと、コロコロと考えているとアステラさんが、


「それでは、私が地球の情報を用意して、ブラマーの能力でそれを創造できるスキルを用意しますね」

と言って、出来たのが“物品創造”である。


この物品創造、地球で手に入る商品だったら、何でも手に入れることができる。

ただし、こちらも手に入れるには魔力が必要だが、必要な魔力がだいたい地球、日本で手に入る物であれば日本での相場が必要な魔力になるということだ。(ちなみに税抜らしい)


更に、ブラマーさんが

「ついでに、トゥーダローカで見たり触れたりしたものを手に入れられる能力も付随しておくのじゃ」

との、おまけまでついて来た。大盤振る舞いだ。


トゥーダローカの物は、実際に自分が見たり触ったりした物を創造できるようになるらしい。

こちらは、実際にその物をどれだけ触ったり見たりしたのか、詳しくその物を調べたかによって必要な魔力が変わっていき、より長い時間で詳しく調べれば必要な魔力が減るらしい。

勿論、希少な物ほど必要な魔力がかかるとのことだ。


さて、“物品創造”は今の自分の魔力でも手に入れられる物があるはずだ。

某サイトに似たところから、お菓子のタブから駄菓子を選んで、安いもの順にして一番上。

そう、美味しいを別の言い方をした棒のチーズ味。1本を選んでクリック。

すると、手からタブレットになにか熱量のようなものが取られていったと思ったら、例の棒型の駄菓子が落ちて来ました。


「おぉ、本当に手に入った」

と思ったのもつかの間、全身が疲労のようなものに覆われた。

そうか、自分の魔力はまだ低いから、この駄菓子一本で限界なのだな。

と思っていると、徐々に疲労が回復していった。


そういえば、加護というのもあったな、これも確認しないと。

そう思いながら、棒型お菓子を手にとって食べた。うん、うまい。



さて、タブレット最後は“ステータス”


――――――――――

名前:アキト・ナカムラ

年齢:12歳


スキル

スキル創造、地球WEB、物品創造、ステータス

アイテムボックス、鑑定、転移


加護

創造神ブラマーの加護

――――――――――


こんな風にステータスが見えるわけです。

ちなみに、せっかくRPGを参考にトゥーダローカを作ったのにHPやMP、攻撃力のような数値は作らなかったのですかとブラマーさんに質問したら、


「RPGを参考にしたとしても、異世界も現実なのじゃよ。例えば、どんなに体力があるものでも、急所を一撃で死んでしまうこともあるのに、それを数値にするのは、案外難しいのじゃ」

と言われてしまいました。


まぁ、自分の魔力の数値は、美味しい棒型の駄菓子のおかげで分かっていますが、間違いなく10ですね。低い。


さて、残り3つのスキルは、ステータスで確認をしていきましょう。

このスキルはラノベを見ている限り、あったら必ず便利だけどスキル創造では取得が大変そうだったので、お願いをして取得をさせていただきました。


アイテムボックス・・・魔力上限に比例して、何でも入れることができる。ただし、意識のある生物は入れられない。魔力×1立方cm。

鑑定・・・動物や植物等々、目で見たものを鑑定できる。使用する魔力によって詳しく鑑定できる。

転移・・・一度行った場所へ転移が可能。その場所をイメージしなければいけない。魔力に比例して距離が伸びる。魔力×1m。


どれも、魔力が連動しているためにまだまだ使い勝手が悪いです。

やはり、早急に魔力を増やす必要がありそうですが、それと同時に身を守る方法の確保が先かもですね。


では、加護もチェックしてみましょう。

これはブラマーさんが、「おまけみたいなもんじゃ」と言って、付けてくれたもの。

創造神ブラマーの加護・・・異世界言語取得。魔力回復極大。無限体力。無病息災。不老長寿。


異世界言語取得は異世界で生活するのに必須で、魔力回復極大は“物品創造”を使って疲労のようなのを感じた直後に回復したやつだろうな。


あとは、

無限体力・・・無限の体力を得たことで、どんなに動いても疲労知らず。ただし、魔力欠乏による疲労感はある。

無病息災・・・病気になりにくくなり、健康が維持される。怪我に対しても効果あり。

不老長寿・・・特別製で身体がピークの状態までは成長するが、そこから老いが来ず長生きをする。


これって、あれか。

自分が異世界で長く生きるための必須セットみたいなつもりなのだろうな。


正直、自分が強請ったスキルも含めて、特盛すぎるな。

今は魔力が少ないからできること多くないが、魔力の目処がつけば・・・


自分ヤバイな。


まぁ、悠々自適に生きていくには、これくらい必要だと割り切っていきましょう


お読み頂きありがとうございます。


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