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休憩

案の定、3体のスケルトンとの対戦がループしている。

今は槍のスケルトンと3戦目を戦っている。

はっきりいって、3体のスケルトンのそれぞれが、ジョルシュさんと同じかそれ以上の実力を持っているように感じる。

要は勝ち筋が見えない。


ただ、これもジョルシュさんと同じ風に感じているのが、一撃一撃が手を抜いているわけではないが、はっきりとした殺意のようなものは感じない。

他のどの魔物も自分に対して、殺意を必ず感じていた。

そりゃそうだ、生きるか死ぬかの戦いをしているのだ、殺意が出て当たり前だろう。


そういうのを、このスケルトンからは感じない。

相手が自分よりも力量が高いから遊ばれているのだろうか?

いや、違うな。多分、ジョルシュさんと同じなんだろう。

実践で訓練をされている。

自分には、そんな風に感じてならない。


しかし、そっちはスケルトンだから良いだろうが、こっちはいい加減、腹も減ったし喉も乾いて来たぞ。

そりゃ、無限体力があるから戦おうと思えば戦い続けられるだろうけどさ。


そういえば、赤い宝石が何か言っていたな。


「ちょっと、待った。休憩!休憩!」


すると、槍のスケルトンは槍を戻して、下がってくれた。

ナイフのスケルトンは、少し不貞腐れた雰囲気をまとわせつつ(骨だけなのになんとなく分かる)、待っていてくれる。


ふぅ、やっぱ休憩といえば、休憩にしてくれるんだな。

自分もスケルトン達から距離をとって、地面に直接座り込んでしまう。

やっぱり、体力があっても戦い続けるのはキツイな。

精神耐性があるから、ないよりはマシなのだろうけど。


よし、まずは精神回復の為に「”召喚、スライム達”」

1階層で使役することが出来た、スライム達を召喚した。

30匹のスライムが自分のまわりをぷるぷるしている。

うん、この世の天国だ。


「あ、ちゃんと休憩したら戦うから、スライム達に手を出さないでくださいよ」


スケルトン達がうなずいたように見えた。

多分、理解してくれているのだろう。

スライム達はやっぱ癒やしだな。


さて、腹も減ったからご飯にしよう。

魔力が増えて来たからこんなのも物品想像できるようになったぞ。

じゃーん、のり弁です!

おかずは、白身魚のフライに、ちくわの磯辺揚げ、きんぴらにたくあん

ご飯の上にはおかかと勿論のり。

定番ののり弁だ。しかも、出来たてで温かいぞ。


うん、上手い。

フライもサクサクだし、ちくわの磯辺揚げも温かでアオサの風味が立ってる。

ご飯ものりとおかかでもりもり食えるし、美味いなぁ。

お味噌汁とお茶も出して、一息。

ふぅ、スライム天国の中で至福だわ。


ぷるぷる、ぷるぷる

そういえば、使役したスライムってご飯はどうしたら良いのだろうか?


「”鑑定”」

―――――――――

スライム

アキトにより使役がされている。

使役された魔物は通常はマスターの魔力を餌にしている。

ただし、スライムはどんな物でも消化可能である。

魔力以外のものを与えた方が成長しやすい。

――――――――――


お、鑑定も魔力が多く使えるようになったし、何度も使ったから性能が上がったのか、自分が知りたい情報をより細かく知ることが出来るようになったぞ。


そういえば、元々何でも消化できるから下水道の掃除に使ってたんだよな。

自分の中では、既に癒やし系ペット枠でしか考えてなかったから、忘れていた。


どんな物ってことは、この弁当や味噌汁の容器や割り箸でもいけるのかな?

試しに食べ終わった容器と割り箸をスライム達に渡してみた。

すると、30匹のスライム達がそれに集まって来て、少しずつ分解を開始した。

分解を開始したスライムは嬉しそうに分解をしている。美味いのだろうか?

というか、それぞれが結構奪い合うように分解をしているので、あぶれてしまったのもいる。

なんか可哀想なので、アイテムボックスに入れておいた、地球製の食事で出たゴミも出してあげた。

そうしたら、スライム達は歓喜のぷるぷるをして、どんどん分解をしていってくれる。

こんなに喜んでくれるなら自分も嬉しいし、アイテムボックスのこやしとなるだけだと思っていた、表に出せない地球製のゴミを処分出来て一石二鳥だな。


腹も満たしたし、スライム達にも癒やされたから、そろそろ相手に戻るか・・・

多分、スケルトン達は自分を鍛えることが願いということなのだろうが、仮にあのスケルトン達を倒せるまでの成長を期待されていたら、いつまでかかるかわからないぞ。

なんとか、倒せるスキルがないかと調べてみよう。「”タブレット”」


スキル創造を確認していくと、戦闘系のスキルがいくつも取得可能になっているぞ。

特に剣と槍と格闘関係が軒並み取得必要な魔力が減っていた。

いやぁ、やっぱあの3体のスケルトンと戦っていたからだよな。

一気にいくつものスキルを取得して、スキルに振り回されるかもしれないけど、あまり時間をかけているとジョルシュさんが心配してしまうかもしれないので、ここは一気に取得してしまおう。

何とか、戦いながら慣れていくしかない。




よし、じゃあ再戦いきますか!

スライム達もゴミを全部片付けてくれたので収納して、スケルトン達の前に進み出た。

自分が休憩している最中もスケルトン達は立っているだけだった。疲れないんだろうか?


相手は順番通り、ナイフのスケルトンが前に出てきた。

スケルトンは今までと同じパターンで前傾姿勢からダッシュをして来た。

今まではそこから蹴りの一撃を食らっていたけど、何とか避けることが出来た。

格闘術のスキルが手に入ったからだろう。

自分の動きにも足さばき等に影響が出ているのかもしれない。


初撃の蹴りを初めて避けられたが、そのまま間を詰めようとさらにダッシュをして来る。

格闘術のスキルを手に入れたからって、すぐに対応できるレベルではないのだから、格闘術の間合いに付き合う必要はない。


足に魔力を込めて、あえて相手の方へ走り出した。

「”縮地”」

相手の裏に回ることが出来た。

ただ、急には止まることが出来ずに、スケルトンに剣も届かないどころか、だいぶ距離が離れてしまった。


縮地は超高速で移動することができるスキルだ。

ただし、今のところ連続して使うのは難しく、直線でしか移動できない。

あと、ご覧の通りに急に止まることもできない。


あぁ、これを覚えれば縮地のヒットアンドアウェイでじわじわ攻撃出来ると思ったのに

急ごしらえのスキルじゃ使い切ることは出来ないか。


そんなことを考えていたら、ナイフのスケルトンは骨だけしかなく動くはずのない顔がニヤっとしたように見えた。

その場でピョンピョンと跳ねて、いつもダッシュするときの前傾姿勢になったかと思ったら、急に自分の目の前に現れた。

ヤバい、このスケルトンも縮地を使えるのか。


とっさに、自分も縮地を使ってもう一度スケルトンから離れようとすると、今縮地を使ったばっかりのスケルトンがピッタリと自分の縮地に合わせてついてきた。

マジで骨だけの顔が笑っているように見える。

てか、俺は連続して縮地出来ないのに、このスケルトンはどうして出来るんだよ。

あ、つまり、このスケルトンはそれだけ縮地をを使いこなしているわけか。

練度が思いっきり違うのか。


そして、自分が縮地で移動して止まった瞬間にピッタリと同じように止まったスケルトンから蹴りをくらった。


脇腹を蹴られて吹っ飛んでしまったが、何とか生きているぞ。

蹴られた瞬間が見えなかったので、魔力を集中させることは出来なかったが、本能的にヤバいと思ったのか全身に身体強化をかけていたから助かった。


脇腹に回復魔法をかけていると、ナイフのスケルトンは満足したのか下がっていった。

勿論、次の剣のスケルトンも骨だけの顔が何故か嬉しそうに見えて、前に出てきた。


剣のスケルトンも槍のスケルトンも自分がスキルを獲得して、使い慣れないながらも実力が上がったことを認識すると、喜々として手加減を緩めて、それぞれ自分をボコボコにするのであった。

はっきり言って、ジョルシュさんが3人前だ。

あれはスケルトンやない鬼や!3匹の鬼がおる!!!


精神をボロボロにされつつ、スライムに癒やされてを繰り返して、このいつ終わるかわからない戦闘が続くのであった。


前日ギリギリに仕上げています。

平日はマジでキツイ。

何とか金曜日分まで終わったので、今週はまだ毎日更新を維持できたはず。

土日はなんとかなるはず!


頑張ってるなって思ったら、ポイントやブックマークで応援してくれても良いんだからね(今どきツンデレ風)

下の評価やブックマークに入れて頂ければ、とても嬉しいです。

星5つを頂ければ小躍りします。

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