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対スケルトン戦

転移した先は、ダンジョン内の通路のようだった。

ダンジョン特有の壁の一部が光っている。

後ろは行き止まりで壁になっているので、正面の方向へ進むしかないようだ。


さて、ここから移動を開始する前に、物品創造で黒い炭酸飲料を取り出した。

世界で一番有名な清涼飲料水と言っても過言じゃないアレだ。

まわりに、魔物もいないから一息入れよう。


ふぅ、美味い。

さっきまで、オーガと延々と戦い続けていたから身にしみるわ。

こう、無限の体力があっても腹は減るし喉は渇くんだよな。


ついでに、某M社のハンバーガーも取り出して、腹に入れた。

久しぶりに食うとやっぱり美味いよな。


ハンバーガーとコーラが世界で一番売れているから、世界で一番美味いものみたいなセリフがあったけど、ハンバーガーとコーラの相性に間違いはないよな。


こういう、地球の物をこっちに出現させるのは、ジョルシュさんがいると出来ないから、別れてラッキーって、ちょっとだけ思うな。

多分、ジョルシュさんだけにバレてもそこまで問題ないとは思うが、権力者や極悪商人とかにバレたら、面倒なことになるしなぁ。

少なくとも、自分に降りかかる火の粉を簡単に払えるだけの能力を手にするまでは、可能な限り内緒にしておくしかないか。


さて、ジョルシュさんも心配しているだろうし、とっとと帰るか。

そう、何を隠そう、自分には転移のスキルがあるのだから、少なくともこの何処へ続くかわからない道を進むよりは、まずは転移を試すべきでしょう。


まずは、ダンジョンの入口付近を想像して、「”転移”」

うん、何も反応がないな。入口までは無理か。

多分、ジョルシュさんも応援を呼びに行くだろうし、オーガ戦直後の転移トラップで入口に戻されちゃいましたって言い訳が出来て良いと思ったんだけどなぁ。


では、仕方がない。

ジョルシュさんと鉢合わせになってしまうかもしれないが、5階層のオーガと戦った場所を創造して、「”転移”」

まずい、こっちも転移出来なかったぞ。

単純にこの場所と5階層の距離が遠いのか、それとも何か転移を阻む仕掛けが、この場所やダンジョン内に施されているのか。

向こうからこっちに転移されたのに、こっちから向こうには転移出来ない、一方通行かよ。

理由は不明だが、少なくとも自分はここから転移で脱出することは難しいようだ。


はぁ、ここを奥に進むしかないのか。

この先にさっきのオーガみたいなのが、何体も何十体といたら、流石に無理だぞ。

道が続いていれば、無限体力で走り続けて逃げ切るって戦法もあるだろうが、このどん詰まりの場所にしか逃げられなかったら、それも無理だ。


でも、ここに転移される前に変な声が聞こえて来たな。

たしか、該当者だから強制転移をしたとかなんとか。

もし、自分が該当者で転移をされたのなら、何かしら理由があるはずだ。

とすれば、この奥に進んでも簡単には殺されないんじゃないか?


うん、どうせここにいても、埒が明かない。

唯一、道のある方向へ歩き出した。




少し歩いていくと、広い空間に出た。

正面の一番奥の壁には、赤い宝石のようなものが光っている。

そして、その前には、豪華な鎧を身にまとい剣を腰に下げている、骨だけの人がいた。

多分、アンデットの中でもスケルトンと呼ばれる魔物だろう。

さらに、その前、自分に一番近いところに、3体のスケルトンが存在する。

3体のスケルトンは、それぞれに剣と槍とナイフを装備していた。

計4体のスケルトンがこっちを見据えている。


『待っていた該当者よ』

オーガ戦後に聞こえた機械的な声が、また聞こえて来た。

このスケルトン達が喋っているのかと思ったが、そんな感じはしない。


『まず、この者達の願いを叶えて欲しい』

奥の方をよく見ると声が聞こえるたびに、赤い宝石が光っていることに気がついた。

てか、この者達って4体のスケルトンのことを言っているのか?


『この者達の願いは該当者と戦うことだ』

ちょい待て、自分はこの4体と戦わないといけないのか?

なんていうか、スケルトン何だけど雰囲気が歴戦の戦士って感じで、まるでジョルシュさんを骨だけにしたら、こんな感じだろうなって気がする。


『人の身では休憩も必要だろう、必要な時に声をかければ良い』

ん?何でこれから戦闘をするのに、休憩の話が出てくるのだ?

もしかして、この戦闘ってどちらかの勝敗を決める為の戦闘じゃない?


『時間はいくらでもある。始めよ』

時間があるってどういうことだよ。




そうすると、手前の3体いたスケルトンのうち、剣をもった1体がこちらへ迫って来た。

なんとか、剣を構えて、スケルトンの一撃を受ける。

強い!骨だけのはずなのに、どうしてこんなに重い一撃を放つことが出来るんだ?


スケルトンは重い一撃を防がれたら、今度は連撃を加えて来た。

自分はそれを何とか捌くが、防戦一方なのは間違いない。

いや、このスケルトン。多分、ジョルシュさんよりも上手いぞ。

自分にとって、嫌なところを連続して攻められているような感じがする。

一撃一撃を最適に捌いていかないと、すぐに押し込まれてしまう。


何とか、こちらからも一撃でも返そうと試みるも、全くもって油断がない。

一瞬、スキがあるように見えて、そこに一撃入れようとすると、その前にこちらが予想をしていなかった方向から、逆に一撃を入れられる。

くそ、あれはスキが出来たんじゃなくて、スキがあるように見せていたんだな。


そんな攻防というか、一方的な防戦が続いていると思ったら、急にスケルトンの動きが止まった。

何か納得したような雰囲気で下がっていった。



続いて出てきたのは、槍を持ったスケルトン。

ゆっくりと歩いて来たかと思ったら、手に持った槍が急にこちらに伸びてきた。

何とか避けたと思ったが、想像以上に伸びていたのか、槍の先が目の前に迫って来て、剣でギリギリ捌いた。

あれは、実際に槍が伸びたわけじゃない。きっと、槍を持つ場所、身体のひねりと腕を伸ばすタイミングで、こちらが確認している槍の長さを伸びたように錯覚をさせているんだな。

いや、原理が理解できたところで、これは慣れるのに苦労するぞ。


ジョルシュさんのところでは、主に剣でしか訓練をしていなかったし、魔物と戦う時も槍のように長めの棒を持ったのはいたが、ただ振り回すだけだった。

本格的な槍を武器として使う相手は初めてだ。


何とか、こちらからも一撃を入れようと何度も伸びる突きを捌いて近づいていくと、横から急に払いも来る。

その払いを何とか避ける為に、後ろに下がらざるをえなくて、せっかく詰めた距離が開いてしまう。

また、最初から距離を詰めるのをやり直さなくてはいけない。

なんか、すごろくでスタートに戻るを食らっている気分になってくる。


もう、何度も何度も近づいてはスタートに戻るを繰り返していると、槍のスケルトンも何かを納得するように剣のスケルトンと同じように下がっていった。



さて、最後に残ったナイフのスケルトンだが、手に持ったナイフは何故か腰のケースに仕舞って歩いて来た。

自分は念の為に油断せずに構えていると、スケルトンは前傾姿勢となったと思ったら、急に目の前まで迫って来た。

そして、横から蹴りを放って来た。

何とか腕で受けきったがめっちゃ痛いぞ。


蹴りを受け止められたと分かったら、今度は殴りかかって来た。

こちらは剣で受けているのに、お構いなしでどんどん殴ってくる。

ただ、さっきの剣のスケルトンの連撃よりも両手で殴って来る分、手数が多くて捌き切れなくなってくる。

一発、二発と貰って、ヤバいと思った瞬間に、いつの間にか手にはナイフを持っていて、こちらの首筋にナイフが迫って来る。

何とか、ナイフの一撃は剣で受け止められたが、すぐさま蹴りを腹に決められてしまい、少し後ろに下がってしまった。


すると、ナイフのスケルトンも他2体のスケルトン同じように納得して、下がっていった。

このナイフのスケルトンは、きっと格闘術とかそっちの専門なんだろうなって考えながら、念の為、蹴られた腹に回復魔術をかけておく。

何度もジョルシュさんと訓練をして、何度も回復魔術を浴びていたら、いつの間にかスキル取得が可能になっていたよ。

もっと、直接攻撃に使える魔術のが欲しいのだけれど、そっちはまだまだです。


さて、一応手前にいる3体のスケルトンは戦ったから、次はあの奥の豪華な鎧のスケルトンかな?


そうしたら、最初に戦った剣を持ったスケルトンが、また前に出てきました。

え?嘘!もしかして、またこのスケルトンと戦うの?

ってことは、3体のスケルトンと延々と戦うループに入ってしまったのか?

おい、何処にこのループを解除出来る方法はあるんだ!


そろそろガチで毎日更新ヤバいです。

だんだん、仕上がり時間が遅くなって来ている。

個人的には、こっから面白くなっていくと思っているので、止まっても待っていてくれると嬉しいです。


下の評価やブックマークに入れて頂ければ、とても嬉しいです。

星5つを頂ければ小躍りします。

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