第2話「まずはライセンスを!」
ちょっと会話多めにしてみま
「魔の子じゃねぇかあれ」
「魔の子が来たよ」
どこからかそんな声がしているがアイナはお構いなく受付のお姉さんの所まで進み、
「冒険者登録をしたいんですけど!」
「で、でしたら登録料金2000コルを」
そう。俺達はパーティになるために必要な冒険者カードを作る申請に来ていた
「あ、お金まだあったかな」
アイナが袋を出しひっくり返す。が、何も出てこなかった。
「ごめん!俺の服を買ってもらったから」
わさわざ見ず知らずの俺のために財布にある全財産をはたいてもらってしまっていたのか。
「それは気にしなくていいよ!ていうわけで、肩代わりお願い!」
俺に笑顔で元気な返事をし、それから受付のお姉さんに肩代わりを頼んだ。そんなこと出来るのか!
「でしたら、こちらで手数料は肩代わりしておきますので、今後のモンスターの討伐などの報酬から差し引きますね」
意外と優しいシステムなんだな
「お願いするわ!」
「それでは次にこちらにサインを」
それは簡単に書かれた冒険者になるための規約書だった
「タガヤっと」
「あなたタガヤって言うのね! 名前だけは覚えてるんだ。でも変わってるわね!それからそれから、見るからにステータスがよわっちそうね!」
ん、なにこいつ。ちょっと人の命救ったからっていい気になりやがって
「ありがとうございます。こちらがライセンスになります」
「ま、本当に残念なステータスなんだろうな」
などとフラグを立ててみる。フラグを立てることにより何か、物凄い何かがおれに秘められていることになるものだろ。希望を捨ててはいけない。受け取ったライセンスを見ると
「ええっとスタミナ2、魔力2、物攻2、物防2、魔攻2、魔防、って全部2じゃねえかよ!」
「あははは!そんな酷いステータス見たのは初めてよ!ちなみに、私のステータスはこれよ」
「レベル17スタミナ60、魔力200、物攻18、物防30、魔攻132、魔防40。」
は、ちょっとずるいんだけど。この感じ、絶対魔法攻撃得意じゃんカッコイイじゃんずるいじゃん。俺は自分の2だらけの冒険者カードを見る。あれ、こいつのカードには載ってない文字があるぞ。Uか?
「このUってのはなんだ?」
「え、Uってなんの..」
「ちょっと見せてください!」
横から俺のカードを受付のお姉さんが、取り上げてきた。俺からライセンスとやらを取り上げてすぐにお姉さんが、
「あなたスペル持ちですよ!」
「え、それっていいの?」
「いいもなにも『スペル』ってやつですよ!」
スペル?スペルってなんだ?
チリンチリーン
「今日ここに、スペル持ちの冒険者が誕生しました!!」
途端に奥の方からいろんなおっちゃんお兄ちゃんが出て来た
「うおおおおお!すごいじゃねえがお兄ちゃんよお!」
「スペル持ちって何年ぶりだ!?このギルドから出てきたの久しぶりじゃねえのか」
おお。来たこの展開。まさに異世界転移の主人公っていうこの感じ!横ではレベル17のアイナはスペル持ち自体を知らないのかおどおどしている
「ちなみににーちゃん、なんて書いてあるんだ?」
「Uだ...」
「うおおおおおおお!」
ちょっとやかましい
「Uって言ったらあの伝説の!」
「そうだあの伝説のタナカ様と同じじゃねえか!」
だれそれ?
「あの全ての攻撃が必殺技級のスペル『U』か!」
え、Uってそんなに強いの?
「試しに軽く殴ってみてくれよ!」
屈強そうな男がそう言いながら近づいてくる。俺は本当にそんな力があるんならと、軽く殴ってみようとしたそのとき
「待ってください!このギルドが吹き飛んでしまいかねませんし!死にますよ!?」
受付のお姉さんが、そんなことを言う。え、なに俺めちゃ強いの?アイナは相変わらずおどおどし、周りの反応にも驚いているが少しこちらを怖がっている気もする。たが俺はお構いなく
「わかった!じゃあ外で試そう!」
「おおおーーー!!!」
俺は観客を引き連れて、伝説のタナカさんが持っていたという『スペルU』を試すためにに外に出た
『スペル』早くも登場です。一体どんなチート能力がタガヤにこめられているのか!




