第17話「街の探索を!①」
「タガヤ、ボク今日は街を見てまわりたい気分」
「俺は構わないけどアイナとレナはどうする?」
意外と皆早起きらしく、レナの朝食を食べ終えた所だやはりアイナの髪型はわざととしか考えられない暴れてる
「私はレナと今日ちょっと用事があるの」
「では今日は2人ずつに分かれて別行動ですね」
「無駄な金だけは絶対に使うなよ、レナ頼むぞ」
「大丈夫よ! そんな心配必要ないから!」
釘だけは指しておかないと。まだ知り合って日も少ないが、少なくともアイナのことは軽くわかる気がする。でもまぁしっかりキャラって感じのレナが付いてくなら大丈夫かな
「じゃあボク達先に出るね。行ってきまーす!
タガヤ行くよー」
「おおい待て待て、迷子になったらやばいんだからな。それじゃあ2人ともお先に」
「いってらっしゃい」
「いてらー」
なんかテキトーな返事が聞こえたがそれでもこの空気を考えると周りのパーティーよりもメンバーの仲が良いように感じる。イズナに追いつかないと
◇◇
「食べ物屋さんがすっごい並んでる! 殆ど聞いたことのない食べ物だけどどれも美味しそう」
喜ぶ姿もまた子供だよなぁ。
「元の世界ではどんな食べ物が好きだったんだ?」
こちらの世界のこういった出店の様なものも美味しそうではあるがやはり元の世界の料理の方が絶品……だったと思う
「1度だけクレープって言うのを食べたことあるんだ! あれは甘くて美味しくて優しい味がした。また食べたいな」
くれえぷ……か。記憶に無いな。優しい味ってなんだろうか
「それっぽい食べ物出してる店があるかもう少し見ていくか」
「うん! 今まで食べた中で1番好きなやつだったからそれっぽいのでも食べたいなぁ」
くれえぷ。どんなものかさっぱりだが似たものがあればほんのんが気づくだろう。にしても本当出店が多いな
「ってそう言えばもうお昼じゃん。イズナ、何か食ってくか」
「そうだね! タガヤはどこがいい?」
どこがいい? と言われても基本モンスタ揚げとかオクトパ焼とかそういうのばっかりだからあまりこれといって食べたいと思うものはないかな
「ボクはオクトパ焼が食べたい! あれ絶対たこ焼きと同じでしょ!」
オクトパ焼とは元の世界にもあってタコヤキって名前なのか。イズナが食べたがってるわけだし2つ頼むか
「おっちゃん! このたこ焼き3つ!」
俺が金を持ってるのに注文しちゃったよ。ひとつ多いし
「たこ焼き? オクトパ焼きでいいな? 3つで900コル頂くよ」
「タガヤ! はやくお金お金!」
「分かってるよ。はいおっちゃん900コル。んでイズナは2つも食うのか?」
「うーうん、3つともボクのだよー。タガヤも自分で店選びなよ」
自分で3つ食べちゃうのかよ。俺はどの店にしようか。と周りを見渡してるとおっちゃんが
「ひょっとして兄ちゃんは魔王軍幹部を倒した人か?」
「えぇ、まぁ」
いきなりここでそれを聞かれるとは思わなかった
「よくやってくれたよ!ホント。1つオクトパ焼付けておくからそれをそこお嬢ちゃんとお食べや。それからあの幹部は風の噂によると前からこの街に潜伏していて街を滅ぼす機会を伺っていたらしいぜ」
「わー! 美味しそ! フーフー、んっ? んー、あっち!」
受け取ったその場で1個丸々口の中に入れておっさんの顔にオクトパ焼吹くんじゃねえよ。
とにかく幹部の件はゆず姉のことだよな。あの人は街を滅ぼすんじゃなくたしかイズナを連れ去りに来た……とかいってたっけ。連れ去る? いや今は亡き元オリジナルの言葉だから気にする必要はないか。
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
「いやいや、先にこっちがあちーから気を付けろよって言ってなかったのが悪いんだ。火傷してねえか? 1個付け加えといてやるよ」
そういってイズナが吹き出した1つ分オクトパ焼が入ってる容器に追加してくれた。やっさしーなおっさん。
「何てたって今日はアンタらが主人公の幹部を討伐した祭りだからな」
「祭り!? でもボクらが主人公って言うのは嘘だね」
祭りとやらでこんなに賑わっていたのか
「嘘じゃねえよ! でもそうだな。なんで主人公のお嬢ちゃん達に何らかの接待が無いんだろうな。突然現れた謎の4人組……だからか? 主催者のギルドは表ではお嬢ちゃん達を祝福しているが元々悪魔の子って呼ばれてた子のパーティーたがら接待が無いのかもな」
確かにそうだ。どこの馬の骨かも分からないし
「まぁおっちゃんだけでも祝福してくれて嬉しいよ。俺たちのメンバーは悪いことするつもりは無いとだけ知っていてくれ」
「がっはっは! それは幹部を倒したことで俺たち一般人には証明されてるさ! ギルドが警戒しすぎなだけよ。ほかの店でも接待してくれる所はあるはずだぜ」
「そうかな。とりあえずありがとな! おっちゃん! 美味しく頂くよこれ。」
「おう、じゃあな! 冒険者も大変だろ。気を付けろよ」
◇◇
「優しいおっちゃんだったな」
「うんっ、美味しいこれ」
「ちゃんと俺の分残しとけよ」
「わかってるっへ」
こんなにバクバク食べてるんだ。この世界の食べ物も捨てがたい美味しさというのが伝わってくる
「所でイズナ、やっぱりお前女だろ?」
イズナの口に入れたはずの丸々としたオクトパ焼が形を崩さず容器の元あった場所へ綺麗に吹き出された
受験前です。
色々とごりょーしょーください。
これからキャラに色をつていく作業に入らないと