第15話「まともなクエストを!」
土日に一つ更新で頑張ります
「もうクエストの取り分は俺たち3人で分けちまおうぜ」
「賛成」
「そうですね」
昨日の宴で1人馬鹿みたいにチョットを呑んだアイナは1度酔いが覚めてたと思ったが今日起きてみればなんだ。「二日酔い〜ふぇぇ〜」とか言い出してクエストにこない始末
一体誰が作った借金のためにクエストを請けに来てるんだよ
そんなことを思いながら俺たち3人はクエストボードの前で何か俺たち駆け出しパーティーでもできそうなクエストをと吟味していた
「タガヤ! これにしよう! キングキャットの討伐☆9」
「難易度高すぎだろ! 確かにこれだけの報酬があれば1発で借金を帳消しに出来るけどこれどう見てもライオンじゃん。そもそもどこなんだよこの目撃地のレクリロードって」
「レクリロードはここから南西へ70kmです。発注ミスか何かでしょうかね」
聞いたことのない名前……と言ってもこの街の名前しか知らないしそもそもこの町の名前すらあんまり覚えてないレベルなんだよな
俺の素朴な疑問に丁重に応えてくれた
「70kmとか遠すぎだろ何日かかってわざわざ殺されに行かなければならないんだよ。明らかな発注ミスだろな」
「距離……ですか? 距離なら別に転移ポートを頼ればどうにかなると思うのですが。それよりこの駆け出し冒険者しかいない街にに上級職者が何人も束になってようやく勝てるようなクエスト自体がおかしいのです」
何この世界便利! 移動するのに転移ポートとやらがあるのか
「ねえねえレナ、上級職って何のこと?」
そう言えばそうだ。俺達は皆冒険者であり、そもそも冒険者というものしか職業、ジョブ、クラスとやらははないものだと思い込んでいた
この世界のことをなんにも知らない俺たち2人でレナの顔を見ると、レナはそのまま俺達にこの世界のことなんにも知らないなと言った表情を出していた
「上級職とは冒険者をレベル30まであげ、一人前と認められた時にギルドからジョブクエストを請けられます。沢山種類のあるジョブに必要なクエストを受注し、クリアすることで晴れて上級職の仲間入りとなります」
ジョブって言うみたいだ。てかこの世界にも冒険者の戦う術に特化した職業があったのか。これから俺は強くなって上級職について……と思い馳せていると
「レベル1のボクには程遠いなあ。そういえばレナはレベル30なんてゆうに超えてたよね。ジョブは何についてるの?」
「自分は基本回復に特化したステータスだったのでプリーストをしてますよ。」
うん。凄くそんな感じが凄くする
「ちょっと待て。 回復に特化したステータスだったからって言ったか?」
「言いましたよ?」
だとすると不味いのではないか? というのもまだ全然レベルを上げてないが俺のステータスは酷く、必殺技のようなものも何一つありゃしない。ジョブチェンジをちゃんと出来るのだろうか。回復だけがあってもなぁ
若干未来への希望の光を見失っていた俺に受付のお姉さんが
「すいません。あまりそこにい続けられても他の冒険者の邪魔になりますのでクエストを請けるのなら受付まで持ってきてください」
「すいません。……タガヤ、これなんてどうです?」
ホワイトシュルーの討伐☆4? ホワイトシュルーとやらが良く分からないがもうこれでいいか
「死ぬことはないよな?」
「アイナがいてくれればでしたが」
あのバカが? 確かにアイナは戦闘力ではこのパーティーで一番高いかもしれないが死ぬことはないという質問にプリーストのレナがそう言う返事をするとはどういう事なのか
「じゃあボクもこれでいいよ。お姉さーん! これでお願いしまーす!」
あー持っていってしまった。まぁどうとでもなるか。名前弱そうだし。うん
ここくらいからは一話一話の最後に展開が進む的なことが少なくなると思います。
だって難しんだもん。
あと話が短くてすいません。