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20・竹山宗家の剣

竹山が出そうな場所を巡回する事にした。


川に向かおうとした時、前から船頭とも思われる男が叫びなから走ってきた。

「後州屋が川の渡し場で襲われてるぞ!」

「あそこは浪人を雇っているだろ?」

「そうだよでもよ、凄え強えぞ人斬り抜刀斎!9人の浪人が押されてるぞ」


(渡し場か…よし近いな)

袋から刀を取り出すと、腰に差し左手親指で鍔をおさえダッシュで現場に向かう。


5分ほど走ると、遠くに声がする。

何人かが地面にふせ覗き見ている。

(あそこか!)


息を整えながら斬り合いを見おろす。

髪を結び赤い上着で白い袴のド派手な者がいる。

(竹山だ、間違えない)

刀は普通の物のようだ。

さすがにバランスの悪い段平の重い刀を片手の抜き打ちは無理だったのだろう、何処からか調達したようだ。


何か叫びながら飛び上がり相手の頭を刀で殴っている。

斬っていないで殴っているのだが、身体のポテンシャルがこっちの人間の3倍なのだどうやら9人の浪人はこと切れているようだ。

主人らしい身なりの商人が覚悟を決めたのか、竹山の前に仁王立ちになる。

竹山が大きく剣を振り上げ真っ向唐竹割りに斬る!


剣を抜き竹山が振り下ろした剣を、みねの角を使い跳ね上がる。

驚いた竹山は飛び下がる。

「商人殿、下がっていなさい」

「はっ、はい!ありがとうございますお侍様!」


「おいそこの人斬り抜刀斎!」

「む、なんだ!キサマ何者だ!」

「一つ言っても良いか?」

「何だ!」

「るろうになんちゃらの十字傷は左の頬だぞ?」

「なっ!何ぃー!」

「お前間違えているぞ?恥ずかしいやつだなぁ」

竹山は怒りなのか恥ずかしさなのか?真っ赤な顔ををしている。

急いで傷を取り、左頬に貼り直した。


「うっ!うるさいぃーー!キサマ地球人だな!」

「そうだよ?」

「名を名乗れ!クズ!」

「斎藤一だが?得意技は・・・お前も知っているだろう?」

「嘘つけぇ!くらぇーーガァー!!」


竹山の剣だが実はかなり厄介だ。

そこそこの基礎があり辻斬りをしまくっているので、“斬り”の練度が上がっていると見たほうがいい。おっ!コレはヤバい!っと言う冴さた斬りがちょいちょいあるので、うかつに間合いに踏み込め無い。

(そもそも、こいつセンスあるぞ)


竹山は納刀し腰を落とし、差していた剣の柄を持ち左側へ引いた。

身体もそっちに開いている。

(おっ!これアレじゃんwww)


「良かろう、我が奥義を見せてやろうキサマも聞いた事があるだろう、あまかける〜と言う奥義だ!」

(ここで自分のところの奥義は使わないんだ!何でだ?)


竹山が素早く踏み込んでくる、「あまかけるぅーりゅーのーおお!!」


正面から小手がガラ空きだったので軽く打った。右足も踏み込みすぎていたのでつま先を思い切り踏んでやった。


「おおぅ!!!」

竹山は飛び下がり痛みで転がっている。

「やりやがったな!」


竹山は抜刀術の体制を取らず普通に中段に構えた。

居合では無いのは助かるとホッとしたが甘かった。

「斜面!」

俺の斜め前に踏み込み剣を死角からまわし切った。

竹山の流派の技だ!


「うおっ!」

飛び下がってかろうじて避けたが、その隙に納刀され抜刀の体制を取られてしまった。

(しまった!・・・おいおいコイツかなりやるじゃないか!)

そう言えば吉間さんもコスプレに対して苦言はしていたが、実力に対してのダメ出しは無かった。

(なるほど、宗家を張れるそれなりの腕か・・・だか俺も剣の修行を重ねた者だ、負ける訳には行かない)


八代は上段に構える。膝を絞り剣をやや前にしすぐ振れるように小さく構えた。

最速で斬る上段の構えの序離刀だ。竹山の素早い抜刀に合わせるには、抜刀技の無いウチの流派ではこの技しかない。


「勝負だ!我が流派の奥義を食らえ!虎足刀!」

竹山が抜刀の姿勢で小走りに突っ込んで来る。

自然な体捌きだ、素晴らしく修練を積んだ者の動きだ。


八代は集中し竹山を見る。

「フゥー」

両肩が下がる。


(今!)

大きく踏み込み剣に身体の捻りを乗せ加速させる。


バッーーー

竹山から血が吹きだす。

そのままの流れで横に体をずらし首筋を撫で切り前に抜ける。


ジャーーー

首筋から血が吹き出る。

「何故・・・俺の抜刀の間合いは読めなかったはず・・・」

「あぁ、あんた凄い才能だよ、だがな間合いに入って抜刀する前に息を吸うな?息を吸って止めて攻撃だよな?だから間合いに入る寸前、お前は息を吐いているんだよ。動作を見ているとお前は息を吸うと肩が上がり吐くと下がる。とてもわかりやすいんだよ。そこを狙ったわけだ。“起こりを捉える”と言う事だな」


「そっ、そんな馬鹿な!そこまで見てら訳なんてありえない・・・いや、そうじゃ無いな

、あんたはもう少し先に居るんだな。名は?」

「八代だ。若返ったけどな吉間さんの友人だ」

「あぁ、吉間先生の・・・なるほど」

「呼吸法は習って無いのか?結構初期の段階でやらないと身に付かんぞ?筋肉を動かす為に効率的に酸素を取り入れることが出来なくて不覚をとるぞ?レベルは絶対に上がらんぞ?」


「あぁ、俺の周りはバカばかりでチヤホヤされてたからな。吉間先生には色々教わりたかったが周りが許さなかった」


「そいつらが吉間さんを追い出したのか?」

「そうだよ。全く宗家の俺に断りも無く勝手な事をしやがって」


「何で辻斬りなんぞしたんだ?」

「人を1人斬れば何段か昇段したぐらいの腕になると、向こうの世界の何処かで聞いたからな」


昔からそのように言うが・・・

圧倒的な身体能力の差があるこっちの世界でやっても効果は薄いであろう。


竹山のやった事は許されない。

八代は剣先を竹山の心臓に突き立て止めを刺した。

(これでとりあえず終わりだ)











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