ゆいこのトライアングルレッスンU〜熱波師たくみのサウナより熱い恋!?〜
トライアングルレッスンウィーク!
毎日投稿、最終日!
本日は、おまけでーす!?
「ここが噂のアルバイト先ね!」
「アイツ、なんだか知らないけど、技極めたって言ってたぞ」
「ほぉ〜! それは楽しみ!」
わたしは、ひろしと一緒にたくみのバイト先を訪れた。
「はぁあー! あっつーーい!」
わたしは今暑さに耐えている。
そう! ここは男女が一緒に入れるサウナである。
横にはサウナ着のひろしがいる。
「ひろしは、サウナにはよく来るの?」
「うーん…ちょくちょく? アイツがこの道に進んでから、連れて来られることが増えたかな?」
「そうなんだ…」
わたしは一度も誘われていない。
わたしの知らないところで、2人は会ってたのか。
なんだか少しだけ、心がチクッとした。
ひろしが髪をかきあげる。
これが、汗もしたたるイイ男!?
鍛えられた筋肉質なひろしの腕…。
ドキッとして、わたしは思わず目をそらした。
「ゆいこ? どうかした?」
「へぇっ!? いやっ…別に?」
よく考えたら、これって今、この空間には、ひろしとわたしの二人きり!?
急に意識してしまい、体の熱がより上がった気がした。
隣から、ひろしの視線を感じる。
わたしはゆっくりと、ひろしの方へ顔を向けた。
「ゆいこ…」
「な、何!?」
「俺さぁ、ずっと、ゆいこのこと…」
「おっ! ホントに来てくれたんだな!」
突然、扉が開き、熱波師のたくみが現れた。
「た、たくみ!」
「ん? お二人さん、どうかした? まあまあ、俺の才能を見るがいい!」
たくみは、サウナストーンにアロマ水をかけると、タオルでわたし達に風を送る。
「ヘリコプター!」
たくみは、タオルを頭上でくるくると回した。
「パラシュート!」
両手でタオルの端を掴むと後ろから前へ。
わたしの元に風が吹いた。
「ピザ!」
たくみは、タオルをピザ生地のようにくるくると回した。
「エンジェル!」
たくみがタオルを動かすと、羽を持った天使が現れた。
たくみは次々と技を繰り出し、その華麗なタオルさばきに、わたしは思わず見惚れてしまった。
たくみに、こんな才能があったとは!
やがて、ととのったわたしのもとに、たくみがやって来た。
「ゆいこ、俺の熱い想いは届いたか?」
「うん、届いたよ!」
「ずっと練習してたんだ。ゆいこに見せるためにさ」
「わたしに?」
「そう! アイツを練習台にしてな!」
そうか、だからわたしを、今日まで誘ってくれなかったのか…。
わたしは、なんだかホッとした。
「たくみのタオルさばきを見てたから、なんだかピザが食べたくなってきちゃった」
「アモーレ! ピザでも食べに行きますか?」
サウナより熱い乙女心が、ととのう日は来るのだろうか?
1週間トライアングルレッスンU!
ありがとうございました╰(*´︶`*)╯
またいつか(^^)/