2.インドの洗礼
と思っていると何やらだんだん冷や汗が出て来た。
お腹が痛い。
何、コレ……。
私は、訳もわからずそのまま意識を失った―― ――。
……頭が、ひんやりと気持ちいい。
意識が浮上する。
目の前には、絵が様々描かれた格子状になっている天井が見えた。
わー豪華〜。
じゃない、何で私倒れてんの。
……アレだろうか、ウイルスとか菌とかの感染症、インドの洗礼ってやつ。
ここインドじゃないけど。
「**********」
お世話してくれてる人が、何事か喋っている。
御免なさい。
聖女じゃないから翻訳機能がないんだよう、助けてぐーぐる!
心の中で叫ぶと、某猫型ロボットよろしく、白くサラサラとした布地の服を着た、顔面偏差値高めの人がやって来た。
よく見ると、先輩を攫う――もとい連れてきた人に似ている。
雰囲気からして、神官とかなのかもしれない。
「*********」
うん、やっぱわかんない。
まぁイケボなことだけはわかった。
わかんないことをわかってもらうため、ベッドの上で上体を起こし日本語を喋ってみる。
「寿司、天麩羅、腹キーリ」
「******************?」
彼の様子からして、言語が理解できてないことがわかったようだ。
よかった、コレで魔法とかでちょちょいのちょ〜いと翻訳してもらえないかなぁだなんて、都合の良いことを考えていたその時。
「*********」
彼が何事か呟いて、私の体がキラキラと煌めいた。
「……これで、私とは話せるはずだ。他の者とは無理だが……」
「わお、ほんとになった?」
少し申し訳なさそうに、その男の人は言った。