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1.チュートリアル

「***********」


「***************************」


 え、何言ってんの。







 私、橘花蓮。花も恥じらう十五歳!

 突然だけどここは異世界!!

 どうやら私、こっちの人に(さら)われて来ちゃったみたいなの、きゃるん☆


 …っじゃねーわ!!


 混乱しすぎてノリツッコミまで調子が悪い。







 少し時間を巻き戻す。


 私は(たちばな)花蓮(かれん)、十五歳までは合っている。

 攫われてはいない。


 状況だけ手短に説明すれば、公立高校新入生の春、文芸部に入ったら一つ上に、ゆるふわな茶色い髪を背中まで伸ばし茶色く色素の薄い瞳はこぼれ落ちんばかりの、部活の姫がいた。

 クラッシャーではないようで、相手とは付かず離れず絶妙な距離の取り方をするその先輩は、ある種の尊敬をされてるようだ。

 龍宮(たつみや)麗奈(れいな)、というその彼女は、最近ストーカーされているとブツクサ言っていて。

 リア充だなぁ、でも怖し!!

 と思っていたら私が運悪く先輩を攫う現場に出くわして。

 誘拐ダメ! 絶対!! と突進したら。

 アレよアレよとここまでひっついて来ちまったってわけですお代官様。


 やっぱさ、人間見過ごすのは寝覚めが悪いモンなのよほんと。

 お人好しってよく言われる。

 それもまぁどっちかっていったら良い方の意味だしって思ってたけど、染み付いたお世話しなくちゃ根性が――今は、恨めしい。


 変な格好をしていたから、よく考えたほうがよかったんだよねきっと。


 だってほら。


 どうも主役は先輩だから。


 私フエラムネのおまけ以下です、ハイ。




 目の前で先輩は、魔王だなんてそんな!、とか、私が、聖女……?、だなんていうチュートリアルをこなしてらっしゃる。


 ちな、私に相手の言葉はさっぱわからん!!




 ……詰んだ。

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