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3.

 かつては、蒸気(スチーム・)機関(エンジン)都市(・シティ)に住む者の(ほとん)どが、工場で部品を作る労働者だった。

 いつの頃からか、労働者たちは自分が毎日造っている部品の名称を家族(ファミリー・)ネームとして名乗るようになった。

 ボルト、ナット、車軸(シャフト)歯車(ギア)車輪(ホイール)連結装置(ジョイント)……これらは部品名であると同時に、人の名になった。

『滅亡の日』から数百年が経過した頃、階層の分化が始まり、一部の労働者が上流階級を形成し『工業(インダス)紳士(トルマン)』と呼ばれるようになった。

 政治家、学者、医者、弁護士、大商家、そして工業(インダス)紳士(トルマン)……彼らは総じて『(ジェント)(ルマン)』と呼ばれた。

 都市には、少数だが芸術家と呼ばれる者も居た。

 画家、彫刻家、小説家、音楽家、舞踏家、劇作家、役者。

 犯罪者も居た。

 盗賊、路上売春婦、密造人、密売人、誘拐犯、人身売買犯。

 そして、人ならざる物ども。

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