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ある日の日常

作者: ななつみ

新しく入れたエディタの試し打ち。内容は無いよう。設定も打ち始めるまで存在していなかった行き当たりばったりな小説かも怪しい代物です。

 ああ、今日は何という日なのか。物事は立ち行かず、立ち止まることばかり。こんな日は麗らかな公園で少し甘めの缶コーヒーを啜るに限る。


 そう思い自販機へと足を運ぶ。昔は100円やそこらで買えた缶コーヒーも、130円と値上がりをして時間の流れを覚える。

 缶コーヒーを片手に日溜まりに佇むベンチを探せども、遊びに来た親子の荷物が陣取っていて座れそうにもなく、仕方なく日の陰るベンチに座った。やはり今日はどうにもツイていないようだ。


 かすかに聞こえる子供のはしゃぐ声に思わず落としていた肩と顔を上げて、さり気なく視線を巡らせると、ジャングルジムによじ登って歓声を上げる子供と、それを追いかけようと躍起になる子供が目に留まった。何とも微笑ましい光景である。いつか自分にも子供がと思えども、いまだ子供を授かる兆しはない。最も、先ずは伴侶を得るところからなわけだが。励んだところでどうにか出来るものでもなし、羨ましく見つめる程度だ。その様が不審者と思われないかが気がかりではある。

 そうしてぼんやり見ていると、視線に気付いたのかジャングルジムのてっぺんにたどり着いた子供が元気に手を振ってきた。こちらも手を小さく振り替えすと満足したのか遊びに戻っていった。元気で大いに結構。子供は元気が有り余るくらいでちょうど良い。保護者の視線は少し痛いが。世の中は世知辛い。


 時計を見れば15時を回っていた。そろそろ社に戻らねばならないだろう。今日回ったお得意様からの要望や新規様の結果報告と資料の作成、アシスタントの子との書類確認やコミュニケーション等々、やらねばならないことは山積みだ。新規様は契約には至らなかったが次に繋げることは辛うじて出来たから、上司とも相談してうまいこと契約に取り付けたい物だ。


「はぁ、やれやれ」


 小さくため息を付き、腰を上げて尻を叩く。汚れを払い落とし鞄を握り、顎まで下げていたマスクを引き上げてゴミ箱へ向かう。缶用のゴミ箱へ缶を放り込み、上司のご機嫌が良いことを願いつつ公園をあとにした。

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