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73.心を奪えば勝ちのようです part3


「納得いきませんわ……あそこからが私の魅力を最大限に伝える【調教】で、誰もが身惚れる鮮やかな鞭裁きでドМ奴隷を快楽の淵へ堕とすところでしたのに! よもや強制退場なんて!? 一体どういう事なんですのレオナルド様!?」


「ごめん今の言葉振り返ってくれるかな!? そこに君が望む答えが全部入ってるから!!」


 ……結局。


「な・ん・で! 君は歌も踊りも完璧だったのに!? なんでそんなボンデージ姿で出場しようなんて思ったの!? あれなの!? こんなの言いたくないけど“痴女”なの!? 本当に料理の儀ではすごい常識人に見えたのに台無しだよ!」


 美しさを競う美貌の儀。

 その中でも一番手を飾ったヴィクトリアの評価の結果はこんな感じになったんだ……ていっても採点の評価は僕がしたわけなんだけど、


 ―――――――――――――――――――――――

 1.衣装の評価点【20点《下手すれば減点》】

 2.舞踏の評価点【100点《文句なし》】

 3.歌唱の評価点【100点《文句なし》】

 4.自由演技評価【0点《※強制退場の為》】

 ―――――――――――――――――――――――

            合計【220点】


「痴女なんてとんでもないですわ! ただこの【さあ早く私を女王様とお呼びなさい、この豚野郎!】シリーズが私の魅力を絶頂へ導いてくれる一張羅だったから着てきただけですのに!」


「だったら普通のドレス着てきて!?」


 と、彼女が張り切って着用したボンデージが完全に裏目となり、現在僕は本人からこの残念な評価に対する苦情を受けており……さらに!


「それにほら! あちらも見てください!」

「えっ、あちらって? まさか【アレ】!?」


 一つ付け加えるなら場の絵面も凄まじく!


「ングー! ンググググ!」

「ンギィ、ンググぐゥ! ウングー!」

「ンフゥ!? ンンギギギ! ングググ!」


 一言で表せば恥辱塗れの地獄絵図。

 抗議するヴィクトリアの背後へ目をやると、そこら中に全身拘束具塗れの女性が転がっており別に知りたくもないけどその正体はというと……


「全て今日の為に来ていただいた【他国のドМ奴隷】の方々ですのよ! いずれも今日の私の鞭裁き、心を突く様な罵詈雑言の数々を心待ちにされていたんですのよ!? ですわよねぇ皆様?」


「ングーングー! ンググググ!(そうだぞ! アタシがどれ程今日のヴィクトリア様の“激しい責め”を楽しみにしていたと思ってんだ!?)」


「ングング! ングググ! ンフゥ!?(ヴィクトリア様! もうワタクシ我慢できませんの! 早く汚らしい言葉を浴びせて! いつもの様にこの心をへし折るお言葉と鞭をくださいませ!)」


「ほらこの通りですわレオナルド様! あの表情と声を聞いてください! 私の熱い調教が無かったせいで皆様不満を募らせているんですのよ!」


 と、何とも嘆かわしい事に他国からの来客だったみたい……ってか、こんな恥ずかしい事でわざわざ他国から招かないであげて!? あと猿ぐつわも早く解いてあげてよ! 全員汚い喘ぎ声ばっかで何言ってるか全然分かんないからさ!?


「まあまあ……ヴィクトリア、少しは落ち着けって。いつも冷静沈着なお前らしくもないぜ?」


「マ、マティルダお姉様……で、ですが」


「だから落ち着けって。もう競技は終わったんだ。だからさ、ここでレオナルドにいくら愚痴った所で何も変わんねぇ。そうだろヴィクトリア?」


 すると僕がそう色々ツッコミを考えていた中で、次順という事で傍に待機していたマティルダが長女らしく妹を諫めるべく代弁しそう告げてくれた。


 それでそんなお姉さんの言葉を受けた彼女は、


「むむぅ……確かにお姉様の仰る通りです……。レオナルド様はあくまで審査員としての責を全うされただけ……そこで認められなかったという事は私に落ち度があったという事ですものね……」


 そう不本意そうな表情を僕に向けながらも、マティルダの言葉の甲斐もあってか一度冷静になるとゲストたちの拘束具を外すと場を後にした。


「ありがとう、マティルダ。君が説得してくれて助かったよ。多分僕だけだとツッコミばっかりで全然会話が前に進まなかった気がする――」


「レオナルド……あんまりヴィクトリアの事を悪く思わないでやってくれ。アイツはアイツなりに自分の美学を持ってんのさ。ただ今回はそれが運悪く悪い方向に出ちまったってだけだ!」


 そしてマティルダは静かに去るその妹の背中を見ながら、そう僕にフォローを向けたんだった。

 もう……本当に優しいお姉さんだよ、君は。


「さてと、そろそろ私の出番だ。レオナルド! 今度は私の美貌に酔ってもらう時間だからな! 歌とかは少し苦手だが、この自慢の最強なセクシーボディを見せつけてやるからな! 覚悟しとけ!」


 と……ひとまず苦情処理はどうにか解決し、


「了解。楽しみにしてるよ」

「おう任せとけ! じゃあな!(ニカッ!)」


「なっ!? あ、うん……楽しみにしてるね」


「? どうした? 顔を赤くして? まさかもう私にメロメロになってんのか!? ったく……まだアピール前だぜ! しっかりしてくれよな!」


「……ご、ごめん。余りに不意打ちだったから」


 僕は明るく元気ハツラツなマティルダの可愛い笑顔に思わずドキッとしつつ、そう彼女にからかわれながら審査員席へ戻ることにしたんだった。


 ―― ―― ―― ―― ―― ――



《ではでは! 続きまして我らが――》


「ンッフッフッフ……レオナルドよ。さっきのマティルダ可愛かっただろう? おっと、下手な嘘は付かなくてもいいぞ。それを証拠にさっきお前が顔を真っ赤にしてたのを見ていたからな!」


「……ちぇっ、見てたんですか」


 もう……どうして女性って言うのは男のこういう細かい点を見逃さないんだろう。自分でも恥ずかしかったから黙っててほしかったのに……。


「ハッハッハ! まあそう言うな。アイツの魅力はそういう真っ直ぐ突き進むところだ。姉妹内でも暴力的な反面、その優しさに惹かれておるのだ。だから少々『ドキッ』としても問題ないぞ!」


 はははははは……流石は母の言葉だね。

 さっき僕が思った事全部を言い当てるなんて……一体どこまで娘の事を理解してるんだろうか。


《はい! それでは皆様お待たせいたしました! 衣装の準備が完了したようですので、これより我らがマティルダ様のお披露目となります!》


 おっと……そうこう言ってる間に開幕か。


《それではマティルダ様が【絶対に勝つ】という意気込みで用意された衣装コンセプトとは――》


 さあてと、早速お待ちかねの発表だ!

 正直さっきのヴィクトリアの時はかなり肝を冷やしたけど、今回のマティルダに関しては“そういう変態的な趣向”も無いから安心して見れる!


「レオナルド、今度ばかりはレバーから手を離してはどうだ? 誤作動でも起こせばことだぞ?」

「そうですね。じゃあお言葉通りにと……」


 まあ、まだ【どんな姿】で登場するか見当つかないけど、活発で魅力的な彼女の事だし、きっとどんな衣装でも似合う気がするからね。今から高得点でも出す準備でもしておこうっと――



《はっ!? なななな……なんと!?》



(……んっ?)



《こ……これは今手元にマティルダ様が申請されました衣装の詳細が届いたのですが! 何と言いますか今回はこれまた【大胆】……いや! そんな一言で収めてしまっていいのでしょうか!?》



 あれ? 何だろうこの悪寒。なんだかとんでもない程の奇妙な違和感をこの身に感じとったんだけど……これはきっと何かの気のせいだよね?



《では前置きが長くなりましたが発表致します! 今回のマティルダ様がご用意されたコンセプトはズバリ【ありのままの私】! 己の肉体こそ究極の美の結晶であり最高とのこと! つまり――》


(う……そ……)



《全裸です!》



 瞬間。



(……………………………ごめんマティルダ)



 ガコンッ! ヒューッ!


《おおっと!? 何という事でしょう!? マティルダ様がまさかの登場前に強制退場に――》


 僕は一切の躊躇をせずに引いた。

 まだ会場に姿を現してすらなかったけど……僕は彼女が恥を晒す前に即座に退場させたんだった。

ここまで読んでくださりありがとうございます。

次話は現在執筆中につき完成し次第、投稿していきます(*'ω'*)

ではでは最後にもしよろしければブクマや評価であったり率直な感想などお待ちしております!!

マヂで皆様の評価はこの【黒まめ】の執筆モチベに直結するほか、ユーザ様の声は私にとってものすごく励みやタメになりますので……あとおまけで飛び跳ねるくらい喜びます(´・ω・`)

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