表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/14

ゴブリンの群れの殲滅(二回目)

 昔々、あるダンジョンにゴブリンの群れが住んでいました。ゴブリンたちは自分たち以外の生き物のいないダンジョンの中で育ち、子を育み、平和に暮らしていました。しかし、そこに悲劇が訪れました。数人の人間の男女が群れを襲ったのです。彼らは突如群れの中央から現れ、群れは大パニックに陥りました。何もできず立ち尽くす者、逃げだす者、泣き叫ぶ者、勇敢に立ち向かった者。老若男女問わず斬られ、焼かれ、虐殺されていったのです。群れには一匹の生き残りもいないように思われました。しかし、ただ一匹だけ、生き残ったメスのゴブリンがいたのです。彼女は一際小さな体だったので彼らに気付かれなかったのです。彼女は三日三晩泣き続け、彼女は誓いました。強くなる、と。そして旅立ちました。復讐のために。


(そして今、彼女は魔王と呼ばれ、世界を恐怖に染めているのです。人は知りません。気付きません。魔王の怒りと憎しみに染められた目に……)


(…………あのさぁ、雄岐。いざ群れに奇襲をしかけようとしている時になんでそんな話しちゃうの?目の前に群れあるんですけど。その小さいゴブリン探しちゃうんですけど。)

「この話の教訓は殺り残すな、ということだな。」

(絶対違うよね?身勝手で他人のことを考えず、何かあればすぐ人のせいにする人間の醜い部分を指摘したお話なんじゃないの?)

(さすが経験者。言葉の重みが違うな。)

(よーし。雄岐。表出ろ♪)

「デート行こ♪みたいなテンションでなに言ってんだよ…」

(それはともかく、隠密で群れに奇襲をかけるとして、その後どうするの?)

「斬る。」

(いや、斬るって…。)

「じゃあ焼く。」

(…はぁ、仕方ない。ここは諸葛孔明の兄の孫の親友の従兄弟の義理の弟の生まれ変わりとまで言われた僕の冴え渡る頭脳を見せてあげるよ。)

(つまりただの一般人ということだな。)

「で?その自信満々の作戦ってのはなんなんだよ。」

(周囲に火で壁を作って逃げられないようにする。)

「そんな高度な技、火魔法Lv.4ではできません。」

(な、なにィ!)

(冴え渡る頭脳wwww)

(ぐぬぬぅ……)

「まぁ、前より楽だろうな。」

(戦えるのが海翔一人である以上、手当たり次第倒していくのが一番いいだろう。)

「最初は派手に景気良く魔法で……」

(ねぇ。)

「どうした?」

(なんの魔法使うつもりなの?)

「そりゃぁお前。火魔法で現在使える最強のラージファイヤーボールだが?」

(なんで火しか使わないの?)

「え。」

(もしかして、忘れてた系ですか?)

「ち、違うんだぜ?べつに忘れてたんじゃないんだぜ?ただ火魔法の方が派手でかっこいいからなんだぜ?勘違いしないでほしいんだぜ?」

(テンパってスギちゃん化してる……)

(アホだな。)

「じゃあ今日はせっかくだし風魔法を使ってみようかなァ!」

(声裏返ってるよ?)

(昔から嘘が下手だな。お前は。)

「……戦闘開始っ!!!」

(あ、逃げた。)


 その後、十分とかからず殲滅を完了した俺はレベルが大幅に上がった、つまり作戦は大成功である、ということを実感していた。


「弱い……弱すぎる……」

(虚しさがやばい。)

(この作戦はもう封印する方が良いな。)

「こんだけ狩れば進化できるんじゃね?」

(できるはず。)

「それじゃあさっそく、ステータス!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

カイト(17)

種族:上等下級悪魔ハイ・レッサーデーモン 進化可

Lv.30/30・1・1


HP:4032/4122(3787+92+243)

MP:3218/3427(3360+67+0)


物理攻撃力:1967(1839+31+97)

物理防御力:2019(1849+39+131)

魔法攻撃力:1989(1884+105+0)

魔法防御力:2280(2096+82+102)

素早さ  :1986(1895+64+27)


スキル

剣術Lv.5⇒6

盾術Lv.5

体術Lv.6


火魔法Lv.4

水魔法Lv.3

風魔法Lv.3⇒4

土魔法Lv.3

光魔法Lv.3

闇魔法Lv.3

付与魔法Lv.3



無限倉庫Lv.4

鑑定Lv.4⇒10

探知Lv.3⇒9

鉄壁Lv.2

見切りLv.2

直感Lv.1

隠密Lv.5

電卓Lv.1


状態異常耐性Lv.5


取得経験値八倍

取得SP八倍

上昇ステータス八倍

SP(2160)


武器:閃光丸


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


(やったぁ!進化できる!)

(レベルが大きく上がってステータスもなかなか壮観になってきたな。)

「作戦は大成功だな。」

(へへっ、雑魚め。こんなに楽勝だなんて、ダンジョンなんてぬるいなぁ。まぁ、俺様にかかれば当然。)

(フラグを棒読みで立てるのやめよ?)


 進化可と書かれた部分をタッチすると前のように進化先選択の画面が現れる。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


進化先選択


1.中等悪魔ノーマルデーモン

2.超上級下等悪魔スーパー・ハイ・レッサーデーモン(以降進化不可)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


(なんか変なの混ざってる。)

(どこまでレッサーデーモンを引っ張るんだ?)

「でも以降進化不可ってことは上のノーマルの方が良いってことだよな?」

(だろうね。)

「それじゃあ、進化の間、俺の体を頼んだぞ。」

(あぁ、またあのグロいのを見るのか。)

「そうゆうこと言うなよ……」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ