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俺にエンジョイもチートも全否定!~仕方ない、最弱で最強の俺が行ってやろう~  作者: なぁ~やん♡
一章 主人公の、始まり始まり……
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第三回 都市の定番美少女「シアノン・リース」

「あぁ……」


芝生に座ったまま俺はため息をついた。ここ最近疲れた。いろんなことが起こりすぎだ。


『はいはい、ちゃんと家も用意してありますよ。さっさとこの草だらけの場所から出たいのです!』

「なぁ。」


機械のキンキンした音を制して俺は言った。


「ふと思ったんだが、サ……君のステータスを見せてくれないか」


いけない、いけない。サテラの名前は盗み聞きしたものだし、第一呼んじゃいけない予感がするから「君」でいいや……。


『いいよー。あと私のことは「リオン」でいいから』

「え……?」


なまえが違う?いや、電話の中では絶対サテラって呼ばれてた!印象はとても深かったはずだ。違ったわけがない……ってか、コードネームって可能性も失せたわけじゃないが……「サテラ」なんてコードネーム……。

考えているうちにサテラはステータスを読み上げていく。少し慌てながらも俺は考えるのをやめた。


『能力レベル210、体力1005、攻撃力606、防御力55、特別スキル「リード」(組織のみんなに取り付けられた組織システム)「鑑定」(人のステータスを鑑定するスキル)「機械透明化」(今の状態の事)「麗しき瞳」(???)「創作」(物が作れる、詠唱は要らない)

属性「光、火、ブラックホール」って感じですね。「麗しき瞳」は最近獲得したもので、まだ使えないんですよ。あとブラックホールは、その穴からなんでも取り出せるんですけど、ランクのついている特殊なものは取り出せないから実用性がないんですよ。』


というより、説明したくないという感じがするのは俺の気のせいなのだろうか。あと俺も属性とか欲しかった!!!

「ブラックホール」?ってやつ……穴で済むものなのか?


「あのさ、サ……リオン。実体化できないのか?」


危ない危ない。サテラって言ったらばれるところだった。何かフラグ立ってる気がするんだけど気のせいかなぁ?


『あぁ、そうでした。システム上これなのですが君には実体化した方がやりやすいですね』


また光が差してまぶしいため、俺は手で両目を覆った。しばらくして目を開けたら、藍に負けないくらいの少女がたっていた。水色の水滴のような長い髪で、制服のような黒い服を着ていた。靴は黒いハイヒール。


「……なんか髪色が藍に似てる。」

「あんなのと一緒にしないで欲しいですね。私の髪色はシステム特製です!」


機械なんとかを解いたら声も戻るのか。と俺は驚いてサテラを見た。


「あーそうか。じゃ、家に帰るか」

「あっ!こういうことは興味持ってくれないんだから!待って場所知らないですよね!?」


さっさと芝生から立ち上がって出ていく俺を見てサテラは急いでついてくる。あーこういう反応可愛いw。もっと現実で青春とか謳歌すればよかったな……。今からでも遅くないけど……みんな人間じゃないんだよなぁ……。

サテラと俺の身長差が激しい。……ちっ!さっさと成長してぇな。


「うへぇ……」


町に出るとおいしそうなパンの香りがしてきた。歩く人。話す人、喧嘩している人……世界って、こんな素敵だったっけなぁ……?まぁ、二次元だけど?

サテラの言う通り、辺りを見回しても魔法を使っている人は少ない。否。全くないと言っても良いほどだ。


「そういえば、ログインボーナスは明日開けますね。」

「は?今日じゃないのか?」


サテラは足を止めずに話した。話す声の大きさに負けないほど彼女のハイヒールの音も清らかに響いている。


「え……あ!こ、コホン。今日はまだ先月の最後の日ですから、始まっていないのです!」


あー、なんか、すべったかな?


「だから、聞いてないっつの!今度からはもっと聞いてないところまで喋れ!」

「理不尽ですね……」


話していると、いつの間にか家についていた。木の小屋の高級バージョンって感じで、無理やり建てられた感じがする。


「きゃっ!」


俺の前で女の子が木に引っかかって転んだ。金髪の、サテラに負けないほど可愛らしい子だ。けど何で片目を髪の毛で隠しているんだ?

はぁ……まぁ、ここはヒーローっぽく……、、、


「大丈夫ですか?おねえさん?」


俺が少女に手を差し伸べると、隣のサテラが不審者を見るような目で俺を見てくる。ってか引いてる。……気にしない、気にしない…!

……そういえば俺五歳だった!!!俺終わったぁああぁぁあぁ!!!


「あ、大丈夫!あたしが不注意なだけで……って、リオン様!す、すみません!とんだご無礼を…!」


女の子は焦ったようにサテラに向かって何度も礼をする。

一瞬礼儀正しいな、と余計なことを考えてしまった俺だった。


けど、それとは別に驚いたことがある。

通じる。言葉が通じる。

俺は一瞬戸惑ったが、ポーカーフェイスなら得意だ。隠し通そう。

隣のサテラもやや驚きを隠せていないようだが、そこは熟練なりにやり過ごすことができた。


「リオン……様だって?ってお前何者なんだよ!?」

「失礼な!私は一応ちゃんとした賢者様なんですからね!」


マジかよぉぉおぉ!?「賢者」って小説でいつも見てるあれだろ?なんかいつも悪役っぽいの!

サテラがどや顔でこっちを見てくる。うざいから頭をぐりぐりした。この元ヤンには身分も何も関係ねーよwwwwww。

で、今の力的にはすぐ死ぬが。。


「あの……あなたは?」


女の子は俺の方を見た。うん、かわi……俺完全に不審者か?


「お、俺ははや……NO!リーゼルト・ルースだ!よろしく。君のn……おねえさんの名前は?」


ふー危ない危ない。今流行っている男女が入れ替わるあの名作の名言を言うところだった……!冷汗をかきながらも俺は少女に聞く。


「あっ!あたしはシアノン・リースです。14歳です……。」

「彼女はですね、この都市一と誇る美少女ナンバーワンなのです!」


焦ったように答えるシアノンとは反面、サテラはえっへんとした顔で言ってくる。自分の事でもないのに……、自分の事でもないのに!!!(大事なことなので二回言った)

まぁ、たしかに可愛い。ため息をついて、俺は言った。


「えっと、シアノン。家は?あと、親とか……」

「あ、あたし、家も親もいないの…!あたしは物心付いたときから、森にいたの。だから、薬草についてとかなら詳しいわ!」


シアノンは笑った。風が吹いて、シアノンの花柄のワンピースがゆれる。髪の毛も一緒に揺れて、隠れたその目が見えた。

―――――――――――オッドアイ……か。

いつの間にか畏まらなくなったシアノンを見て安心した俺は、


「よかったら、俺たちの家に来ない?」

「ちょっとは……リーゼルト君。君まさか変な妄想してませんよね……?」


顔を近づけてきて、サテラは言う。


「安心しろ。おまえより妄想できる人はいない。」

「なんですって――――――!?」

「ふふ、仲がいいんですね。」


俺は家まで猛ダッシュした。だがサテラの体力が異世界レベルなため、『身体能力・動体視力向上!』に負けてしまった。

シアノンもなかなか速い。一番最後だったが、付いては来れたのだ。

俺は笑いながら家のドアを開けて――――――――――――――――。


「くっさ!!!」


と鼻を押さえた……。

男キャラもっと出さないと元ヤンがモテてるみたいになるじゃないか!!!!!

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