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プロローグ
「え?どうして?」
「……仕方がないんだよ」
戦場。
人の誰もが遠ざかり、近づきたくはない場所。
少女と、少年の姿をした男性がそこにはいた。
砂をまき散らし、少女は戦う。
嫌々ながらも、少年はとどめを刺した。
彼らならば、仕方がないことなのだろうか。
「私、抗議するわ!」
「どうするんだよ!?」
彼女は無茶をすることを決意した。
彼のために。
大好きな、彼のために。
「好きだから、大好きだから!!」
少女は消える。
熟練された魔法で。少年が叩き込んだ技術で。少女は魔法を操っていく。
熟練された魔法士という言葉は、彼女が一番似合う。
少年は苦しそうな目で少女を見た。
その頬には一筋の涙が流れていた。
「戻ってこい、ゼッタイな!!!」
『ええ、必ずだわ』————————————————————。
遠くから、そう聞こえた気がした。
藍ちゃんバージョン投稿!
あれ?少年誰でしょうねー( ´∀` )察せる方は察せるはず。