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海が青い理由

作者: よる

「なんでうみさんは青いか、しってる?」


 そう妹に聞かれた。僕はぎこちなく笑って、曖昧に返事をする。


 ……空が青いからだよ。


 妹は僕の言葉に納得していないのか、不思議そうに首をかしげた。


「ちがうよ、うみさんは青がだいすきだからだよ」

 目の前に広がる無限の青をただ見つめて、そんな言葉を吐き出した。その目は無気力に覆われ、ただ一点を見つめている。

 その目はまだ小学生にもならない少女のする目ではなかった。


「あのね、うみさんはね、青いのがだいすきなの。でもね、かーくんとおなじでね、よくばりさんなの。だからね、うみさんは青いものをとってっちゃったの。だから青いんだよ。パパのくるまに、あかねのリュック、ぞうさんのすべりだいに……







 ――青がだいすきだったママ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 津波という言葉を使わず、幼い子が知った自然の怖さ [気になる点] ありません [一言] 3・11の震災を忘れがちですが、この詩は一気に悲しみと自然の怖さを教えてくれたような気がします。
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