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Gloroa Sacrificii 番外編 「執念」

 想いとは時に人の限界を容易く超える。


 少女は後悔していた。

 何もできなかった自分を。

 助けられなかった自分を。

 ひ弱だった自分を。


 結果、死を見た。

 救えるはずだった命を。


 腕は動かなかった。

 口は開かなかった。


 自分が弱いから。

 自分が望んだことなのに。


 少女は熱中した。

 空腹が邪魔だった。

 老いが邪魔だった。


 少女は自分を不老不死の化け物へ変えた。

 なんということはない。

 ただ欲求が邪魔だったからなくしただけ。

 それが世界を変える魔法とも知らず。


 飲んでない。食ってない。

 何年経ったかはもう覚えていない。


「できた・・・」


 嘘のように掠れた声に自分でも驚く。

 しかし目は輝いていた。

 下から照らされたせいだけでない。

 奥底からこみ上げる嬉しいという感情が瞳を輝かせる。


 死の魔術。


 少女の編み出した禁忌の魔術は、妖しく暗く光っている。

 執着に囚われた少女の未来が明るいのか。


 誰も知り得ることはない。


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