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パンプキンとカカオ  作者: Han Lu
第七章 お前たちなら必ず来ると信じていた
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お前たちなら必ず来ると信じていた その12

 たぶん安全ベルトをしてなかったんだろう、レッドフィールドが機体から放り出されて、MAの足の下敷きになっていた。まだ息はあったけど、長くはもたないだろう。銃を使うまでもない。

 操縦席のファントムはぐったりとして動かない。気を失ってるのか。黒いヘルメットの中が見えないから判断できない。

 なんだか急に体が重くなってきた。僕はすぐそばの木の根元に座り込んだ。

 弾はたぶんあと一発。でもこの先どうするべきなのか、頭が回らない。ファントムの黒い銃がとてつもなく重く感じる。腕が鉛のようだ。

 ぼんやりとした視界の中で、コックピットのファントムが動いた。頭を何度か振っている。やがて安全ベルトをはずすと、MAをゆっくりと降りた。

 僕はなんとか銃を構える。ファントムは僕に気付いた。銃は持ってないように見える。でも、撃たなきゃ。

 くそっ、なんて硬い引き金なんだ。びくともしない。

 もしかして、僕の体は元に戻ってしまったのか。

 ファントムがこちらに向って足を踏み出した。

 それが最後の光景だった。 

 銃を構えたまま、僕は意識を失った。

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