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ホームセンターの憂鬱  作者: AsoBu
1/1

① 平日だろうと祝日だろうと混むものは混む。

始めまして。

日々の日常をそのまま、書いてみました。

少しでも、ホームセンターが好きになってくれれば。また、行ってみたくなれれば本望です。

この物語は日々の精力的なホームセンターに関わる人々の日常であり、ノンフィクションである。


埼玉県幸手市にある大型ホームセンター、『ジョイフル本田』は平日にもかかわらず、相変わらずの賑わいにアルバイトの須田裕樹は走り回っていた。食料品販売のジャパンミート、洗剤から工具、雑貨や木材、薬品、酒と幅広い品揃えの1階と文具や家具、家電、アウトドア用品やフードコートの2階の本館ホームセンターに別館の農業資材売り場、ガソリンスタンドのジョイフルスピードステーション(JSS)、4号線を跨いだ向こう側のエクステリアセンターにガーデンセンター…………

「無駄に広い……」

お客様が購入した25㎏の金庫を車まで運ぶ手伝いをした帰り、何も置いていない代車を押しながらアルバイト始めて3年半経つ今でさえも思う。

つーか、なんでもありすぎなんだよ。幸手市民ここ以外買い物行くとこないだろ。

賑わう人並みと接客対応に追われる社員を見てため息が出る。

「はぁ……」

社員の数は100人弱で、50人近いパートに13人のアルバイト。フードコートや別館の人数を合わせると200人は越す人々がこの年中無休のホームセンターで働いている。

幅広い品揃えだけあっていくつもの部門に別れており、この俺も部門に所属し業務にあたっている。その部門は店舗用品。ガムテープからダンボール、シュレッダーなどが主な品であり、先程まで運んでいた25㎏の金庫も店舗用品の品だ。ちなみに、1階のアルバイトは12人。2階はこの俺、1人だけ。アルバイト始めの当時、1階のアルバイトは20人以上おり、2階にあぶれたのだ。

そのまま、3年半が経ち今にいたる。

2階にあがるエレベーターを使い、代車を押しながら2階にあるプリンターインクカウンターに戻る。

「金庫のお客様、運び終えました」

「ん、お帰り。そっちのカートに乗ってる商品、検品したから売り場だして」

アメリカのショッピングカートのような大きいカート4台に溢れんばかりの検品された納品を見て気を引き締める。

「はい。これで、今日の納品は全部ですか?」

「んにゃ。半分」

「……」

ですよね、知ってました。幅広い品揃え、は幅広い納品。

「ちなみに、今日、応援はありますか?」

「あるよ。15時から1時間、消耗品。頼むね。」

応援とは部門で品だしが追いつかず、別部門から人員を増やし売り場の穴を埋める人員的品だし要員の事。もちろん、応援されるほど、手の回らない忙しい戦場への招待だ。

店舗用品の責任者である山川さんは申し訳なさそうに頼んだあと、お客様に声をかけられ、案内をしている。

「さて、と」

現在の時間は13時30分。消耗品の応援が15時から。消耗応援までにはカート2台終わるかどうか。時間がない。


ホームセンターのお仕事、もとい憂鬱の始まりである。

随時更新していく予定です。

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