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異世界HERO  作者: AZ
2/20

状況確認

目が覚めると言うよりも、いきなり視界がクリアーになった感じだった。

上半身を起こし周りを見ると、見知らぬ草原が広がる。


「ここが、アレイアか・・」


ゆっくりと空気を吸い込む。

俺が住んでいたところはそこそこ田舎だったが、それでも空気は淀んでいたと思う。

当たり前か。

田舎の方が車を走らせる人が多いのだ。

まあ、どこに行くにも距離があるからなー・・・。

そうなると、どうしても排気ガスは増えるわけで・・・。


「空気、うめ―・・・」


空気が澄んでいると言うのはこういうのを言うのだろう。

ってこんなのんびりしている暇はなかった。

今の状況を整理しないとな。


「・・・何だ、この違和感たっぷりの姿は?」


自分の格好を見て、あまりのチグハグ感に頭が痛くなる。


「あの神、死んだときの格好のまま転生させたのか?」


鎧に大きめの剣が腰の左脇にぶら下がっている。

そこまでは良い。

だが、その下に着ているのはYシャツにネクタイにツータックのズボン。

足には革靴。まあ、百歩譲ってここまでは良い。ここまでは。

しかし・・・。


「何で、店のエプロンまで付けてんだよぉ・・」


そう。鎧からわずかに見えたのは紛れもなくスーパー『檜屋』の店員に支給されているオリジナルエプロンだった。

恥ずかしさのあまりエプロンを脱ぐ。

乱暴に地面に叩きつけるとエプロンに備え付けられたポケットから紙らしきものが見えた。


「紙切れ・・?」


何か、ゴワゴワする紙だな。

折りたたんである紙を広げると、日本のカタカナ文字が書かれている。


「・・オープン?」


言葉を口にすると、頭の中にスクリーンのようなものが浮かび、そこには俺の分かる文字でこう書かれていた。



サトー・タケル


年齢:15歳 種族:ヒューマン クラス:ヒーロー 職種ジョブ:戦士 ランク:G 所持金:10G

装備:「頭部:  腕部:  胴部:異世界のYシャツ・異世界のネクタイ・皮の鎧 脚部:  足部:革靴 武器:銅の大剣」

Lv.1 HP:14/14 MP:8/8 Exp:(0/100) アイテムボックス:(10/999) 

筋力:10 体力:14 敏捷:8 器用:7 知力:9 理性:25 幸運:5 

アーツ: 剣術Lv,1(0/100)  武術Lv.1(0/100) 槍術Lv.1(0/100) 斧術Lv,1(0/100) 弓術Lv.1(0/100) 棒術Lv.1(0/100) 刀術Lv.1(0/100) 忍術Lv.1(0/100) 

マジック:火魔術Lv.1(0/100) 水魔術Lv,1(0/100) 風魔術Lv.1(0/100) 土魔術Lv.1(0/100) 光魔術Lv.1(0/100) 闇魔術Lv.1(0/100) 火法術Lv.1(0/100) 水法術Lv.1(0/100) 風法術Lv.1(0/100) 土法術Lv,1(0/100) 光法術Lv.1(0/100) 闇法術Lv.1(0/100) 精霊術Lv.1(0/100) 召喚術Lv.1(0/100) 錬金術Lv.1(0/100) 薬術Lv.1(0/100) 

技:「 ヴァッシュ(疾風斬り) 」

呪文:「 プチ・ファイア(弱火魔法) プチ・アクア(弱水魔法) プチ・ラファール(弱風魔法) プチ・ラピス(弱土魔法) プチ・ヒール(弱風回復魔法) プチ・キュアー(弱水治癒魔法) 」

特殊:「 土の造形 自動翻訳 心眼 」


長い、

しかし、こうして見ると某RPGのステータス画面みたいだ

そう言えば、神様(?)がくれた『力』ってのは・・・。

あー・・・これだな。クラス:ヒーローに間違いない。

何この恥ずかしいの。

だが、この『ヒーロー』が『力』なら確認しないと・・。

多分、この言葉だろうな。


「・・ヒーロー、オープン」


言葉を発した瞬間、今まで浮かんでいたスクリーンの右上に小さなスクリーンが生まれる。

そこにはこう書かれていた。



『ヒーロー』

神々から与えられたギフト。

自分のなりたい自分(ジョブ設定変更)になれる。

ヒーローとして振る舞う行為に対して、全ての能力が5倍に上がる。

???

???

???



び、微妙だ。

まあ、やり方次第ではチート能力なのは確かだが・・・。

それに、まだ書かれてない能力が3つある。

単なるレベルUPで増えるのか・・それとも、ヒーローとしての行動が鍵を握るかだ、


あと気になるのは、呪文が使えると言うこと。

今の俺のジョブは戦士だ。当然だが魔法が使える職種ではない。

となると、このヒーローの能力に書かれている「自分のなりたい自分(ジョブ設定変更)になれる。」というのが関係してるはずだ。


「ジョブ、オープン」


今度は、左下部分に小さいスクリーンが生まれる。

書かれている内容は…。



職種ジョブ

戦闘系「 戦士 剣士 拳士 槍士 闘士 侍 忍者 」

魔法系「 魔法使い 精霊使い 召喚士 」

聖法系「 僧侶 」

技能系「 薬師 探索者 鍛冶師 針子 狩人 」

特殊系「 設定士 猛獣使い ??? ??? 」



最初からこのジョブの数。

まあ、どれも初級職っぽいが・・・。

それにしても、特殊系の『???』だ。

それも2つ。これも『ヒーロー』の能力に関係しているんだろうな。

確認作業の前にこの小さいスクリーンが消えてくれると助かるんだが・・あ、消えた。

なるほど、俺が望めば消えるのか。


「あとはアイテムボックス、オープン」



アイテムボックス:(10/999)

「 干し肉::3 堅パン:3 水筒(水入り):3 薪:99 銅の盾:1 毛皮のマント:1 ポーション(Lv.1):3 マナ・ポーション(Lv.1):3 毒消し:5 金貨:10枚 」



お、食べ物がある。水も。

回復薬に毒消し、マナ・ポーションは多分MPの回復用だろう。

まあ、数は微妙だが至れり尽くせりではある。


これで一応基本は抑えただろう。

さて、太陽の傾きから午前10時くらいだと思える。

周りは草原が広がり、人も建物も見えない、

まずは道を探したいとこだが、下手に動けば迷いかねない。


「危険だけど、試してみるか・・。それに呪文に使うMPの消費量や威力も知りたいし・・・」


意を決して、両方の掌を地面に向ける。


「・・プチ:ラファール(弱風魔法)――っ!」


ブワッ!と突風が吹き荒れ俺の身体は上空に飛んだ。

浮かんだという程度はなく、飛び上がったと言うべきか・・。

すかさず、周りを見回す。


「ん?あれは――」


東には森と町と海が見えた。

西には大きな都市のようなものが見えた。あと小高い山も。

一応、ここから歩いてすぐのところに町と都市を結ぶように道が見えた。


「――ぐっ」


ドサッと地面に落ちる。

あ、足が痺れてる。立ち上がれん・・。

5分ほど我慢をしてようやく立ち上がれたわ。

ちょっと魔法なめてたわ。

さて、MP消費量を確認してみるか・・・。


「オープン」


サトー・タケル


年齢:15歳 種族:ヒューマン クラス:ヒーロー 職種ジョブ:戦士 ランク:G 所持金:10G

装備:「頭部:  腕部:  胴部:異世界のYシャツ・異世界のネクタイ・皮の鎧 脚部:  足部:革靴 武器:銅の大剣」


Lv.1 HP:13/14 MP:6/8 Exp:(0/100) アイテムボックス:(10/999)

筋力:10 体力:14 敏捷:8 器用:7 知力:9 理性:25 幸運:5 

アーツ: 剣術Lv,1(0/100)  武術Lv.1(0/100) 槍術Lv.1(0/100) 斧術Lv,1(0/100) 弓術Lv.1(0/100) 棒術Lv.1(0/100) 刀術Lv.1(0/100) 忍術Lv.1(0/100)

マジック:火魔術Lv.1(0/100) 水魔術Lv,1(0/100) 風魔術Lv.1(5/100) 土魔術Lv.1(0/100) 光魔術Lv.1(0/100) 闇魔術Lv.1(0/100) 火法術Lv.1(0/100) 水法術Lv.1(0/100) 風法術Lv.1(0/100) 土法術Lv,1(0/100) 光法術Lv.1(0/100) 闇法術Lv.1(0/100) 精霊術Lv.1(0/100) 召喚術Lv.1(0/100) 錬金術Lv.1(0/100) 薬術Lv.1(0/100)

技:「 ヴァッシュ(疾風斬り) 」

呪文:「 プチ・ファイア(弱火魔法) プチ・アクア(弱水魔法) プチ・ラファール(弱風魔法) プチ・ラピス(弱土魔法) プチ・ヒール(弱風回復魔法) プチ・キュアー(弱水治癒魔法) 」

特殊:「 土の造形 自動翻訳 心眼 」



MPの消費量は2ポイントか・・。

それよりも、落ちた衝撃でHPが1ポイント下がっているのに驚いた。

あれでダメージになるのか。

さてと、そろそろ行動するか。

地面に落ちたエプロンを拾い、アイテムボックスに『しまう』。


「遠いのは、大きい都市か・・。でも、森は危険そうだよな。とりあえず道に出てから考えるか」


歩くこと30分。

ようやく道に出る。道と言っても、あぜ道と言っていいほど整備されてはいない。


細かい石ころがあちこち転がってるしね。

舗装された道になれた俺には少々歩きづらい道だった。

革靴ってのが一番の原因かもな。


「さて、どっちに向かうか・・・」


ここはレベルUPのために森に向かう方がいいかもしれない。

森の入り口付近ならいざってときは逃げられるしな。

とりあえず森を目指し歩き出す。

アイテムボックスから水筒を取り出し、ノドを潤しながら歩くこと1時間。

ようやく森が見えてくると、馬車がものすごいスピードで走ってくるのが見えた。



「あれ?あの馬車・・何かに追われている?」


まだ目視できないが、『複数の何か』に追われているのは確かなようだった。


「もしかして、バトルの予感?」


異世界・アレイアに来て初めての戦闘がすぐそこに迫っていた

毎日1話UPを目指します。

時間は未定ですが、頑張ります。

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